しかも,邱永漢さんがそう言ってから数十年は経っている。“失われた30年” がその大半ではあるとしても,何だかねぇ。
● バブル崩壊の後遺症は相当なものだったんだねぇ。その間,日本は停滞を続け,中国や東南アジア,欧米諸国は成長を続けた。
気がついたら欧米諸国には大きく水をあけられ,アジア諸国にも追いつかれていた。インバウンドが目立って増え始めたときに,クールジャパンなどと寝言を言ってないで,危機感を持つべきだったんだろう。危機感を持ったからと言って,打つ手があったわけではないと言われりゃ,それはそうなんだけどさ。
● 彼らが日本を目指すようになった理由はたった1つ。日本は安いから。日本の文物がどうのこうのはその次。
自国内を旅行するのは無理でも,日本なら安いから行ける。そういうことなんだと思うんだよね。
● 都内の1泊3万円程度のホテルに泊まっていると,宿泊客の8割は外国人じゃないかと感じることがある。彼らを見ていると,マナーとか公共道徳とかにはあまり気を向けない,たぶん中以下の層かなと思えるんだよね。
そんなヤツらが来ないところに泊まればいいじゃないかと言ったって,1泊3万円って,大方の日本人には泊まれるギリギリのラインじゃないですか。1泊5万円になったら無理でしょ。どこのお大尽様が泊まるんだよ,そんなとこ,ってなるじゃないですか。
● その大方の日本人にとってのギリギリのラインが,諸外国にとっては中以下が泊まるところ。となると,日本はどんだけ貧乏になったんだって,ちょっと悲しくなるというかさ。
アジア系の子連れ夫婦がいるんですよ。まだ若い夫婦がね。子育て中って,一番お金がない時期じゃないですか。子育てにお金がかかるんだから。
そうした子育て夫婦でも,日本になら来れるんですよ,子供を連れて。安いからでしょうね。
● 食べ物が美味しいとか,清潔だとか,治安がいいとか,接客が良くて神様にしてもらえるとか,日本が選ばれる理由は色々あると思うんですよ。
しかし,第一の理由は安いから。日本に来れば,自国にいるときより一段上の暮らしができるから,ってことなんじゃないかなぁ。
● 円安もあるだろう。通貨の高い国で稼いで,通貨の安い国で使う。それが一番いいに決まっている。
かつての日本人バックパッカーは,それを地で行っていた。日本のオッサンたちが徒党を組んで韓国や東南アジアに買春ツァーに繰り出していたのも,経済的には合理性がある。
今は,それが逆転して,日本は使うのにいい国だ。おそらくだが,日本に買春に来ている韓国や東南アジアのオッサンたちがウジャウジャいるに違いない。日本なら安く買える。日本の風俗産業は彼らに支えられているのかもしれない。

