まず,宇都宮駅構内の「いろり庵きらく」で朝食。明太子を乗せたご飯とかけ蕎麦のセットで390円。
人間は炭水化物を摂ってれば死なん。特に,日本では,米飯が文字どおりの主食であって,米飯が食べられることが幸せだという時代が,長く長く続いてきたのだ。副食は米飯を食べるための触媒であって,要するに塩っぱければ何でもよかったのだ(たぶん)。
● ところで。人に朝食を出す人の朝食はどうなっているのか。朝食をウリにする店が以前より増えたような気がする。
ファストフード店の大半が朝食を供している。ほかにはホテルや旅館。前夜のうちに作っておいたり,レンジを多用したり,火を通す必要のない保存食を使ったり,手間がかからない工夫はしていると思うのだけれども,自分たちは朝食を食べているんだろうか。隙間時間にまかないを食べられたりするのかね。
● 東京に行く前にすませておかなくちゃいけないヤボ用があった。宇都宮市立中央図書館に落語のCDを返さなくちゃいけなかった。返却期限をだいぶ過ぎちゃってる。ので,JR駅からバスで図書館に移動。
ここは図書館のほかに文化会館や体育館,コミュニティーセンターが集まっているし,余った場所(?)は公園になっている。しかも,東武の南宇都宮駅がすぐそこ。JRなら日光線の鶴田駅が徒歩圏内。県下きっての名門,宇都宮高校も隣にある。割り切ってしまえば(割り切らなくても)住みよいところじゃないかと思う。
落ち葉に木洩れ陽が降り注いでいる。天気がいい。秋晴れだ。いい日になるだろう。
閑静な住宅街という言い方をしてもいいのだが,住宅街というには道路がやや広い。田舎にはよくある光景ではある。コロナのせいではたぶんない。
● 南宇都宮から630円で浅草に行ける。東武の株主優待乗車証が金券ショップで値下げされたからね。630円で宇都宮から東京に出られるとはウソみたいだ。正規運賃の約半分。JRに比べれば3分の1以下ですよ。
その分,時間はJRよりもかかるんだけれども,長く乗っていられるということでもあってね。
● 南栗橋で乗換。南栗橋からは押上から半蔵門線に入って渋谷,さらに東急田園都市線に入って,三軒茶屋,二子玉川を経て神奈川県まで直通するのだが,最近は曳舟で浅草行きに乗り換えることが多くなった。
最も由緒ある地下鉄である銀座線に敬意を表するというわけでもないのだが,最も早く掘られた地下鉄だからあまり深く潜らなくていい。そこが気に入っている。利用しやすいからだ。半蔵門線や大江戸線になると深く深く降りていくことになるのだが,正直,少々気ぶっせいなところがある。
大手町を相手にしていないところがいい。当時は浅草や上野が最も繁華な街だったのだ。大手町など新参者。半蔵門線は銀座線のバイパス的な位置づけで開通したらしい。そう聞かされると路線にも納得がいく。が,さすがに大手町に挨拶しないではすまないようになっていたんでしょうね。
● その銀座線で銀座へ。銀座駅から銀座1丁目駅までは一般道を歩くにもかかわらず,乗換として処理される。同一駅扱いしているわけだ。最初,田舎者には合点が行かなかった。
日比谷線の築地駅と有楽町線の新富町駅も,同じように同一駅扱いとしているが,ぼくはこの乗換をするのに道に迷ったことがある。
とまれ,有楽町線に乗り継いで豊洲へ。運賃は200円。安いんだけど,宇都宮~東京間の3分の1もするのだ。
岩崎良美が歌った「タッチ」の歌詞に「ひとり涙と笑顔はかってみたら 涙が少し重くて」というのがあったけれど,恋愛中の若い女の子に限らず,人の一生とはそういうものではないか,とこの歳になってみれば思う。いろんなものを諦めるとはなしに諦めて,その後に残ったものを見つめて,まんざら悪い人生でもなかったのではないかと自分を納得させる。
これで充分だけども,自分でも作ってみたい。親子丼はスーパーやコンビニでもあまり見かけたことがないので。
実際のところ,インバウンドはもう終わりで(元に戻るとは思わない方がいいのでは),これからは国内からの観光客を相手にやっていかなければならないのだろう。やって行けると観光客の方が証明してくれている。7月の4連休でそれが明らかになり,9月の4連休でほとんど確信になった。