2019年6月8日土曜日

2019.06.08 鹿沼探検

● 鹿沼市民文化センターにやってきた。鹿沼ジュニアフィルの定演がある。ただし,開演時刻がはっきりしない。会場である鹿沼市民文化センターのサイトが唯一の手がかりなのだが,時間は未定のままになっている。
 昨年までは14時開演だったので,今年も同じだろうと思って来てみたんだけど,どうも様子が変だ。閑散としている。で,大ホールの扉にある案内を見ると,開演は18時だと。

● ありゃま。あと4時間以上もあるじゃないか。どうする? 待つか帰るか。
 待つことにした。せっかく鹿沼まで来たのだ。電車を乗り継いで。鹿沼駅からはここまで歩いてきたのだ。4時間を待たずのは,ここまで来た手間を考えると割に合わない。

● まずは持参した本を読んだ。面白かった。途中まで読んでいたので,1時間で読み終えてしまった。本はこの1冊しか持ってきてない。4時間は塞げない。あと3時間ある。
 じゃ,何をすればいいか。WALKMANでベートーヴェンの交響曲を聴くことにしよう。て,1~5番を聴いた。8番と9番はここに来るまでに,電車の中であるいは歩きながら聴いている。6番と7番は帰りに聴くことができるだろう。私家版全交響曲連続演奏会を聴けることになりそうだ。

● ところで,会場内の椅子にじっと座って聴いている必要はない。WALKMAN(歩く人)なんだから。
 ので,鹿沼市民文化センターの先に行ってみることにした。行ったことがないのでね。移動手段は徒歩しかないわけだから,当然,歩くことになる。

● まずは西に降ってみた。一気に山間部になる。こんなところを降って,こんなト
ンネルをくぐる。トンネルの上は東武鉄道が走っている。堂々たる複線。
 西鹿沼町というらしいのだが,町の趣はない。昔の農村集落だ。家は山の麓に散在して建っている。一戸独立。
 日本の原風景という言葉を思いだすわけだけども,この光景が原風景なのかどうかはわからない。はるかな昔はまた違っていたのかもしれない。

● こんな立札があった。マナーのよろしくない人が多いのかね。マナーってのは人の集まる都市で必要に迫られて発生するもので,田舎にはないものだとも思うんだが。
 昔は犬をペットとして飼う家はなかったろう。何らかの役割を期待して飼っている家はあったに違いないが,糞の始末はする必要がないものだったと思う。おそらく,最後は肥料にでもなったのではないか。今はそうはいかない。

● さらに行くと清水寺があった。あったというか,寺までは行かなかったんだけど。樹木葬をやってるらしい。後継者の心配がないってのはいいなぁ。子供がいないご夫婦,多いでしょ。
 ぼくも同じだ。公営の墓地を手当しているんだけどさ。奥さんより早く死ぬので,ぼくはまだいい。しばらくは奥さんが墓守をしてくれる。が,奥さんが亡くなったあとは,誰もいない。っていうか,奥さんが死んだときはどうすればいいのか。
 墓を含めて永久というのは絶対にないから,いずれは整地して別の用途に使われるのはまったくかまわないのだが,以上のような心配はある。ので,墓など作らず,適
当に散骨してもらうのが一番いいのだが,後継者の心配がいらないなら樹木葬の話を聞いてみようか。

● 東武の北鹿沼駅まで行こうと思うんだが,この道から行けるんだろうか。すべての道はローマに通じるんだから,行けるか。
 行けるんだろうけども,ここで引き返すことにする。坂田山大通りを北に降りていけばいいのだろうから。坂田山西斜面の住宅地を経巡りながら,適当に歩いてみた。山を削って段々宅地にしている。
 大雨で流される心配はないんだろうかと,チラッと思った。かえってしっかりした地盤なのかね。水は下に流れるんだから,床上浸水とかの心配はなさげだけど。

● 北鹿沼駅に到着。林業の街的な感じ。もちろん,サラリーマンで食べてる人が多いんだろうけど。
 駅の近くにこんな店があった。東武の切符を扱い,宅急便も受け付け,切手も売る。昔のよろづ屋がコンビニになったような。
 これから過疎地が増える。こういう店が救世主になるのではないか。ちゃんと儲かるようにしてあげないといけないんだがな。

● このあたり,製材所がいくつもあって,材木の匂いが漂ってくる。材木の匂い,いいよなぁ。大好きだ。シンナーとかガソリンの匂いよりずっといいっしょ。
 しばらくとどまって,ずっと嗅いでいたいと思った。ま,実際にそれをやったら,充分に不審者っぽくなってしまうだろうけど。

● 帰りは最短距離を歩いて,鹿沼市民文化センターに舞い戻ってきた。徒歩で鹿沼を探検した気分。発見は特にない。
 電車の中でベートーヴェンの6番と7番も聴いた。私家版全交響曲連続演奏会を達成。いいんだか悪いんだか。って,あんまりいいとは思わんのだがね。
 しかも。鹿沼駅に向かう途中,ローソンで缶ハイボールを買って,日光線の車中で“動くパブ”を決めこんでしまった。呑みながら聴いてたわけね。

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