2024年9月5日木曜日

2024.09.05 御殿場線と身延線

● 川崎にいる。“青春18” が1回分残っているので,川崎を起点に,まだ乗ったことのないJR線に乗っておこうと思う。
 川崎発10:44の東海道線下り熱海行きに乗車。宇都宮始発の列車だ。これで国府津に行き,まずは御殿場線に乗る。御殿場線が元々の東海道線だったことは一般常識でありましょう。

● 東海道線も平塚を過ぎると,一気にローカル色が濃くなる。車内はプラチナシートだらけになる。栗橋を過ぎた宇都宮線の下り列車のようだ。
 11:39国府津着。

● 11:50発の御殿場線沼津行きに接続。御殿場線は2両編成。Suicaは使えないらしい。何だか,ぼくの地元の烏山線のようだな。
 往年の東海道線も,今は小さくなっている。しかし,乗客はけっこういるよ。途中でガラガラになると思うんだけど(→ ガラガラになることはなかった)。

● これより未乗区間。𝕏 なんかやってる場合じゃない。車窓が楽しそうだよ。
 国府津を発車したあと,進行方向の左側にレールが並行する。どういうことだと思ってたら,車両基地へ行くためのレールなんでした。

● 沿線で最も大きな駅は小田急と接続する松田なんだろうか。多少,乗客が入れ替わった。
 ぼくのような鉄ちゃんもいるようだ。あの紳士然としたオトッツァンもそうらしい。
 陽射しが入るんで,皆さん,ブラインドを下ろしちゃう。景色が見えない。

● 後ろ乗り前降りのワンマン運転です,とテープのアナウンスがくりかえされるんだけどね。けっこうな駅で後ろの車両のドアが開かないんだから,前乗り前降りと言わないとな。
 谷峨を過ぎて駿河に入ってから,山岳路線の趣を呈してくる。邪魔だった東名高速も視野から消える。いいぞ,いいぞ。

● 御殿場で乗客がほぼ入れ替わった。富士登山を終えたのだろうか,金剛杖(?)を持った登山姿の若者たちが乗ってきて,車内はほぼ満席。
 そのほぼ全員がインド系の若者たちだ。ネパールから富士登山に来たのか,君たちは。いや,富士山もインバウンドのメッカになっているようだ。

● 反対側のホームを小田急の特急列車が通過して行った。なんなんだ,これは。
 あ,富士山は雲の中でした。

● 御殿場から先はほとんどの駅で「すべての車両のドアが開きます」となった。御殿場の東と西では別の路線のような感じね。
 13:28に沼津着。

● インド系の若者たちは東海道線上りのホームに向かって行ったが,ぼくはまた東海道線の下りに乗る。沼津発13:35の豊橋行き。
 このあたりは東海道線といっても3両編成。ただし,そこは東海道線であって,運転本数は多い。

● 東海道線の普通列車を乗り継いで関西に行くなんてのも何度かやっている。だから東海道線は未知ではないのだけれども,圧倒的に経験数が少ないからね,何回目かの初めてだね。
 富士で下車。未乗路線の2つめ,身延線に乗ろうというわけね。

● 発車が14:22で,待ち時間があったので改札を出てみた。
 静岡県というと前知事のおかげで全国的に知名度が上がった。地方自治なんてない方がいいんじゃないかと思わせるに充分だったからねぇ。
 が,民の暮らしはそんなこととは関係ない。眠くなるような平和さが漂ってましたよ。個々別々に見れば,小さな地獄がいくつもあるはずだろうけどさ。

● 特急「ふじかわ」が14:15に発車して行った。身延線には特急も走ってるんだね。1日7往復もある。
 静岡〜甲府間にそれほどの交通需要があるんだろうか。どちらも東西にしか移動しないんじゃないかと思うんだが。

● ぼくが乗った各駅停車は御殿場線と同じ2両編成のヤンマン運転。
 進行方向の右側に線路がある。複線なのだ。
 駅間距離が短い。2つめの駅,入山瀬を過ぎたところで富士山が雲の上に頭を出しているのが見えた。

● 複線区間は富士宮で終わり,ここからは単線になる。西富士宮で登山姿の外国人のグループが降りて行った。ここに登山口があるんですか。
 で,ここからがこちらがイメージしていた身延線になる。山に分け入っていくわけね。ここから駅間距離も長くなる。

● 十島駅から山梨県(南巨摩郡)になるんだけども,電車はまだまだ登っていく。最も高いところが県境というわけではないんだね。
 十島を出ると,進行方向の左側に富士川が見えてくる。この先,富士川に沿ってレールが敷かれている。

● 路線名にもなっている身延。日蓮宗の総本山身延山久遠寺と身延山大学があるんだから,日蓮宗の高野山のようなものか。
 降りてみたいと思わないでもないが,列車の運転本数を考えると躊躇ってしまう。身延に来ることはもうないかもしれないと思いつつも,体は動かなかった。

● この先,いくつかの駅を過ぎてもそこはまだ身延町。身延町って広いんだねぇ。
 市ノ瀬と久那土の間のトンネルで分水嶺を越えたらしい。ここが身延線の最高標高地点のようだ。

● で,降りになると,すぐに里に降りたような気分になる。鰍沢口に来ると,ここはもう里っていう感じ。
 下校の高校生も乗ってくる。再び駅間距離が短くなる。通勤通学路線でもあるんでしょ。
 つーか,身延線は頭と尻尾の,富士〜西富士宮,甲府〜鰍沢口 があればいいのかもしれないよ。この2区間の区間運転も多いっぽい。

● 再び,車窓に富士山が現れる。裏富士? 富士山に表も裏もないから,山梨の人はこちらが表と思ってりゃいいだけの話ではある。
 自分のいるところが世界の中心なんですよ。他は辺境です。ぼくなんか,北関東の田んぼの村に住んでるけれども,ここを辺境だなんて思ってないからね。

● “甲斐の山々” を踏み分けて(ぼくが踏み分けたわけじゃないけれど)定刻より少し遅れて17:17に甲府着。
 富士方面行き列車を待つ,待ち合わせ停車が多かった。仕方がないですけどね。ただ,すれ違う列車が遅れていれば,こちらも遅れることになる。

● 中央線には何度か乗っているけれども,甲府で降りたことはない。ので,今回は降りてみることにした。
 が,降りただけね。観光の真似事をする時間はないし。

● 甲府って右も左も険しい山々でしょ。その山々から大量の水が流れ込んで来ると思うんだが。なぜ,甲府は水没しないのか。
 いや,その水をどう処理しているのか。東京方面に流すしかないと思えるんだけども,山梨から東京に流れる大河ってあったっけ。
 群馬からは利根川,栃木からは那珂川,福島からは久慈川,山梨からは‥‥‥

● 17:52発の塩山行きで甲府を後にした。塩山からは暗くて車窓が見えなくなった。
 高尾,立川と乗り継いで,南武線で川崎に戻った。南武線でも平間駅で線路に立ち入った人がいたらしく,少しの遅れが発生した。川崎に着いたのは21:13。

● これだけ乗っても半日経ってないんだな。ともあれ,2枚目の “青春18” も使い切れた。めでたし,めでたし。2,410円で1日楽しめるんですよ。ビバ! “青春18”。
 列車は一番楽しいアトラクションですよ。毎日乗ってる通勤列車じゃアトラクションにならないけれどもね。

● なんだけども,若い頃はこれを5日連続でできたんだけどもね,今も同じようにやれるかとなるとね。
 やっぱり,ちょっと辛いよね。1日やると翌日は休みたくなるなぁ。

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