2025年6月3日火曜日

2025.06.03  長崎電気軌道

● 長崎に来ているのだが,長崎で気になっていたのは,路面電車の長崎電気軌道と出島の2つ。
 路面電車は全線に乗りたい。で,今日,ともかく実行することにした。

長崎駅前電停
● 長崎駅の構内にある観光案内所で1日乗車券を購入。600円。長崎駅前から乗車。
 最初に乗ったのは,1号系統の崇福寺行き。1両での運行なのだが,けっこう混んでいた。時刻は10時になっていた。平日の昼間なのだが。

崇福寺電停
● 地元の年寄りとインバウンドの外国人が多い。あと,日本人の旅行者。ので,乗客の過半は1日乗車券のお客さん。
 大波止で乗客が少し減り,新地中華街でドッと減った。思案橋を過ぎると,乗客はぼくだけになった。

● 崇福寺に着いたあと,周りを少し歩いてみた。
 このあたりは寺町のはずなのだが,電停のあるあたりは寺町からは少し距離があって,寺町感はない。下町になるんだろうか。

● 崇福寺は丸山遊廓に隣接する。このパターンは都市ではよくあることだが,長崎も例外ではない。
 俗も極めれば聖に至るということではなく,その方が都合が良い何かがあったからに違いないのだが,それ以上はぼくの頭で考えるには荷が重い。とっくに誰がが考えて,結論が出ているのだろう。

● じつは,ここから4号系統で蛍茶屋に行くつもりだったのだが,4号系統は朝と夕方しか運行していないらしい。
 仕方がない。1号系統の赤迫行きに乗車。長崎駅前からさらに赤迫まで行く。長崎電気軌道の幹線と言っていいのだろう。大学病院,原爆資料館,長崎大学などを通る。
 長崎駅前で乗客が入れ替わるのかと思っていたのだが,そんなこともなかった。赤迫まで乗ったのはぼくだけということもなし。

● 長崎駅前からは,蛍茶屋〜赤迫 の3号系統の電車がすぐ後ろから追走しているのだが,皆,こちらの電車に乗ってくる。
 すぐ後から来る電車に乗れば,ずっと空いていて快適だろうに(前を走る電車がお客を全部払ってくれるのだから),そうはしないのだ。

● 赤迫に着いたら,3号系統の蛍茶屋行きがスタンバっていたので,直ちに乗車。
 長崎駅前までは1号系統と重複。長崎駅前から1号と分かれて,市役所の方に向かう。
 インバウンド,多いねぇ。ワンマン運転だから,運転士は英語で何やら答えたり指示したりする。外人は日本に来ても臆することがないから,大変かと思うけれども,彼らが言うことはだいたい類型化されてるようで,特に込み入った問題はないようでもある。

蛍茶屋はこんなところ
● 蛍茶屋とは雅な名前だが,電停があるあたりは特に雅な感じではない。山の麓で昔は蛍もいたのかもしれないが,今は車がバンバン走っている。
 次は蛍茶屋から石橋までの5号系統に乗る。大浦天主堂に行くなら5号系統を使うことになる。ぼくは行かないけど。

● で,石橋に着いた。とりあえず,変則の4号系統を除くと,これで長崎電気軌道のすべての路線に乗ったことになる。造作もなかった。
 長崎電気軌道は均一料金。大人は150円。1日乗車券で大きく元を取るのは難しい? 元を取りたいのであれば,こまめに乗ることですな。


(追記 2025.06.04)

● 昨日乗れなかった4号系統に乗るべく,16時過ぎから観光通電停に待機。未乗なのは観光通〜浜町アーケードのひと区間だけなんですけどね。
 ネットでざっくり16〜18時に運行されているとあって,それを信じてしまったんだけど,17〜19時が実態だった。

● ので,来るのは赤迫行きばかり。誰もが赤迫行きに乗り込む中で,乗らないで一人立ち尽くすのを繰り返した。だんだん恥ずかしくなってきましたよ。
 自意識過剰というんだろうけど,何やってるの,この人,と思われてるようでね。蛍茶屋方面に行くんなら,浜町アーケードまで移動した方がいいですよ,すぐそこですから,と言われるんじゃないかとかさ。
 その浜町アーケードまで乗りたいんですよ,と説明するのも面倒くさい。理解してもらえそうにない。

● しかし,やってきました。17:12発の蛍茶屋行き。ホッとしながら乗り込みましたよ。発車するとすぐに十字路の信号がある。赤迫行きは左に曲がるのに対して,4号系統は右に曲がる。曲がるとすぐに浜町アーケード電停に到着。
 この百メートルかそこらしかない区間に乗るために1時間くらい待ったかなぁ。暇だからできる。

● めがね橋まで乗った。めがね橋を観てきました。せっかくだから,お土産が欲しいと思ってね。
 なかなかに風情のある石橋だった。中国語系の言語を話す外国人が屯してた。観光資源になっている橋としては日光の神橋と双璧ですか。いやいや,東京の二重橋があったな。


(追記 2025.06.05)

● 2号系統は存在しない。昔はあったのだろうが,廃止されたのだろうと単純に思っていたのだが,ネットで確認すると,「長崎電気軌道2号系統は,かつて存在していた路面電車の運行系統で,現在では1日1本のみ運行され,路線図には掲載されていない「幻の電車」として知られています。北端の赤迫電停から,新地中華街など,繁華街を経由して東端の蛍茶屋電停に至るルートを走ります。この系統は,同じ区間を結ぶ3号系統よりも遠回りし,同社で最長の路線となっています。かつては朝夕にも運転されていましたが,利用客の減少に伴い最終1本のみとなりました」とあるではないか。
 脱線事故の影響もあったらしいのだが。

● あらら。これに乗るためにもう一度長崎に行かなくちゃいかんのかと思ったのだが,ネット情報を確認した限りでは2号系統だけの軌道区間は存在しないらしい。
 ただし,西浜町電停から進行方向が変わるんだろうか。それを確認するためだけにもう一度長崎に行くか。行かねーよ。

2025年5月9日金曜日

2025.05.09 奈良茶飯

● 川崎に繁く通うようになったのはコロナ禍のとき。何せ,宿泊料金があり得ないくらいに安くなった。GOTOだの旅行支援だのが始まると,それなりに高くはなったが(そのための旅行支援なのだから,そうなって当然。旅行支援の効果があったということだ),その代わり,食事や土産品の購入に使えるクーポンが配られた。
 この機を逃してなるかと,ミューザの隣のホテルに,入りびたるところまでは行かなかったが,けっこう頻繁に通うことになった。宿泊中に神奈川に緊急事態宣言が出るなんてこともあったが,緊急事態宣言を意に介した記憶もあまりない。
 そうは言っても,二度目のワクチン接種を終えたときにはホッとしたけどね。

● このホテルは2020年に開業して,開業早々,コロナにぶつかってしまったが,2020年は五輪が開催されるはずだったのだから,同じようなホテルはけっこうな数,あったはずだ。
 できたばかりの新しいホテルに安く泊まれたわけで,あのとき思いきって散財しておいて良かったと,今でも自分の判断を褒めてやりたい。

● 川崎に行き始めた当初は,わりと川崎について勉強したと言うかね,旧東海道を歩いてみたり,「東海道かわさき宿交流館」にも何度か行った。
 そこで知ったのが奈良茶飯というやつ。六郷川(多摩川)を渡しで渡って川崎宿に入ると,万年屋という旅籠(元は一膳飯屋)があり,そこで旅人に供されたのが奈良茶飯。小豆や大豆,栗を炊き込んだ炊き込みご飯だったらしいのだが,これが評判を呼んだらしい。

● それがどんなものだったかは学究(?)が微細に調べていると思う。再現しようとすればできるはすだと思っているが,それは見たことも食べたこともない。
 ぼくが持つ疑問は,川崎で出していたのに,なぜ奈良という名前が付いたのか,ということくらいだ。

● 奈良茶飯の忠実な再現ではないけれども,現代風に洗練させた「奈良茶飯風おこわ」が川崎の名物のひとつになってるらしい。
 江戸時代のものそのままでは現代人の口には合わないどころか,食欲をそそらないだろうし,稗や粟など原材料の手当も難しかろう。価格も洒落にならないものになるかもしれない。

● 川崎の名物と言っても,「奈良茶飯風おこわ」を販売しているところは限られている(「東照」には確実にある)。それをミューザの隣のホテルでは朝食に出している。
 そういうホテルは他にもあるのだろうと思うが,ミューザの隣のホテルに来れば確実に奈良茶飯にありつける。なので,何度も食べている。
 江戸時代の栗は野趣に富んだものだったろうが,今様の奈良茶飯は砂糖漬けのお菓子のような栗を使っているほんのりと甘みがある。

● ところが,その奈良茶飯,かつては毎日供されていたのに,2日に1回になり,3日に1回になり,ついには3連泊しても出て来ないことがあるようになった。原価もけっこうかかりそうだから,間遠くなったのもわかるんですけどね。
 今回も3連泊で,今日が3回目の朝食になるのだが,出て来ないだろうなと諦めてたんですけどね。

● というわけで,王者の朝食,3日目。出て来たんですよ,奈良茶飯。久しぶりのご対面。君はまだ生きていたんだねぇ。
 奈良茶飯のときは蜆の味噌汁もセットになる。これらを食べて,江戸時代の旅籠に泊まった旅人の気分に浸るのはさすがに無理だけれども,妄想(よく言えば,思いを馳せる)の資にすることはできる。
 何より,単純に旨いのでね。餅米だから食べすぎると後が辛い。大人なんだから,そのあたりは弁えてほどほどに。

● その蜆汁,今回は食べなかったんですよね。というのも,豚汁もあったからで,ぼくは豚汁に走ってしまったわけなんですよ。
 あと,焼きそばもあってね。これも不定期なんですかね。麺はかなり柔らかめ。けど,これも旨くてね。
 野菜は大きめにザックリと切ってある。これがいいんですかね。味付けはオイスターソースを使っているようなんだけれども,それ以外はわかりません。
 焼きそば定食にしたいくらいなんだけどね。奈良茶飯をそんなふうにしたくはないから,焼きそばだけをお代わりしましたよ。

2025年5月8日木曜日

2025.05.08 川崎は都市の最先端である

● 王者の朝食,2日目。朝食のメニューは毎日の定番の他に,2日に1回,3日に1回,さらには不定期で登場するものがある。
 今日は野菜炒めがあってね。豚肉も入っているので,肉野菜炒めですかね。これはご飯に載せて,丼にして食べる。別盛りにしたっていいんだけども,ぼくは丼にしたくなる。汁も余さず喰うには丼の方がいいんですよ。

● 筑前煮。これは肉ジャガと交替で1日置きに出る。この筑前煮が絶妙に旨いんですよ。
 特別なものが入っているわけではないし,特殊な味付けをしているわけでもない。けれども,ほどの良さの妙と言いますかねぇ。いくつか食べた筑前煮の中で,ここで出されるものが最も旨い。
 酒が欲しくなるというわけではない。酒なしで全然OK。まぁね,ぼくが里芋好きというのはあると思いますよ。他に,牛蒡と人参。根菜がタンと摂れる。こらさえ食べとけば安心という,あまり知的とは言えない思い込みもある。

● そばとうどんも1日交替。汁はカレー汁。普通の汁もあるが,以前はカレー汁だけだった。
 そのままでもスープカレーになると思う。刻みネギを多めにして,ご飯にかけてもよろしかろうと思うのだが,やったことはない。

● ヨーグルトには黄色のマンゴーソース。金運を体内に入れることにする。
 年金暮らしの身にドバッと臨時収入が入って来たら嬉しいね。入ってきても貯金なんていう,自分のところで留めてしまうことはしないで,必ず全額使うからさ。次に流しますよ。
 そうだな,やっぱ今やってるような贅沢につぎ込むかな。

● 川崎に来ると思うことがひとつある。川崎市民は垢抜けることをなぜ頑なに拒否しているのだろうか。そんなものはどうでもいいじゃないか,と考えてるんだろうか。
 特にそれを思うのが新百合。あれだけの基盤があるのに,なぜ? 駅近に昭和音大があるのに,なぜあれを景観に取り込まない?

● 唯一の例外が,川崎駅西口の景観。ラゾーナの存在は大きい。東芝の工場跡地が一変した。ここだけが川崎で見ることのできる21世紀的な都市空間だ(ただし,小杉は行ったことがないので知らない)。
 しかぁし。だから川崎はダメだと言ってるんじゃないですからね。北関東の田んぼの村の住人にとっては,川崎は楽に呼吸ができるほとんど唯一の大都市だ。無防備でいられる気安さがある。

● 横浜だとそうは行かない。横浜は誇り高き独立国という気がする。東京に対して独立している。しかも,東京を格下に見ている風を感じることがある。
 その分,かすかなムラ意識の存在を覚えるわけで,田舎の原住民であるぼくなんぞは,横浜に行ってみたいとはあまり思わない。東海道線でひと駅の違いしかなくても,川崎は近いが横浜は遠い。

● 川崎市は東西に極端に短く,南北に長い。その長い川崎市の南端に川崎がある。
 そうして,南端の川崎には東海道線と京急が東西に走り,小杉には湘南新宿ラインと東急東横線がやはり東西に走る。溝の口には東急田園都市線。渋谷からメトロ半蔵門線に乗り入れるから,都心まで乗り換えなしで行ける。登戸には小田急。こちらもメトロ千代田線に乗り入れる。

● 川崎のどこに住んでいても,東京はすぐそこにある。横浜も近い。
 ところが,川崎を南北に縦断しようとすると,南武線に乗らなければならない。できれば乗りたくない路線だろう。

● というわけで,川崎市という市域はあっても,川崎に求心力は存在しない。それが開放的で緩やかな空気感を作っているのではないかと思っている。
 よそ者が入って行っても拒まれることはないという気楽さを産んでいるのてはないかな,と。この気楽さがありがたい。
 ひょっとすると,川崎は最先端の都市なのかもしれないよ。他の都市も川崎を見習え。

● その川崎が垢抜けていないということは,都市的洗練などという言葉は,あさっての方向を向いた世迷い言なのかもしれないな。
 そんなものは邪魔なだけかもしれん。要らないものである可能性がある。

● ラゾーナ1階の店で買ったイチゴ大福。旨かったです。大福である以上,主役はイチゴではありません。皮とあんこですからね。
 今日はラゾーナの食品売場でいくつかの惣菜と弁当を買って,部屋食にした。こういうのもいいね。これでも充分に非日常を感じられるもん。

2025年5月7日水曜日

2025.05.07 王者の朝食

● ホテルの朝食で第一に指を屈すべきはどこか。
 ぼくの狭い体験からすると,東京ステーションホテルではないかと思う。あの時間帯になぜあれだけの品数をあの水準で用意することができるのか。現代の奇跡のひとつに数えてもいいような気がする。
 プリンス高輪の「パテオ」で供される朝食も好きだ。日本庭園の借景がテンションを上げてくれる。今だと,宿泊客の過半はインバウンドの外国人だが,彼らが嬉しそうにパンを頬ばるのを眺めるのも味わい深いものだ。

● が,一番好きなのをひとつ挙げろと言われれば,ミューザの隣のホテルの朝食ということになる。
 ぼくは和食党なので,朝食も基本,白米主体になる。バイキング方式なので,移り気な気分によって選ぶのだが,東京ステーションホテルとは違って,選べなくて呆然と佇むといったことにはならない。品数がべら棒に多いわけではない。

● 結果,毎回同じような選択になるのだが,右の写真のようなもので,何の変哲もない,いたって普通のおかずと味噌汁でご飯を食べることになる。
 どうです? 普通でしょ。

● ところが,これらの何の変哲もない料理の一つひとつが,何と言うのか,ほどがいいのだ。“ほどがいい” という言い方が適当かどうか。染み染みと旨いと感じるのだ。
 鮭の切り身を焼いたのなんか,どこで食べてもそうそう変わるまいと思うのだが,塩味といい焼き上がりの火の通り方といい,ほどがいいのだ(ま,ぼくはちょっとだけ醤油をつけてしまうんだけどね)。
 だし巻き卵,然り。フワフワすぎず,しっかりしすぎず,誠にどうもほどがいい。

● 王者の朝食とはかくもあらん,と食べるたびに思う。ぼくのような者が食べていいのか。
 ダメだと言われても食べるけれども,ミューザの隣のホテルに泊まる大きな楽しみにこの朝食がある。

● 結局,温泉(?)と朝食だね。このふたつ。朝食だけが良くて,他はダメということは通常はない。
 ビジネスホテルだと,飲食部門は他業者に委託しているところがあって,飲食はいいのに他はどうも,と感じることが皆無ではないにしても,そういうことはまぁまぁない。

● マグロの漬けと大和芋のとろろもある。出川哲朗の実家で作っている海苔もある(いい海苔なんですわ)。
 その海苔を千切ってご飯に敷き,そこに漬けマグロととろろを載せて,丼にするのもここでの慣わしになっている。つまりは,食べすぎることになる。1日2食を厳守しないと,エラいことになりそうだ。

● 〆も決まっていて,ヨーグルトとカットフルーツ。ヨーグルトにかけるソースは,モテ運を増加させるピンク(赤)のイチゴソース。
 いちいち断るのも野暮天だけど,こんなことをしてもモテませんからね。ね。西に黄色で金運アップというのを信じる人はいないと思うんだけども,時々,例外がいるんじゃないかと思ってさ。
 パイナップルも甘くて旨い。基本,手抜きがないと感じる。

● 今日は幸区を歩いて来た。観光のメダマは特にはないエリアだと思う。しいて言えば,多摩川の眺望かな。
 ラゾーナの近くにある女躰神社。女躰大神って,御神体を拝観したくなるね。
 かつての日本人はおおらかで,余計な思考操作を加えなかったのだと考えるのが一番シックリ来ますか? 女躰は即ち神になり得るもの。

● ただし,神として祀り上げられるものと祀り上げるものとでは,祀り上げる方が上位。その出発点において,神より人間の方が上位なんだよね。
 祀り上げた後でも,神って人間の都合で無実の罪を着せられたり,いいように使われたりするからな。

● さて,今日は何を食べるか。いや,王者の朝食を食べてしまっているのだから,もう何でもいいやという気分なのではある。
 結局,昨日と同じカプリチョーザ。昨日は白だったので,今日は赤ワインを飲みましたよ。九条ネギのペペロンチーノ。
 正直に言うと,自分にはサイゼリヤで充分だなと思いながら美味しくいただきましたよ。

● お客さんの中には,若い男女もいる。ある程度まで親しくなった仲なんでしょうね。初デートじゃカプリには来ないでしょ。こなれた仲になってから来るところじゃないですか。そうは言っても,高校生にとってはそれなりにハレの場ではあるんだと思う。
 君たちの仲は結婚に発展することはないだろうけど(あってしまったら,むしろ不幸につながりやすいぞ),何だか羨ましいわ。一度しか通れない道だから。
 がんばれ,若者。今の楽しさも不甲斐なさも,後になれば笑える話になるぞ。今しかできないことを一所懸命にやっておけ。

2025年5月6日火曜日

2025.05.06 川崎温泉

● GWの最終日。川崎に向かっている。今日はホテルの宿泊料がドォンと安くなるんですよ。
 数日,川崎で遊ぶつもり。それができるのが年寄りの特権ですから。ミューザの隣のホテルに投宿。

● チェックインして,さて,どこに行こうか。まず,何か食べよう。何にしようか。
 ラゾーナのカプリチョーザになった。久しぶりだ。カプリチョーザ,美味しいよねぇ。
 イカとツナのサラダの酸味がちょうど良かった。ワインはこれくらいでホンワカ酔える。これが適量。弱くなったよ。けど,飲みに来てるんじゃないからな。

● 温泉にバッタリと行かなくなって約10年。行けば,やっぱ温泉っていいなぁとなるに違いないのだが,足が向かなくなった。
 理由のひとつは,都市部のホテルの風呂が良くなったからだ。ユニットバスは過去のもの。大きめの浴槽に,シャワーブースなどという中途半端なものではなく,洗い場付きがあたりまえになった。

● 身体を拭いてすぐにベッドに寝転がれる。エアコンで身体の粗熱を取るときの気持ち良さ。そうして,サッと都市の雑踏に入って行ける。
 自然もいい,露天風呂からあがって風にあたるのもいい。が,人工装置がダメだとは思わない。

● で,ぼくが最も好きな浴槽がミューザの隣のホテルのもの。入浴剤を入れれば,そこは即ち川崎温泉。ぼくはあまり使わないのだが,レインシャワーもあるぞ。
 ま,ぼくがあまり自然を重視しないのは,売るほど自然が溢れるところで育ったせいもあると思うのだが。


2025年4月24日木曜日

2025.04.24 名探偵コナン スタンプラリー

● けっこう本格的なスタンプラリーですな。「劇場版 名探偵コナン 隻眼の残像」が4月18日に公開されることを記念してのものらしい。
 映画の舞台が信州なので,首都圏エリアと信州エリアにスタンプを置いている。

● 具体的には,新宿,池袋,東京などの首都圏27駅。それと映画の舞台である長野駅。
 やってみますかな。やりませんな。スタンプを押すためだけに長野までは行けませんよ。

● 品川駅のスタンプはこちらでぇす。毛利蘭でぇす。人気があるんだろうか。スタンプは4つ置かれていた。
 でね,スタンプを押しに来てるのが妙齢の女性ばかりなんですよ。夜に来たときも,やはり妙齢のお嬢さんがひとりでスタンプを押しに来ていた。

● こういうのって,子供とオッサンってのが通り相場じゃないですか。女性もこういうことをするんだと思ってね。
 なぜ? コナンだからですか? 彼女たちにとっては,これも推し活なんですかねぇ。

2025年4月16日水曜日

2025.04.16 脳ドッグ

● 脳ドッグを受けてきた。10数年前に一度受けたことがあるんで,今回が二度目。
 父親が何度か脳梗塞をやっているのでね。こういうのって,遺伝もあるんだろうし。

● 年齢相応の血管ですな,歳相応に動脈硬化が進んでますわ,とのことでした。特段の所見はなし。
 ヤレヤレですわ。年齢相応なら上出来じゃないですか。

● 脳ドッグでも脳を MRI で観るだけではなく採血も採尿もするし,血圧も測るんですわ。自分で器械で測るんだけど,ぼくの血圧ときたら193-98だったんですよ。何じゃ,これは。
 どうも器械だと高めに出るようなんですな。スタッフに測ってもらったら 148-76 でした。それでも充分に高いんだけど,50くらいの違いが出るんですよ。出すぎでしょ。

● ちなみに,人間ドッグを最後に受けたのは2019年でね。血糖値は治療が必要なレベルと言われましたよ。
 あと,肝硬変の疑い。他にも色々あったけれども,大きなのはこの二つ。

● で,まぁ,治療に入ったわけですよ。まず肝硬変から調べましょうってんで,何回も検査をされて,肝硬変の疑いは晴れたんですよ。
 次は糖尿ねってところでコロナになったわけです。感染の危険が最も高いのは医療機関の待合室じゃないですか。当然,通院停止ですわ。

● その後,人間ドックは受けたことがありません。ずっと食べたいものを食べたいだけ食べる生活を続けて今日に至るわけですよ。
 血糖値はどんな数値になってますかねぇ。糖尿もわが家の遺伝子に組み込まれてます。通知が届くのが楽しみですわ。今回は脳ドックだったので,こういうのは後回しになるんです。それで全然いいと思います。

● 数値がどうあれ,人間ドックはこれからも受けません。病院にも行きません。
 200以下なら放置しますわ。いや,200を超えていても放置だな。

● ところで。MRI の検査も10数年前と比べると,ずいぶん楽になってました。ストレスが少なくなってましたわ。この分野もずいぶん進歩してるんですね。
 面白かったのは頸動脈のエコー検査でね。検査中に画像が見えるわけですね。その画像の中に大銀河星団があったり,太陽からコロナが噴出しているようだったり,長大なトンネルがどこまでも続いていたりするんですよ。近未来的な感じが面白かったです。

● っていうか,これ,自分の頸動脈なわけですよ。自分の中に大銀河星団があるのか。自分の中に大宇宙がある。
 何だか,神妙な気分になってきました。ミクロコスモスという言葉があるじゃないですか。そのミクロコスモスを視覚的に確認したような気分になったと言いますかね。何年後かに,また脳ドッグを受けてみたいです。

2025年4月14日月曜日

2025.04.14 YouTube はテレビの轍を踏むのか

● テレビを見なくなって10数年になる。テレビの何が嫌かというと,針小棒大的というか,何でもオオゴトにしたがるところだ。どうでもいいことをさも大事なことのように言う。
 これはニュースやワイドショーのことだ。ドラマやスポーツ中継は関係ない。関係はないのだが,オオゴト主義に我慢できなくなるとドラマもスポーツ中継も見なくなった。

● 最近,YouTube もそうなっていないか。つっても,ぼくは旅系 YouTuber の動画しか見ないのだけど,スーツ君やドスコイさんの成功を見て,真似するやつが雨後の筍のように現れた。
 後発組はセンセーショナルな表現に走りがちな印象ね。そうならざるを得ないのもわからんではないんだけども,そうなるとスーツ君やドスコイさんのも含めて,YouTube はもういいかと思ってしまう。悪貨は良貨を道連れにする。

● YouTuber という職業自体の賞味期限が切れるのは,意外に早いのかもしれないね。単純に情報を取るだけなら,動画よりもテキストの方が圧倒的に効率がいいのだから,動画はエンタテイメントにもなっていなければならない。
 旅系はそれをやりやすいのは確かだ。旅そのものがエンタテイメントでもある。伝達媒体として動画が適してもいる。

● が,同じ素材を使った動画が溢れるようになると,しかもオオゴト主義のものが増えてくると,場の空気感が変わってくるというかなぁ。
 テレビと違って,YouTube はコンテンツが自動的にストックされる。ストックの溜まり方の速度がハンパない。視聴する側がいったん飽きに向かうと,一気に飽きてしまうことになるかもだな。

● スーツ君やドスコイさんにしても,ウカウカとはしていられない。今のうちに地盤を固めておかなければ。
 そんなことは百も承知二百も合点で,これからどうすればいいのかを必死に考えているだろうし,考えを行動にも移しているのだと思う。それでも YouTuber として生き残るのは,並大抵のことじゃないような気がする。

2025年4月13日日曜日

2025.04.13 今年のソメイヨシノ

● 4月2日
 東京は五分咲きだったが,北関東の田んぼの村ではようやくほころび始めたところ。
 見ようによっては一番趣がある。清楚。これから爛熟に向かうのだな。

● 4月4日
 だいぶ開いて来ました。四分咲きくらいですかね。なかなかですよ。

● 4月5日
 地元の図書館の一本桜。あとちょっとで満開ですかねぇ。一本桜で日当りがいいのかな。開きが早ような気がする。
 ここは,おそらく,小学校の敷地だったんでしょうかね。

● 4月11日
 満開を過ぎて爛熟の域に入った。人を狂わせる,酩酊させる。ソメイヨシノだけの,年に数日間だけの,特別ボーナスだな。
 むしろ,これは迷惑か。狂わせられるもん。

● 4月13日
 北関東の田んぼの村でも,雨。そろそろ葉桜への道を。
 短い花の一生と言っても,毎年これを繰り返すわけだ。桜の一生は,人の人生よりもはるかに長いわけですよね。

2025年4月12日土曜日

2025.04.12 宇都宮で豪遊(?)

● サイゼに行ってみたくなった。青豆とミネストローネで白ワインを飲もうかな,なんちって。
 リュウジさんの YouTube にサイゼの使い方(?)を指南する動画があるじゃないですか。豆にチーズをどっさり載せて,黒胡椒をこれでもかというほどかけて食べるのが旨そうでねぇ。やってみたいと思ったんですよ。

● いや,最高でした。ワインがいくらでも飲める。500ml ほど飲んだかなぁ。
 最強の居酒屋ですよ。最安の居酒屋でもあります。凄いぞ,サイゼ。

● どうすればこの価格でこれだけのものを出せるのかはわからないけれども,サイゼがあれば生きていけるという安心感を与えてくれるじゃないですか。セイフティネットじゃないけれども,千数百円あれば豪遊感を味わえる。
 ぼくは行ったことがないのでわからないんだけれども,少々敷居の高いイタリアンレストランと比べても,そんなに遜色あるとは思えないんですよ。これで充分じゃありません?

● 外に出たら雨になっていた。いや,降り出しそうな雲行きになっていた。まもなく降ってきた。けっこうな降り。
 傘はない。この雨の中を帰るのは億劫だ。けっこう酔っているしな。ええぃ,宇都宮に泊まってしまえ。
 というわけで,「リッチモンド・アネックス宇都宮駅前」に投宿。1328号室。近く改修工事に入る。再開は8月になるようだ。

● そのまま爆睡モードに入っちゃいました。起きたのは20時。5時間くらい寝たのか。寝不足だったわけじゃないんですけどねぇ。昼間の酔いは効くんですかねぇ。
 20時から鯛茶漬けのサービスがある。同じものが朝食にも出るんだけども,こういうのって何だか嬉しいよね。

● 5時間も寝て元気になっちゃった。宇都宮テラスの日高屋。肉野菜炒めとかバクダン炒めとかは浮気の対象。結局はニラレバ炒めが心の故郷。ホッとするわ。
 汁なしラーメンを初めて食べた。日高屋は炒めものを肴に酒を飲むところと心得ているので,麺を食べるのはたぶん2回目。汁なしラーメンは,でも旨かったッス。

● 宇都宮テラスは賑わっている。賑わいははっきり西口から東口に移った感がある。
 できた当初,トナリエや駅ビルから客を奪うどころか,早々に撤退するテナントが続出して,商業施設として保たないんじゃないかと思ってたんですよ。
 ところが,さにあらず。LRT が予想を超えて歓迎された。が,LRT 効果だけで説明できるかといえば,そうではない(と思う)。飲食施設に人が入っている。ちょうどツボにはまる飲食店が入ってくれたってことですかね。ぼく的にはその代表が日高屋ってそとになるんだけどね。

● ちょっと駅周辺を散歩。田川沿いの枝垂れ桜。夜桜もいいけど,桜はやはり昼間,空の青さとの対比で映えるものでしょうかねぇ。
 西口の方にもラーメン店だの居酒屋だのがある。チェーン店と違って入るには少しだけ踏ん切りが必要な感じ。でも,どこもお客さんは入っている。宇都宮,なかなか凄いじゃないか。

● 一夜明けて,リッチモンド・アネックスの朝食。鯛茶漬けを朝食でも食べられる。でもって,これが頭抜けて旨い気がする。
 佐野ラーメンも作ってくれる。佐野ラーメンは佐野まで食べに行ってくだぁさい。ニラそばもあり。これもね,鹿沼まで食べに行ってくだぁさい。
 デザート。黒ごまプリン,美味なるべし。
 リッチモンドは盛岡と仙台でも泊まったことがある。朝食が充実してますよねぇ。

● 田川の枝垂れ桜,昼間はこんな感じです。今日まで宮桜祭なんですな。宇都宮共和大学が主催しているらしい。
 川沿いにいくつかの屋台が出てます。賑わうのは,当然,夜になるわけね。静かさを好む人は昼に来るべし。
 ただし,清楚に控えめに咲いているから,ソメイヨシノのように人を狂わせるような妖しい風情はない。

● かれこれ30分ほど,ベンチに座ってボーッとしてた。気持ちのいい4月の中旬。
 新入社員の皆さんにとっては,桜は憂鬱の象徴になってるかもしれませんねぇ。残るか退くか。悩んでる人も多いんじゃないかと思いますけどね。どちらを選べばいいのか。軽々なことは言えませんねぇ。

● さほど空腹ではなかったんですけどね。テンションを上げなきゃ。そういうときは「すし華亭」。
 まず,センベロ。付属の酒は惣誉でぇす。この千円はお値打ちですよ。ガッとテンションが上がりましたよ。
 セリの天ぷらでさらに1合半ほど飲んじまいました。青森八仙のあと,惣誉を追加。

● 栃木の地酒なら惣誉ですかねぇ。あまり地酒にこだわるタイプではないと,自分では思ってるんですけどね。
 惣誉は,奇を衒わず,軽佻浮薄に走らず,という印象がありますよ。一発狙いはしない,と言いますかね。

● 北海道のウニ3種盛り。豪華でしょ。テンション,上がりまくるでしょ。
 生クジラ。臭みなんかないんですよ。馬刺しを喰ってるような感じですかねぇ。あと,ニンニクの芽に梅肉を載せたものね。いや,テンション上がりました。

● 問題は,帰宅後にドサッと下がってしまうことね。上がったまんまでいてくれればいいんだけれども,そうは問屋が卸してくれませんわねぇ。