2020年10月14日水曜日

2020.10.14 “魅力度ランキング” で栃木県が最下位

● アッハハハ。茨城県に代わって栃木県がビリ。こういう “調査” はまともに取り合ってはいけないものだが,どうせならビリでいる方が目立っていい。トップとビリは憶えてもらえるからね。
 茨城県民の中には,その他大勢の中に埋もれてしまうことになって,悲嘆に暮れている人もいるんじゃないのかね。栃木県民はむしろ喜ぶべきかと存じますよ。

● 一番いけないのは,こういうものに真面目に反応してしまうことだよね。特に行政がそんなことをしたのでは目も当てられない。
 ランキングの順位を上げようとして,そのために税金やリソースを投入するっていうね。そんなのは最悪だよね。税金をドブに捨てているようなものでしょうよ。

● この調査は,民間企業の「ブランド総合研究所」がインターネットを使って実施している。
 あなたは各都道府県にどの程度魅力を感じるか,という質問を提示して,それに対して「とても魅力的」「やや魅力的」と答えた割合を基に「魅力度」を算出するというやり方。要するに,イージー極まりないアンケート調査。
 こういう会社は潰れてしまった方が,社会に害をなさなくていいと思うんだけど,そういうものにまずマスコミが反応してしまう。それを受けて行政も何とかしようと動いてしまっては,寄生虫に餌を与えるようなものでしょ。

● で,栃木県は「重点戦略「とちぎ元気発信プラン」で20年に25位以内に入ることを目標に掲げていた」というんだから,バカを地で行っていたわけだよね。
 しかし,幸いなことに,「(この調査は)不特定多数に漠然とした印象を聞いたもの。順位の上がり下がりの要因分析が困難」などとして,21年度から始まる県の次期プランでは目標は廃止される見込み」であるらしい。正解だと思いますよ。

● でもさ,栃木はいいところですよ。去年の台風19号ではさすがに被害が出たけれども,基本,自然災害は少ない方だ。
 東京に近いのもいい。遊びに行くなら新幹線の必要はない。余裕で日帰り可能(これは茨城も同じ)
 鬼怒川温泉を東京の奥座敷と言うことがあるけれども,バカを言っちゃいけない。こういうのは相対的な問題でさ,東京が栃木の奥座敷だからね。奥に東京という使い勝手のいい座敷を抱えているんだから,何かと便利だ。

● 神社仏閣なら日光がある。京都の代用になるぞ。避暑地なら那須高原。軽井沢もいいけど,那須で充分だろ。
 納豆をはじめとする大豆製品を,あづま食品とこいしや食品が作っている。日本で一番旨い納豆が喰えるぞ。ゆばもあった。大豆製品はけっこう充実してるよ。

● でも,ま,東京に近いというところが栃木県の売りの1番目に来るものでしょう。経済,ファッション,飲食,学術,芸術,芸能,アミューズメント,ニート,オタクなど,ありとあらゆるものが東京に集中している。神社仏閣,名所旧跡の類も,京都よりもむしろ東京に多いのではないか。東京にないのは歴史の古さくらいのもの。
 であれば,東京と関わりを持たない方向で,自分の人生をデザインするのは得策とは言えないような気がする。

● とはいえ,東京から遠く離れたところに住んでいては,東京を組み込むのは物理的に不可能だ。せいぜい,東京の大学に行って,4年間ほど東京で暮らすというのが関の山。
 ところがね,栃木県に越してくれば,田舎で暮らしつつ東京を自分のフィールドに組み込むことができるよ。このアドバンテージはかなり大きいと思いますがねぇ。

● っていうか,根源的な話をすれば,都道府県の圏域ごとに国土を区切ってモノを考えるってのはもうダメでしょ。オレは栃木,オマエは茨城,ってダメだよねぇ。
 だから,都道府県ごとの“魅力度ランキング”なんてのを十年一日のごとく発表して,それを自社の食い扶持にしているようなところには,サッサと退場してもらった方がいいと思うんだよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿