● ネットで「45歳以上「高学歴男性」が持っていない3つのモノ データでわかった中高年男性特有の生きづらさ」という論文というかエッセイを読んだ。
45歳以上「高学歴男性」が持っていない3つのモノとは,居場所,友人,趣味であるらしい。
現時点で定期的に人と交流するために行く場所(家と職場は除く)がない男性は約7割にのぼり,趣味をもっていない男性,読書をしない男性も少なくない。さらに,友人の数をみると,「自分よりも年齢が10歳以上若い友人の数」「悩みごとを相談できる友人の数」「SNSなどでやりとりする友人の数」では0人が最も多く,過去1年以内に新しい友人や親しい知人を作った男性は,約3割にとどまっている。
「地域」の人と食事をしたことがない男性は72.9%にのぼり,「学生時代の友人」や「社会人になってからできた友人」とも食事をしていない男性も約3割存在している。地域の人だけではなく,友人とも食事をする機会が少ないのである。
● おいおいおい,何なの,これ。まず主張したいジャーナリスティックな結論が最初にあって,それに必要なデータを集める調査(っぽいもの)をして,やっぱりこうなんですよ皆さん,と提示する。
45歳以上の高学歴男性という括りも問題で,現在の45歳大卒は男女問わず,高学歴には該当しないのじゃないか。だって,誰もが大学に行くようになってたでしょ。彼らが18歳のときには,事実上,選ばなければ誰でも大学に行けるようになっていたんじゃないか。
● 45歳にもなってSNSなんかやってるようじゃしょうがない,という意見もありそうだがな。
友人や知人は作るものではなくて,できるものだ。大人の常識というものではないのかねぇ。
10歳以上若い友人を持つのは至難だろう。女性でもあまりいないだろう。自分は友人のつもりでも,相手はそう思っていない場合が多いのではないか。
読書をしないのも45歳以上の高学歴男性に限った話ではない。
● 「地域」って何よ? ぼくは退職して家にいるけれども,地域の人と会うこと自体がない。皆さん,昼間は仕事に出ているから,外を歩いていても人とすれ違うことがない。
自治会に関して言うと,2020年には班長が回ってきたのでやったけれども,コロナでね,自治会の行事は軒並み中止になった。翌年もそう。それで困ったことが起きたかというと,そんなことはない。自治会なんて要らないじゃん。多くの人がそう思っていたと思うんだけども,それがコロナで明らかになってしまった。
で,2022年から自治会を抜けた。まったく何も困らない。ゴミ出しなどの情報は町役場のサイトに全部書いてある。“隣は何をする人ぞ” は都会の高層アパートに限らない。田舎でもそうなってきている。
● 「学生時代の友人」や「社会人になってからできた友人」と食事をしていない男性が3割しかいないなんて,信じられない。
ぼくなんか,大学を卒業してから大学時代の友人に会ったこと自体,一度もない。誰とも一度も会っていない。それが普通だと思っていたよ。
45歳を過ぎているのに学生時代の友人を食事をするとは,何をやっているのだ。卒業してから20年以上も経つのに,その間,何をしてきたのだ。
● 友人と食事をしているかいないかで何事かを測ろうとするのは,拠って立つ前提に疑問がある。よほど世間知らずなのか(若いのか),そうでなければバカなのか。大学時代に学んだつもりのことがすべてだと思っていて,それをモノサシにして世間を斬る的なコントが大好きな人なのか。
ま,筆者は人と食事をするのが好きな人なのかもしれないけどね。SNSも好きでよくやっているのだろう。
● 新しい知見を何も提供していない。これは(アカデミズムではなくジャーナリズムの世界で)大昔から言われていることだ。それに社会学の衣装を着せてみましたよということか。
頭の良くない学部生の論文のようだ。こんな薄っぺらいものを載せてて大丈夫なのか,東洋経済。
0 件のコメント:
コメントを投稿