● 今月の12日。ずいぶんご無沙汰していた宇都宮駅構内の「いろり庵きらく」に入ってみた。春菊天そば。460円。
ここは営業を閉めることはしなかったと思う。しばらく前に始めた“ちょい飲みサービス”はやめているけれど。つまり,ハイボールだのビールだのは出しませんよ,と。
● カウンターで客を捌いているのは,中国人かとおぼしきオバちゃん。女の人は軽々と国や言語を超えるねぇ。
これで思いだすのは,奥さんと2人でソウルに行ったときのことだ。20年近く前になると思うのだが,景福宮をぶらぶらと歩いていたら,外国人の若い女性の2人組がいた。
したらば。奥さんがその2人と楽しそうに話しているではないか。ぼくの知る限り,彼女の英語は完全な和式発音で,単語を並べる程度にしか話せない。まして,スペイン語などできるわけもない。
のだが,楽しそうに話している。女性どうしはこれができるのだ。男には逆立ちしてもできない芸当だろう。あとで,2人組はアルゼンチンから来た姉妹だということを教えてもらった。
● そんなことがあったので,中国人のオバちゃんにも声援を贈りたくなった。声援されるまでもなく,仕事はやってのけているわけだけどね。
この店が満席になったら密集に該当するかもしれないのだが,その状態にはほど遠い。あと少しの辛抱だと思うんだが。
● 次は18日。この日の客捌き人は日本人女性がやっていた。ローテーションがあるんでしょう。中国人のオバちゃんが辞めちゃったというわけではないと思う。
かき揚げそばで昼食にした。立ち食いそばの王道ですな。440円。
● その次は21日。遅めの昼食。ちくわ天そば。450円。ぼくが行ったときには,女衆はいなかった。若い男2人で切り盛り。
● で,今日。午後3時過ぎに遅い昼食を食べに。ミニカツ丼セットを頼んでしまいましたよ。660円。カツ丼のカツは昔のカツっていいますか,肉を棒で叩いて薄くした肉で,コロモの方が肉より厚いというカツ丼であります。
だから不味いということじゃない。カツ丼はその方がいいのかもしれない。
● 30代とおぼしき女性が1人でやってきて,ぼくと同じメニューを注文した。朝からずっと働きづめで食べる時間がなかったのかと思われた。
追い詰められてキリキリしている感はなし。ひっつめ髪で外見などかまっていられないという雰囲気もなし。しかし,優雅な奥様であるはずはない。
シングルマザーで,そろそろ子供が家に返ってくる時間なんだろうか。子供は女の子のような気がするが・・・・・・と想像をたくましくさせる人でしたね。
● この言い方がデリカシーを欠いていたら申しわけないんだけれども,日本という国というか共同体というか,その屋台骨を支えているのはこの人だと思った。そう思わせる迫力のようなものがある。浅薄な「幸せな人生」などというものを撥ねつける,力が満ちている感じといいますかね。
とびきり“いい女”を見たければ,こういうところに来てみるのがいいと思う。あるいは,キヨスクで働いている人を見に行くとか。高級ホテルのティーラウンジには(たぶん)いない(もしいるとすれば,それはP活中の女性だろう)。それよりもこちら側にいるのがいい。
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