2025年6月27日金曜日

2025.06.27 龍宮城を去る

● 青森最終日。魚市場の丸青食堂で朝食。田酒飲み比べセットに原点の特別純米。
 朝からこんなに飲むか。って,飲み比べセットのうち,2つは相方が飲んだ。ずいぶん強くなったものだ。

● 刺身盛合せを奮発。切身が大きい。豪快だが,大きすぎないか。白身の魚はヒラメ。
 いや,朝からこんな贅沢をしては,神様に叱られそうだ。

● しかぁし。正直なところ,ぼくは大衆魚の焼きものが旨いと思う。写真は銀鱈。これが旨い。カマに近いところをほじくり返してくまなく食べましたよ。
 〆は貝焼き味噌(卵を味噌に見立てたネーミングだと思う)をご飯に乗せて。来た,喰った,酔った。

● 昼食は「おさない食堂」。朝にあれだけ飲み喰いしたんだから,食欲はなし。それでも,「おさない食堂」には行かんとな。
 けの汁ラーメンを食べた。850円。さすがに酒は飲まなかった。

● ぼくはケノジルと発音して注文したのだが,ケノシルというらしい。けの汁とは何かというと,大根,人参,蒟蒻,牛蒡,凍み豆腐などを細かいさいの目にした,要は味噌汁。
 その味噌汁に中華麺を入れたもの。中華麺なんだからラーメンでいいのだろうが,ラーメンっぽさはない。シャンタンもなにも使っていない。
 これならうどんの方がいいんじゃないかと思ったが,けの汁うどんというメニューはない。ふぅむ。

● けの汁とはどういう由縁か。家の汁じゃないかと思ったんだが。あたしンちの汁。
 ところが,ネットは簡単に教えてくれちゃう。

言葉の由来は「粥の汁」が訛ったものと言われています。米が貴重だった時代に,刻んだ野菜や山菜を米に見立てて食べたのが始まりとされています。

 そうですか。納得ですわ。

● 無事,宇都宮に戻ってきた。新幹線ホームから駅東を臨む。宇都宮テラスとライトラインが見える。ずいぶん,都会的な空間になったものだ。

● 喰いすぎついでに,日高屋で冷やし中華。青森は旨かったが,宇都宮も,もとい,日高屋も旨い。
 青森ジモティーも おさない や 丸青 にばかり行くわけではない。サイゼリヤは賑わっているし,あまり賑わってはいないが吉野屋もある。
 青森に日高屋があるのかどうかは知らないが,おさない には おさない の,日高屋には日高屋の良さと旨さがある。

2025年6月26日木曜日

2025.06.26 贅沢な1日

● 「大人の休日倶楽部パス」は連続5日間有効。が,初日に青森に来て,最終日に帰宅する。その間はJRを使わず。
 青森のしかも駅周辺に沈没している。観光もせず。三内丸山にも行ったことはないし,これからも行くことはない。恐山など,地平線の彼方も彼方。

● 遅い朝食。魚市場の丸青食堂で。ホッケ焼き定食。
 ホッケに限らないが,焼きものが旨い(いや,生モノも旨いと思うんだが,まだ辿り着けていない)。素材よりも焼き方,熱量の問題だと思っている。

● そうして,田酒の飲み比べセット。朝から龍宮城レベルの大贅沢。もちろん,ホッケを肴に飲むのだ。ご飯など,味噌汁をぶっかけて喰えばいいのだからね。
 したらば。また,八仙をサービスしてくれた。

● 青森は日本酒天国でもある。もはや,時代は新潟ではない。青森だ。
 諸君,とびきり旨い日本酒を所望されるなら,青森に来られよ。新潟でも秋田でも山形でもなく,まっすぐに青森を目指されよ。

● 勢いがついてしまった。朝だというのに。田酒の特別純米酒を追加。定番に戻る。サバ焼きも頼んで,クイックイッとな。
 大衆魚の焼きものは旨いのだ。旨いから大衆魚になれるのだ。
 いや,朝からもって言うことはない。この世の天国を満喫である。再度,言う。諸君,まっすぐに青森を目指されよ。

● やっと雨になった。つまり,今は梅雨はずだから。
 たいした降りでは全然ない。しかも,長くは降らない予報。

● 夜は「おさない食堂」。ホタテ組合せ定食。2,800円。これを注文するのは,ジモティではなく観光客だと思うが,これが一番出ているようでもあった。田酒(特別純米)が1合で880円。
 北関東の田んぼの村では,これほどのホタテに出喰わすことはない。

● 最初に食べたのは味噌汁。熱い味噌汁で胃袋の内部を覆ってから,刺身とバター焼きで田酒をやる。朝も少々以上に飲んでるんで,胃は相当ヘタっている。   
 が,青森にいる間は致し方なし。悔いのないように喰っておき,飲んでおかないとね。
 最後に,長芋のとろろと卵焼きと沢庵で,ご飯を食べる。贅沢な1日がこうして終わった。

● りんごジュースはホテルで飲み放題。ストレート果汁のりんごジュースは北関東の田んぼの村でも手に入るけれども,地のものは地で。

● 22時30分の青森駅。ガランとしている。かつては,上野発の寝台急行「八甲田」「津軽」,寝台特急「あけぼの」「ゆうづる」,特急「はつかり」の終着駅。札幌に向かう「北斗星」や「カシオペア」も青森で機関車を付け替えたのではなかったか。
 今でも,青い森鉄道,奥羽本線,津軽線のハブ駅ではあるのだが,長距離列車は発着しない。ホームが無意味に長く感じられるようになってしまった。
 ま,これは青森駅に限らず,宇都宮より北の東北本線の各駅がそうなのだが。宇都宮までは15両編成の電車がやってくるが,その先は3両だったり,5両だったり,2両だっりだもんな。

2025年6月25日水曜日

2025.06.25 青森ならでは

● ホテルの朝食。食べ過ぎ注意というわけで,今朝は源たれ肉炒め丼は食べないことにした。ホタテ中心に攻めよう。
 そのホタテも昨日は丼にしたが,今日は定食にした。が,結局,食べるときはご飯に乗せちゃうんだな。
 ホタテじたいは冷凍もの。丸青食堂やおさない食堂のホタテとは別もの。それでもホタテはホタテ。

● せんべい汁のせんべい抜き。じんわり美味。
 これだけの品数に驚くが,それらをバイキングで出すんだし,それで料金は2,500円なのだから,文句をつけるなどとんでもない。ホテルの朝食の中では屈指のものだと思っている。

● なんだけど,そのホテルを今夜から替える。「ドーミーイン」から駅ビルに入っている「ReLabo」に移る。チェックインの前に荷物を預かってもらう。
 さて,身軽になって何をするか。

● 今日は「おさない食堂」が営業中。ホテルの朝食で1日分のカロリーと栄養は摂取済みなれど,昼食の列に並ぶしかない。
 おさない食堂の入口にも田酒の純米大吟醸の一升瓶が3つ並んでいる。が,飲みたいのはこれではない。これはあまりに分不相応なので。

● メニューも価格も一新。割り箸の袋も「おさない食堂」の名入りから普通のやつへ。
 ヒモサシはメニューに載ってなかった。あるにはある,でも700円になりました,と。価格が倍になった。でも,量も倍になっているぞ。
 たぶん,規定の量より多くしてくれていると思う。こいつ,ヒモサシ,ヒモサシ,と騒いでいたから,少しオマケしといてやるか,となってる可能性が高い。

● 田酒は山廃仕込み。肴はヒモサシ。そうだよ,君に会いたかったんだよ。会った瞬間に君は食べられてしまうんだけどね。
 あぁ,これだよ,これを食べたくて青森に来たんだよ,と思った。ヒモサシと田酒,しみじみと旨い。
 ホタテの焼き味噌も。これも田酒に合う。まことに青森は食の都。青森は龍宮城ですわ。

● 夜(夕方)もおさない食堂へ。食べるために行列するなんて恥ずかしいこと,並んでまで食べるに値するものはこの世にない,などと思っていたこともありましたよ。
 けど,おさない食堂は並ばないと入れない。並びますとも。

● 当然,田酒。特別純米の田酒。
 この不漁にもかかわらず,出してくれる至極のホタテ。ヒモサシも付いとりますなぁ。田酒との相性は言うまでもありません。この世の至福。このために青森に来たんですよ。
 豚バラつけ麺。豚肉がどっさり入っとります。田酒は肴を選ばない。この豚肉で田酒が進む。

● ということで,今日も満足しました。皆さん,ぜひとも青森へ。食の都,青森へ。
 太ってもいいじゃないですか。行きてればこそ,太ることもできるんですよ。死んだら田酒は飲めないんですよ。

2025年6月3日火曜日

2025.06.03  長崎電気軌道

● 長崎に来ているのだが,長崎で気になっていたのは,路面電車の長崎電気軌道と出島の2つ。
 路面電車は全線に乗りたい。で,今日,ともかく実行することにした。

長崎駅前電停
● 長崎駅の構内にある観光案内所で1日乗車券を購入。600円。長崎駅前から乗車。
 最初に乗ったのは,1号系統の崇福寺行き。1両での運行なのだが,けっこう混んでいた。時刻は10時になっていた。平日の昼間なのだが。

崇福寺電停
● 地元の年寄りとインバウンドの外国人が多い。あと,日本人の旅行者。ので,乗客の過半は1日乗車券のお客さん。
 大波止で乗客が少し減り,新地中華街でドッと減った。思案橋を過ぎると,乗客はぼくだけになった。

● 崇福寺に着いたあと,周りを少し歩いてみた。
 このあたりは寺町のはずなのだが,電停のあるあたりは寺町からは少し距離があって,寺町感はない。下町になるんだろうか。

● 崇福寺は丸山遊廓に隣接する。このパターンは都市ではよくあることだが,長崎も例外ではない。
 俗も極めれば聖に至るということではなく,その方が都合が良い何かがあったからに違いないのだが,それ以上はぼくの頭で考えるには荷が重い。とっくに誰がが考えて,結論が出ているのだろう。

● じつは,ここから4号系統で蛍茶屋に行くつもりだったのだが,4号系統は朝と夕方しか運行していないらしい。
 仕方がない。1号系統の赤迫行きに乗車。長崎駅前からさらに赤迫まで行く。長崎電気軌道の幹線と言っていいのだろう。大学病院,原爆資料館,長崎大学などを通る。
 長崎駅前で乗客が入れ替わるのかと思っていたのだが,そんなこともなかった。赤迫まで乗ったのはぼくだけということもなし。

● 長崎駅前からは,蛍茶屋〜赤迫 の3号系統の電車がすぐ後ろから追走しているのだが,皆,こちらの電車に乗ってくる。
 すぐ後から来る電車に乗れば,ずっと空いていて快適だろうに(前を走る電車がお客を全部払ってくれるのだから),そうはしないのだ。

● 赤迫に着いたら,3号系統の蛍茶屋行きがスタンバっていたので,直ちに乗車。
 長崎駅前までは1号系統と重複。長崎駅前から1号と分かれて,市役所の方に向かう。
 インバウンド,多いねぇ。ワンマン運転だから,運転士は英語で何やら答えたり指示したりする。外人は日本に来ても臆することがないから,大変かと思うけれども,彼らが言うことはだいたい類型化されてるようで,特に込み入った問題はないようでもある。

蛍茶屋はこんなところ
● 蛍茶屋とは雅な名前だが,電停があるあたりは特に雅な感じではない。山の麓で昔は蛍もいたのかもしれないが,今は車がバンバン走っている。
 次は蛍茶屋から石橋までの5号系統に乗る。大浦天主堂に行くなら5号系統を使うことになる。ぼくは行かないけど。

● で,石橋に着いた。とりあえず,変則の4号系統を除くと,これで長崎電気軌道のすべての路線に乗ったことになる。造作もなかった。
 長崎電気軌道は均一料金。大人は150円。1日乗車券で大きく元を取るのは難しい? 元を取りたいのであれば,こまめに乗ることですな。


(追記 2025.06.04)

● 昨日乗れなかった4号系統に乗るべく,16時過ぎから観光通電停に待機。未乗なのは観光通〜浜町アーケードのひと区間だけなんですけどね。
 ネットでざっくり16〜18時に運行されているとあって,それを信じてしまったんだけど,17〜19時が実態だった。

● ので,来るのは赤迫行きばかり。誰もが赤迫行きに乗り込む中で,乗らないで一人立ち尽くすのを繰り返した。だんだん恥ずかしくなってきましたよ。
 自意識過剰というんだろうけど,何やってるの,この人,と思われてるようでね。蛍茶屋方面に行くんなら,浜町アーケードまで移動した方がいいですよ,すぐそこですから,と言われるんじゃないかとかさ。
 その浜町アーケードまで乗りたいんですよ,と説明するのも面倒くさい。理解してもらえそうにない。

● しかし,やってきました。17:12発の蛍茶屋行き。ホッとしながら乗り込みましたよ。発車するとすぐに十字路の信号がある。赤迫行きは左に曲がるのに対して,4号系統は右に曲がる。曲がるとすぐに浜町アーケード電停に到着。
 この百メートルかそこらしかない区間に乗るために1時間くらい待ったかなぁ。暇だからできる。

● めがね橋まで乗った。めがね橋を観てきました。せっかくだから,お土産が欲しいと思ってね。
 なかなかに風情のある石橋だった。中国語系の言語を話す外国人が屯してた。観光資源になっている橋としては日光の神橋と双璧ですか。いやいや,東京の二重橋があったな。


(追記 2025.06.05)

● 2号系統は存在しない。昔はあったのだろうが,廃止されたのだろうと単純に思っていたのだが,ネットで確認すると,「長崎電気軌道2号系統は,かつて存在していた路面電車の運行系統で,現在では1日1本のみ運行され,路線図には掲載されていない「幻の電車」として知られています。北端の赤迫電停から,新地中華街など,繁華街を経由して東端の蛍茶屋電停に至るルートを走ります。この系統は,同じ区間を結ぶ3号系統よりも遠回りし,同社で最長の路線となっています。かつては朝夕にも運転されていましたが,利用客の減少に伴い最終1本のみとなりました」とあるではないか。
 脱線事故の影響もあったらしいのだが。

● あらら。これに乗るためにもう一度長崎に行かなくちゃいかんのかと思ったのだが,ネット情報を確認した限りでは2号系統だけの軌道区間は存在しないらしい。
 ただし,西浜町電停から進行方向が変わるんだろうか。それを確認するためだけにもう一度長崎に行くか。行かねーよ。