2022年7月8日金曜日

2022.07.08 岡本太郎美術館

● 岡本太郎美術館に行こうと思う。が,それは川崎市を縦に動くことを意味する。川崎(区)から東京や横浜に行くのは造作もないのだが,川崎市内を縦に動くのははるかな困難を伴うという川崎問題。その川崎問題に挑戦する気力があるか?
 WALKMANで007のテーマを聴いて気持ちを高ぶらせた。それでは足りず,エルガーの「威風堂々」まで聴いて,南武線の車輌に乗りこんだ。

● 登戸で降りて,1.8kmほど歩く。生田緑地の木陰に入るとさすがに涼しいのだが,そこに至るまでがこの時期には堪えますな。
 美術館前の「母の塔」を場所を変えながら見上げる。どこから見るのが正式なのだろうとアホなことを思ってみた。正式なんてあるわけがない。

● 岡本太郎美術館は二度目。前回は新宿から入った。川崎からJR南武線に乗るよりも,新宿から小田急に乗った方が運賃も安いんじゃないか。
 入館料は1,000円。65歳以上は800円で,ぼくはこれに該当するわけだ。が,一般券で入場。どういうわけだか,自動券売機があるのに人がいて,あれこれ世話をやいてくれる。65歳以上は800円でいいんですよと言われなかったのが何気に嬉しくて,喜んで1,000円券を買いましたよ。

● 岡本太郎美術館が川崎にあるのは,太郎が生まれたのが母親の実家で,その母親の実家が川崎市(高津区)にあったという縁なのだと思うのだが,生まれてすぐに東京に移っているので,太郎と川崎の関係はほぼ何もない。出生地という以外に太郎の足跡を川崎市内で見つけるのは難しい。
 ではあっても,川崎市に岡本太郎美術館があって,かなりの作品がここに集められている。ぼくらにとっても幸いなことであるに違いない。

● 常設展は,今回は比較的足を止めずに見て回った。
 常設展の他に小松美羽展。狛犬をモチーフにした作品で知られる人らしい。「山犬様」がタイトルに入った作品が多くあった。
 美術館に行くと疲れるのは,作品から投射されるエネルギーを受けとめきれずに,オーバーフローしてしまうからかもしれない。疲れるのがイヤで,時間をかけないようになってしまうのだが,それでもけっこう疲れる。ずっと立ちっ放しだからというそれだけではないよねぇ。

● ともあれ,川崎問題に挑戦し,そして勝利した。ミッション(?)を果たして帰還したのだが,平日の日中なのに南武線は混んでいる。帰りは川崎駅に着くまで座れなかった。
 沿線の方々は毎日,挑戦することを余儀なくされているのだろう。どうぞ,御身お大切に。

● ところで。岡本太郎美術館は9月から来店の1月末日まで休館する。太郎パワーを注入するのは,この夏の間に。





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