2023年3月31日金曜日

2023.03.31 日光散策:憾満ヶ淵・銭沢不動尊

アカヤシオ
● 日光も温かくなってきた。これから観光客も増えてくる。というか,増えている。春休みの時期だしね。
 4月になると登山客も増えだすのだろう。1月末に初めて日光に泊まるという経験をして味をしめたというか,以後,同じことを何度か繰り返しているのだけれども,そろそろ身を引く時期かもしれない。次は11月頃となるか。
 実際には,黄金週間は避けるとしても,6月くらいまではホテルの予約を入れることになる。いや,すでに入れている。

● ホテルから稲荷川左岸の山を下って来た。小杉放菴記念日光美術館の庭園。咲いているのはアカヤシオ(というらしい)。

● その稲荷川はこの先で大谷川と合流する。そして鬼怒川となり,最後は利根川となって太平洋に注ぐ。
 大谷川の交流点を見ておきたかった。市街から近いから造作なく到着する。左の写真で奥の方から落ちてるのが稲荷川。

● 大谷川の土手(降りられない)に咲く,楚々とした佳人にも出合った。

● 今度は大谷川を遡ってみようと思う。神橋から大谷川を遡る。しばらく歩くと,古い民家が残っているエリアに出る。その佇まいに日光の底力を感じる。
 暮らしがラクだとは限らないだろう。生きていれば色々ある。まさかという坂も経験しているだろう。にも拘わらず,この佇まいを維持しているのは大変なことだ。それ自体が社会貢献だと言っていいだろうし,何て言うんだろ,公共意識をきちんと持っている人たちだなと思った。

● 神橋のひとつ上流に架かる橋を渡って,大谷川の右岸に出る。
 しばらく行くと,慈雲寺の寺域に入ったんだろうか。こんなポールた建っている。照らそうと思わないでやっていることが,結果として照らしているというのがあらまほしい。
 照らそうと意図して何かをやると,たいていの場合,何がしかの迷惑になる。

● 慈雲寺の山門をくぐる。地蔵が80体ほどだろうか,座って瞑想にふけっている(立ってるのもいるけど)。化け地蔵と呼ばれている。
 このあたり,まだ静かだ。来ているのは外国人ばかりで,日本人には出食わさなかった。彼らが感に堪えないように地蔵にカメラを近づけていた。

● 地蔵たちの目線の先が憾満ヶ淵。この流れを見やりながら,彼らはひたすら瞑想三昧を続けているわけね。もう300年以上になる?
 じつは,ここ,初めて来ました。ひょっとしたら,小学校の遠足で来たかもしれないけど。

● クマが出ることがあるらしい。この地蔵もクマに食いちぎられたのかね。バチあたりなクマもいたものだな。


● 憾満ヶ淵から市街に戻る途中に,銭沢不動尊への案内標識があった。ついでだから行ってみるかと思ってね。行ってみることにした。ゼニっていうのは銭という字を当てたけれども,元々はどんな意味を持ってたんだろ。意味なんかないんだろうか。
 日光宇都宮道路の下をくぐらされる。忌々しいが仕方がない。

● クマが出るとは思わなかったが,先ほどの標識が頭を掠めて,あまりいい気分じゃない。
 途中,一度だけ休憩した。若い人にはさしたることもあるまいが,老体にはけっこうな山道だった。
 不動尊はお堂に収められていて,見ることは叶わない。

● 銭沢不動尊は地元の人たちがお世話している。参道(?)沿いの木々にピンクの紐を結わえて,迷わないようにしてある。観光客で来る人はいないのだろう。誰にも合わなかった。
 次に来たときには,この上まで行ってやろうと思った。つまり,鳴虫山に登ろうと思う。登ると言うと大げさだけど。男体山や女峰山に登るのも登山と言ってはいけない気がする。ハイキングの範疇だと思う。
 ただ,けっこう何度の高いハイキングなので,ぼくは遠慮しておきたい。鳴虫山なら何とかなるだろう。

2023年3月21日火曜日

2023.03.21 東京メトロ24時間券

● 今日も東武で東京へ。南栗橋で中央林間行きに乗換え。今回乗るのはメトロの車両。
 東武,メトロ半蔵門線,東急田園都市線と走っていくわけなので(埼玉県から乗換えなしで三軒茶屋や二子玉川に行けるわけね),東急の車両になることもあるし,メトロの車両になることもあるし,東武の車両になることもある。

● 今日で今月末が使用期限のメトロ24時間券を使い切れる。問題は,そのための東京行きだってこと。用事ややりたいことがあるわけではないってことね。
 半ば無理に用事を作ることになる。何にもないんじゃとりとめがない。とりとめなくフラフラすればいいじゃないかとも思うけれども,疑似でも核になる用事があった方がまとまりが良くなる。

● ぼくの場合だと,その用事は音楽の演奏会になることが多い。休日の東京には選択に困るほどあるので,柱になりやすいのだ。
 ので,今日も半蔵門線の住吉で降りて,ティアラこうとう に向かうことから始まった。

● 新橋駅前(SL広場)で新橋古本市が開催されている。古本を絶えて買わなくなって20年になるか。文化との距離は広がるばかりだな。
 新橋駅前の小諸そばで二枚盛りかき揚げ付き,530円。朝に続いて立喰いそばですわ。
 ぼくが1人で入れる店って,吉野家と立喰いそば屋しかないからな。しかし,この2つで充分だとも思っている。

● 今日で今月中に使わなければならないメトロ24時間券は使い終えることができたんだけど,6月末までに使わなければならないのが7枚ある。ウルトラセブンの24時間券だ。
 かつ,今日は新たな24時間券が発売されていたことに気づいてしまった。また乃木坂46。もうやめようと思ってたんだけどねぇ,ポチッと行っちゃいましたよ。こちらは11月末までに使えばいい。

2023年3月13日月曜日

2023.03.13 宇都宮スパ屋で日本経済の衰退について思うの巻

● 宇都宮スパ屋。クアトロフォルマッジと生イカと明太子のパスタ。食べ過ぎないようにしないとね。2人で来てますのでね,これを全部1人で食べるわけじゃない。
 クアトロフォルマッジはスパ屋の言葉ではクアトロフォルマッジョなのだが,これはチーズフォンデュの鍋の中のチーズをピザ生地の上にぶちまけたような趣もある。チーズを食べたいと思ったら,スパ屋に来てクアトロフォルマッジョを注文して,熱いうちにハフハフしながら一気に喰うのが良し。チーズを食べた満足感で3時間程度は幸せ感が持続するだろう。

● 80円追加でコーヒーとデザートが付く。全部で2,622円。ヨメと2人で来てるんで,2人分の料金です。
 アメリカは単純労働でも時給は3,000円を超えるらしいから,アメリカで1時間働けば,これが食べられる理屈になる。ただしアメリカでこれだけのものを頼んだら20,000円くらいになるんじゃないか。
 ということはつまり,アメリカで稼いで日本で使うべし。が,日本に住んでいたんではそういうことはできない。

● おそらく,昔のバックパッカー的な旅の仕方を成立させていたのも日本の経済的優位性だった。日本人の主には若者が外国で貧乏旅行ができたのも,日本経済が強かったからだ。
 それが失われた以上,バックパッカーも消滅したろう。そういう現象を指して若者が内向きになったなどというのは当たらない。内向きになったについては,なったなりの理由がある。

● 日本で稼いでアメリカで暮らすのは,大企業の部長クラスの給料でも苦しい。アメリカと言わず,シンガポールや香港でも無理だろう。
 しかし,国内にいれば,物価は安いし,治安は保たれているし,有史以来最も住みやすい状況かもしれんね。

● 日本はこれからどうなって行くのか。このまま静かにヨーロッパのスペインやポルトガルのようになっていくのか。あるいは再び,世界経済の牽引役として躍り出るのか。そのどちらが日本人にとって幸せなのか。
 わからないし,そんなことを考えても仕方がないというのが結論なのはわかっているんだけどさ。

● 日本は「まことに小さな国」ではなくて,国土面積も海岸線の長さも支配海域も人口も,広いし長いし多い。世界の中では大きな国に属する。
 しかし,ひと頃言われたように,日本人は他国人と比べて勤勉だというのは間違いだし,優秀な民族だというのも根拠がない。最近はSNSで大衆の水準が見えるようになったから,いよいよそれがハッキリしてきた。

● ぼくは,日本は復活すると見ている。島国というのは意外にしぶといのだよね。
 イギリスもブレグジットで欧州の小国になると予想する向きが多かったと思うのだが,島国に戻って逆に活性度が上がっているように見える。

2023年3月12日日曜日

2023.03.12 住吉と押上

● 2日連続で東武線での東京行き。けっこうシンドい。運賃が安い(金券ショップで株主優待乗車証を買うと,1,700円で往復できる)のと,手元にあるメトロ24時間券を活かすには東武がいいという経済的な理由のため,老体に鞭打ってシンドさに耐えておるよ。
 ちなみに,メトロ24時間券というのはこれなんですよ。使用期限が今月末までなんですよ。6枚セットを2つ買っちまった。これを除いてあと1枚残っている。使いますわさ。老体に鞭打ちますよ。

● 右の写真は南栗橋駅。ここで東急中央林間行きの急行に乗り換えとなる。ここでの乗換えなしで浅草まで行く電車はない。ただし,待合せ時間は僅少だから,乗換え自体はさほど苦にはならない。
 押上で降りる。列車はこのまま半蔵門線に入るんだけど,押上からメトロ24時間券を使うので,いったん改札を出て,24時間券で入り直さないとねぇ。

● 住吉で降りて,江東区大島の花丸そばで昼食。力うどん,510円。昼に食べるのは,こういうのがいいですな。“ランチ” などと騒いでるのはバカですな。
 銀座に出て伊東屋を覗いてみたが,やることといえばそのくらい。

● 押上駅に戻って,今日は外に出てみた。まだイルミネーションが残っている。
 もし東京に住むんだったら,ぼくは墨田区がいい。永井荷風『濹東綺譚』や滝田ゆう『寺島町奇譚』の影響が残っているからじゃなくて,田舎を含む空気感。田舎というか下町というか。そのくせ,都心に近い。いい飲み屋も多そうだ。そして何より,隅田川がすぐそこにある。

2023年3月11日土曜日

2023.03.11 都立大学前と中目黒

● 宇都宮から東武で北千住。日比谷線で中目黒。東急東横線で都立大学前。というルートで,めぐろ区民キャンパス。かつて,都立大学人文学部がここにあった。都立大学前という駅名はその名残り。
 ここに来たのは,めぐろパーシモンホールでスコペルタフィルの定演を聴くためだ。というのは,何というか,わざわざ作り出した用事であって,要は今月中に使わないといけないメトロ24時間券があるってこと。
 それを消費するために東京に出てきたよ,と。最もバカげた動機による東京周遊。

● 東急東横線というのは,ハイソな路線ということになっているのじゃないか,たぶん。中目黒にしても,今日の降車駅である都立大学前にしても,特段,ハイソは感じない。
 中目黒の目黒川の左岸側は高級住宅街であることはわかるのだが,自分に巨万の富があってもこういうところには住まないと思う。高級住宅街ほどつまらないところはない。
 アメリカなら知らず,現在の日本は高級住宅街でなくてもまずまず治安に問題はないわけだし。

● 都立大学前は歩道が狭く,そこを自転車がひっきりなしに走行しているから,歩きづらくて仕方がない。これじゃ散歩するのも億劫だ。ありていに申さば,貧乏くさい街だという印象になる。ここに住むくらいなら,錦糸町とか両国の方がずっといい。
 しかし,まぁ,所得の多い層が沿線に住んでいるのだろう。代官山とか自由が丘とか田園調布とか,その方面では著名な街がある。

● 帰りは中目黒の駅周辺をフラフラしてみた。が,蔦屋書店にも入らず,東京音大の方にも行かず。
 ここにはトラベラーズノートユーザーの聖地,トラベラーズファクトリーもあるのだが,まだ行ったことはない。今回も行かなかった。トラベラーズノートのユーザーでなければ “入るを許さず” であろうなと思うからね。冷やかしで行けるところじゃない。敷居が高い。

● 新橋駅のSL広場側の小諸そば。例によって2枚盛りイカ天付き。朝から何も食べていなかったので,腹が空き空き状態。旨くないはずがない。次はかき揚げ付きにしてみよう。
 銀座線の三越前で降り(半蔵門線に乗り換えるため),タロー書房を覗く。いつも立ち寄るばかりだったのだが,今日は1冊購入した。

● 三越前から乗車したのが,南栗橋行きだったので,押上で降りずにそのまま乗り続ける事ができればいいのだが,東武の株主優待乗車証に入札処理をしないで着駅で出札できるか。そこが不安だったので,押上で下車。
 久方ぶりに東京ソラマチの LoFt を覗く。が,何も買わない。下車したから覗いただけだから。迷惑な客だ。

● 南栗橋から乗ったのは東武日光行き。なので,新栃木で乗り換えることになる。乗り換えがひとつ増えるわけだが,それ自体は何度も経験している。乗り換えといってもほとんど待つことなく乗り継げるのが普通なのだが,今日は新栃木で30分くらい待つことになった。まぁ,これも初めての経験ではないんだけどさ。
 30分くらいでガタガタ言うなよってことなんだけど,ちょっと損したような気分になる。1本あとの電車でも良かったことになるので。東京にもっと長く留まっていればよかったかなとか,考えてしまう。
 30分長く留まったところで,何がどうなるわけでもあるまいし,どうでもいいじゃんってことだよなぁ。

2023年3月7日火曜日

2023.03.07 シェルターガーデン日光 4-2

● シェルターガーデン2夜目の夕食。アミューズはホタテ。前菜は日光人参のムースにホワイトアスパラガス&あん肝。
 この時点で日本酒が欲しくなる。鳳凰美田と外池酒造の「望」を持ってきてもらった。あん肝をチビチビ食べながら日本酒をやる。ホテルレストランを居酒屋に変えてしまえ,俺。

● 白いんげん豆の野菜スープ。白いのは素麺。酸味で食べさせる。

● 魚は真イワシの香草パン粉焼き。イワシってひと頃,漁獲高が減って高級魚になるんじゃないかと騒がれたことがあったが,最近は豊漁のようで。
 鮪も食べられなくなると言われたことがあったが,だいぶ経った今でも食べられている。鰻もそうだな。騒いだヤツが狼少年だったわけではなくて,関係者が獅子奮迅の努力をした結果なのかね。
 ろくな根拠もないのに騒ぐことが好きなヤツがいて,ギャーギャー騒いだだけなんじゃないかと思っているが。

● 肉は国産牛のハラミのソテー。デザートはイチゴのデセール。
 デセールとはデザートという意味のフランス語だから,セレナード(小夜曲)をアイネクライネナハトムジークと言うが如しで,わかったようなわからんような。

● これで食事は終わり。その後に漬物が出る。昨日は食べないで部屋に戻ったんだけど,今日はいただきましたよ。
 再度,鳳凰美田と望を注文して,漬物で飲んだ。外池酒造の燦爛をサービスで出してくれたのでね。お返しをしないわけにはいかないでしょ。
 つーことで,けっこう飲んだ。が,悪酔いはしない。

● 翌朝(つまり今朝)は快晴。女峰山頂に至る尾根が部屋からキレイに見える。
 朝食。汁は鯛の潮汁。シモツカレもあった。クセを取り除いて食べやすくしている。栃木県民でもシモツカレを食べることは早々ないから,そうした方が受けがいいのかもしれんね。
 漬物でご飯を食べる悦楽も知った。若い頃は悦楽とは思わなかったから,経年変化によるものですかな。

● 昨夜もお一人様のお客さんがいた。しかも,女性。まったく違和感がない。ひとりが様になっているというかね。
 女性が一人で旅館に泊まっていると,自殺を警戒されたのはそれほど昔のことではない。シンガポールのホーカーズに地元の女性が一人で食べに来ているのを見て,これは日本にはない風景だなぁとぼくが思ったのも,それほど昔のことではない。
 それが,日本もここまで来ていたのだな,と思った。

● 女性は30代が一番面白い。悩み多き20代を抜け出して吹っ切れるんだろうか。結婚していようといまいと,その吹っ切れた感が横溢していて,清々しい。
 昨夜の彼女,朝食には姿を見せなかった。のではなくて,とっくに食べて出かけたのだろう。当然,車で来ているはずだ。活動的な人のようだ。病院に勤務しているらしい。

● 駅まで送ってもらって,10時過ぎにJR日光駅に。宇都宮発の電車から降りてくる人がかなり多い。その過半は外国人。こんなに外国人が増えているのか。昨年10月まではこれがゼロだったわけだ。
 日本の観光業は外国人なしでは成り立たなくなっているのだろうな。インバウンドが増加する過程で,彼らの存在を前提にした供給体制を作ってきているんだろうから。

● 彼ら外国人の中には本格的な登山の格好をしている人も多い。が,そこは外国人で,ガチガチに固めてはいない。どこかラフなところがある。
 そこが外国人の好ましいところとして,ぼくの目には映る。

2023年3月6日月曜日

2023.03.06 日光散策

● 女峰山頂に至る尾根は,雲がかかっていて見えない。今日はあまり天気はよろしくないかもしれない。
 さて,外山にも登ったし,瀧尾神社にも行った。二社一寺はぼくにはアウェイ(と,勝手に思っている)。
 ということで,日光にいてもやることがなくなった。車で来てれば中宮祠に行ってみるかとなるんだが,わざわざ行ってみたいかといえば,それもね。

● ので,田母沢御用邸記念公園に来てみた。来てみたはいいけれど,特に用事もないから,来たら引き返すしかない。
 記念公園に隣接して黒板塀に囲まれたお屋敷がある。蔵も建ってる。何かの史跡に指定されてるんだろうかね。と思ったのだけども,そういうこともないようだ。普通の民家のようだ。住んでる人がいる。

● この黒板塀の前の通りが旧道というわけでもないのだろうが,かつての日光の面影を残しているように思われる。道幅も広くないし,車も通らないので,散策するにはいい。
 二社一寺などには背を向けて,このあたりをゆっくり歩くのが通っぽい気がするがな。

● 日光に来てガスト。ねぎとろ丼&カキフライランチ。税込みで824円。この値段でねぎとろ丼もカキフライも旨いんだから,やんなっちゃう。
 180円追加でドリンクバー。腹は1ミリも空いていない。目当てはドリンクバーの方だ。無料のスープも旨いしね。
 ちなみに,今日のフープは和風根菜スープ。実際にはワカメとタケノコのスープ。傍らに胡椒と粉チーズと岩塩とタバスコが置いてある。タバスコを垂らすと格段に旨くなる。酸味が入るのが効くような気がする。

● アメリカ野郎をここに案内したらビックラこいて死ぬんじゃねーか。日本ではこんなに旨いものがこんなに安いのか,オーッ,マイ,ガッ!! ここは地上の楽園じゃねーか。
 しかし,値段が安すぎる。宿泊中のホテルではワイングラスで日本酒を出すのだが,グラス1杯で1,600円とか取る。もっと高いところがいくらでもあるだろう。その半額に近い値段で食事を供するわけだ。しかも,おざなり感のない食事を出す。
 これで利益を出すのは生半なことではないと思える。アルバイトの賃金もそうそうは上げられまい。むしろ,経費縮減の対象の一番手になって,長らく抑えられてきた結果が,今の日本人の給料の安さになっているのだろう。どこでどうしてどうなったのか,という。

● 月曜日なのにけっこう人が多い。外人さんと若者。大学も高校も卒業式は終わっている。入社までの束の間のモラトリアムを楽しもうというわけだろうか。
 彼らはこれから数十年,働かなければならない。大変だよな。仕事や組織に向かない人は必ずいる。彼らを思って一掬の涙を禁じ得ない。生きるって大変だよ。生きてるだけで偉いよ,俺も貴方も。

● ホテルの方に向かって歩いてくると,道路際に紅白の梅が植わっていて,花を咲かせていた。カラッと晴れた日に,青空をバックにした方が映えますわね。
 さて,ホテルに戻って風呂にでも入ることにするか。ホテルまでは登り坂で,歩くのはけっこう運動になっちゃうんだけどね。