ので,ホテルがある潮見から豊洲まで歩いた。豊洲から有楽町線で銀座1丁目。銀座LoFtを覗いて,そのまま並木通りを歩いていく。
いや,素人の発想は地表から1㎝しか浮いてないのに対して,玄人は100mも上空を行くというこってすな。
地下鉄でこういうのってあまり意味ないと思うんだけど(地下を走っているんだから景色がない),そこに線路がかるんだから乗らないとね。
駅の近くの吉野家で,牛丼並と生卵。いや,吉野家,最高です。旨いです。
● こんなニュースを見た。「慰安婦=性奴隷」否定論文に対して,行動しちゃう人たちの紹介。付ける薬がないほどの大馬鹿だよねぇ。言論には言論で応じればいい。まして論文なんだから,論文で反論すればいい。
しかし,この種のニュースはもう見飽きたというか聞き飽きたというか,韓国人じゃしょうがないわという感じがしちゃう。こういうのが状態の国は,極端から極端に簡単にブレると思いますよ。大脳を通さないでその時その時の空気に脊髄反射で反応しちゃってるわけだから。
ところが,フィラデルフィアで市議会が論文非難の決議を採択したらしい。これはどういうことか。アメリカの表現の自由は張子の虎か。ま,この愚かさが人間だね,とも思うんだけどさ。
● ま,そういうことはあっても,地政学的にいえば,韓国は中国に呑み込まれていてもおかしくなかった。けれども,民族も言語も文化も中国とは別個のものを保ってきたのは奇跡に近い。特に食文化の豊穣さには端倪すべからざるものがある。
というわけで,方南町から丸の内線で四谷3丁目駅に戻って,駐日韓国大使館の韓国文化院にお邪魔した。
仕事を辞めて大学に戻って韓国語と韓国史を勉強して,韓国に仕事を求めようかと考えたほどだ。韓国語学科のある外語大学を調べて(東京外大なんて入れっこないんで,除外)募集要項を取り寄せるところまで行った。
が,そこで踏みとどまったのはわれながら正解。あそこから先に進んでいたら,ぼくの人生は破綻していたと思う。
だから,人の幸不幸なんて紙一重のところで決まるものだと思いますよ。能力とか学歴とか関係ないね。9割は偶然じゃないですかねぇ。
1階はギャラリーになっている。韓国といえばこれでしょと言いたくなる白磁がガラスケースに入って飾られている。ひと目,洗練されすぎている。“芸術” を意識してしまっている。民藝的な視点からすれば,これじゃないでしょってことになるだろう。
他にも,美術作品が展示されている。韓国映画や歌謡などのPRパンフなんかもどっさりある。
● 3階は図書映像資料室。図書室だ。とにかく静かで,ここで勉強するとハカが行くだろう。女子高生2人がそういう使い方をしていた。ここ,穴場かも。
あと,男性の若者が2人。彼らは韓国語の本を広げていた。幼児の遊び場を備えた部屋もあって,そこにも人がいるんだけども,音を立てない。静かだ。ひょっとしたらサクラなのかと思うほどだ。
● 韓国を扱った日本語の書籍と韓国語の書籍が並んでいる。韓国語の書籍は読めないわけだから,ぼくにとってはないも同然なのだが,日本語で書かれた韓国本がこんなにあるのか。
学術書から旅行案内まで。ソウルオリンピック前の韓国ブームのときには夥しい韓国本が出版されたが,それらも書架に並んでいる。ぼくが読んでいるものもある。
その量たるや凄いものだが,おそらくここにある書籍の大半は,今となってはゴミに違いない。そう思って見るせいか,その量に圧倒されてたじろぐということにはならない。皆さん,ご苦労さんでした,といったやや斜に構えた見方になる。
● 京橋に三中堂という韓国専門の書店があった。栃木から何度通ったことか。だいぶ買いためたものだが,この図書室の書架を眺めながら,そのことを思いだした。
三中堂はその後,阿佐ヶ谷に移転し,移転後は一回だけ訪ねたことがある。今でも健在なのだろうか。と思ってググってみたら,神保町に移って営業を続けているらしい。
訪れる人も少ない。静かにもの思いに沈みたいときには,ここに来るといいのではないか。国のショールームなのだから,スタッフも丁寧かつ慇懃で,不快な思いをすることもない。
銀座1丁目から有楽町線。新木場まで乗って,歩いてホテルに帰還。
東京って色々あって面白い。回遊するのにこんないいところはない。
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