2019年6月2日日曜日

2019.06.02 ロイヤルパークホテルに投宿

● 久喜で東武線に乗り換えて,ロイヤルパークホテルに直行。今回は自宅から相方と一緒。珍しい。だいたいは別々に出かけて,ホテルで落ち合うというパターンだから。
 何かをするためにホテルに泊まるのじゃない。ホテルに泊まるために東京まで出かけるのだ。だから東京である必要もないようなものだが,ぼくのわずかな経験からすると,ホテルは東京に限る。

● まぁ,お金と相談というのは当然あるわけで,したがって,超のつく一流ホテルには泊まったことはないし,これからもないと思う。ロイヤルパークはコスパがすごい。
 ただし,だ。コスパに惹かれる人が集まるわけだから,宿泊客はそれなりのランクの人の集合体になる。が,ぼくにとっては竜宮城であることに変わりはない。
 ともあれ。ラウンジでチェックイン。

● いったん部屋に引きあげてから,再度ラウンジに出かけてハイボールを3杯飲む。
 まだ明るいので隅田川に出かけてみた。この時間帯にもジョギングしてる人がけっこういる。ジョギングしたくなる場所ではある。ジョギングって健康そうだけど,実際はどうなんだろ。ぼくは,彼らを見て,こいつら長生きせんだろうなと思ってしまうのだが。
 でも,まぁ,いい気分だ。ほんわか酔って,川風に吹かれる,っていうやつだ。こういうところのベンチに座って,スマホでTwitterを見るって最高だ。

● そうして自分の来し方を考える。たいしたことのない,つまらない人生を送ってしまった。後悔だらけだ。申しわけなかったと謝りたい人もたくさんいる。謝らなければならないようなことをなぜ作ったかといえば,畢竟,自分の弱さだということになる。
 が,仮に20歳に戻れたら,違う歩みを歩めるかというと,まったく自信がない。同じことを繰り返すに違いない。
 世の中にはアグレッシブにバリバリやっている人が多数いることは知っているが(たとえばTwitterのインフルエンサーと呼ばれる人たち),自分もそうしようと試みることは鵜のマネをする烏になろうとするようなものだ。
 今だってここで時間が止まってくれない
かと思っているのだ。2日後の月曜日のことを思うと憂鬱になる。現役からは片方の足を抜いているようなものなのだが,それでもなおかつそうなのだ。

● ホテルの隣が東京エアシティターミナル。ホテル2階から直行できる。が,何となく寂れた雰囲気がある。日本橋とは思えないレトロをたたえている。
 コンビニがあり百円ショップがありマ
ックがある。ここから成田と羽田に直行バスが出ているわけだが,航空利用者はいわゆる大衆であることがわかる。LCCの導入が日本では遅れていると聞くんだけど,そうであろうとあるまいと,ものみなすべて大衆化。

● 2階で秋田の観光特集というか,秋田においでよ的なキャンペーンが行われているらしい。秋田美人のポスターが4枚貼ってあった。
 ぼくは秋田美人という言葉には実態があると思う。通過しただけってのも含めるなら,国内はだいたい行ったことがあるんだけど,東北は基本的に美人が多い印象。新潟から青森までの日本海側は美人の凝結度が高いという印象がある。
 しかし,最近は平準化が進んでいるんですかね。ちょっと待て,この程度だったら栃木にだって,と思わないでもなかった。

● 相方と人形町に繰りだす。繰りだすといっても,相方は酒は飲めないので,どこぞで一杯ひっかけるというわけではない。っていうか,ホテルで飲んだだけで充分で,ぼくもそれ以上に飲みたいとは思わない。
 おそらくはぼくらと同じようなお上りさんかと思われる人たちが歩いている通りを,彼らに混じって歩くだけだ。が,この雑踏がどういうわけか気持ちがいい。隅田川と人形町を抱えているのがロイヤルパークの強みだなと毎回思う。
 比べても仕方がないのだが,シェラトン都の白金台,インターコンチネンタルの竹芝,ウェスティンの恵比寿と比べても,人形町の優位性は明らかだ。ぼくにとってはだけど。

● で,「兎屋」でつけ麺を食べた。毎度「兎屋」。他を探索する気はないのかね。ないんだな。まだまだ「兎屋」に飽きてない。短期間に頻繁に行くのでなければ,まず飽きることはない。となると,この先もたぶん飽きることはないわけだ。
 人形町に来れば,「兎屋」でつけ麺を食べたくなる。そういうもの。どうですか,このきれいな盛りつけ。麺自体がキラキラツヤツヤ。食欲をそそるじゃないですか。

● 帰りはメイン通りを逸れて,飲み屋街になっている通りを歩いてみた。かつての花街だった頃のさんざめきを想像して,その世界に浸ってみたかったのだが,どうにもこちらの想像力が追いつかない。
 ま,何て言うんだろ。たんに通過するだけではいくら想像力,妄想力を利かせようとしても限界があるかな。もう一歩踏みこんだ関わりを持たないとね。

● 翌朝,ラウンジでの朝食。飽きずに同じメニュー。白いご飯,味噌汁,卵焼き,かまぼこ,海苔。何の変哲もないものだが,一品一品の質はさすが人形町。
 ロイヤルパークで唯一の不満はロビーでボーッとすることができにくいことだ。ホテル側もロビーのソファの配置をいろいろ試行中の様子。これはね,お一人様に照準を合わせた方がいいと思う。そう意識して初めて,ちょうどいい按配になる。ような気がする。というのも,自分がひとりでいるからなんだが。

● 帰りは水天宮前から南栗橋行きの列車に乗った。今回は東武線の南宇都宮で降りたいので,南栗橋から先も東武。これに480円プラスで宇都宮まで乗れる。東武は安い。
 インターネットに自分を乗っけて運べるといいんだがな。一瞬で行きたいところに行ける。ドラえもんの“どこでもドア”さながらだ。
 情報は一瞬で世界のどこにでも行けるのに,生身の人間が行けないのは理不尽だなと,それこそ理不尽なことを思ってみたのだった。

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