何だ,大学なんか出たって仕方がないんだな,とわかるためには実際に大学を出てみるのが一番いい方法だから。
● ただ,ぼくが知っているのは文系の世界に限られる。理工系(医学系も)は実験を伴うから,放送大学では対応が難しい。理工系の概論的な授業はあるが,本格的にやりたければ一般大学に行くよりしょうがない。
文系に限っていえば,ほとんどの大学は放送大学よりもっとしょうがないからね。放送大学を卒業できるんだったら,卒業できない大学なんてないから。
● それでも学ぶのに最適な場所は大学ではないことがわかるはず。正直,放送大学は役割を終えたと思う。
では,最適な場所はどこか。今,自分がいるところ。独学が最も効率がいい。そういう時代になったと思う。
そういう時代になったについては,やはりインターネットの効用が大きい。視覚と聴覚に訴えてくる動画が,多方面にわたって,溢れるほどにあるようになった。
● 価値とはすなわち稀少価値のことだから,稀少性がないものに価値はない。ネットに溢れるようになった以上,知の価値はダダ下がりに下がるしかない。
正確には知そのものではなく,知の伝達者,知に群がる人たちの価値が下がったということだ。
● もしぼくが中学生か高校生で,現在の世間知を備えていたとしたら,大学には行かない。さっさと就職すると思う。幸いにして少子化のおかげで労働市場は売手市場だ。人手不足だ。
就職したいえで,仕事に人生を捧げるなどと馬鹿なことには走らず,独学の途を探るだろう。それでも並の専業大学生が4年間かけて卒業するときの水準に到達するだけでいいなら,2年もあれば充分だと思う。1年でいいかもしれない。
● 逆に言うと,たかだか大学(学部)や大学院で聞き齧った程度のことを,これが私の専門ですなどと言うのは,私は世間をなめていますと言ってるようなものだから,控えておくのが賢明だ。
世間では,そういう人に対して,馬鹿だ,使えないやつだ,と評価するだろう。つまり,世間は正しい判断をするものなのだ。
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