● 近くに,手作りおにぎりを商っているお店があってね。もちろん,おにぎりしかないわけじゃなくて,数あるメニューの中におにぎりもあるわけなんですけどね。
頼んでから作ってくれる。1個百円。コンビニより安いし,作りたてなんだからコンビニより旨い。
● 昆布とかおかかとか鮭とか,ごく普通のおにぎり。中に入っている昆布は普通にスーパーで売っている佃煮だし,鮭は瓶詰めの鮭フレークなんだと思うんですよ。要するに,具材はごくありきたりなもの。
これ,茶碗にご飯をよそって,昆布の佃煮を載せて食べたって,さほどに旨くはないと思うんだよねぇ。それ以前に,オカズ,これだけかよ,って言っちゃいそうだ。
● ところが,おにぎりにすると旨い。海苔でくるむからじゃないよね。海苔なくても旨いもん。海苔があった方が持ちやすいから,海苔でくるんでもらった方がありがたいけどね。
なんでかねぇ。にぎるという手間を加えるだけで,どうしてこんなに違ってくるんだろう。にぎることによって,何かが入るんだよね。愛情とか訳のわからないものじゃなくて,何かが入るんだと思う。
● 茶碗によそったご飯を昆布の佃煮で食べるのも嫌いじゃないけど,これはどことなく貧乏くさい。でも,おにぎりにすると,ひとつのご馳走になる。これすなわち,おにぎりの不思議。大げさですか。
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