● サントリーの“千原兄弟・大島優子の新番組『のんある屋台』”というウェブ上のCM番組をTwitterで知った。どんなものなのか。箕輪厚介編と鬼塚勝也編を見てみた。鬼塚勝也編は前後編があるので,都合3回。
したらば。これ,めちゃくちゃ面白い。さすがサントリー。
箕輪さんが本は30分で読み切れるものじゃないと売れないと言っていたけれども,動画のトーク番組だって,10分以内じゃないと見てもらえないかもね。
● 箕輪さんの名前は,ぼくの場合は主に書店でってことになるのだが,最近よく見かける。ビジネス・ブレークスルー大学(BBT大学)が提供している動画にも箕輪さんが登場しているものがある。
YouTubeで見ることができるので,2本ばかり見てみた。見た結果の感想はこういうものだ。
勝手にやってれば。
● こういう人はいるものなのだ。夢中は努力に勝ると言えてしまう人。実際,夢中になれる人。
アグレッシブにグイグイ行ける人。飽きたら次に行くと言う人。経験は役に立つが,無経験の無鉄砲さの強さは無類だと言える人。
● が,誰もがそうなれるわけではない。それこそ,それをやらせたらメンタルを病む人もいるだろう。
では,どうすればそういう人になれるのか。生まれつきではないか。そういうふうに生まれなかった人は,どうやったってなれないのじゃないか。
● そういうスーパーサラリーマンなり起業家が脚光を浴びている。昔からそうだったのだろう。なぜかといえば,稀少価値があるからだ。そういう人は圧倒的に少ないからだ。
これからもそうであり続けるだろう。というより,ますます脚光を浴びるようになるのではないかと思う。
● しかも,そういう人たちが生みだす富の全体に占める比率は,上がるばかりだろう。
かつてのように富の生産に大規模な装置は要らない。大規模装置を要するものもしっかり残るのだけれども,それらはすでに供給能力が飽和点を超えているように思われる。たとえば,自動車会社がこんなに必要か。パソコンメーカーなんて今の半分になってもいいのではないか。
頭脳ひとつで今までになかった便益を提供できる人が出てくるだろう。そういう人に富は集中する。
● ごく一部のスーパーサラリーマンあるいは起業家とその他大勢がくっきりと分かれるようになる(すでにそうなっているのかもしれないが)。
稀少価値があるものはもてはやされる。だから,自分もそうなりたいと憧れる若い人たちが増えるだろうとも思う。スーパーサラリーマンが主宰する○○塾なんてのに入りたがる若者が増えそうだ。
● しかし,入ってみたところで,大半の人間はそうはなれない。生まれつきだからだ。なれない自分をダメ人間だと思わないようにアドバイスすることも必要になる。
その他大勢で何が悪い,と居直れるくらいでちょうどいいのだ,とぼくは思う。
● このまま行くと収入格差はさらに広がる。富を生みだせる人が一部に偏在し,生みだした富はその人に帰属するとなれば,そうなるしかない。
それをぼくは悪いことだとはまったく思わない。そうなるべきだと思っている。それが自然というか,わかりやすいからだ。
● で,そうなってしまうと,彼らが生みだしたサービスを購入できる人がいなくなる。富の集中が巡り巡って彼らの首を絞めることになる。
それを修正するためにどうすればいいかとなると,ベーシック・インカムの導入しかない。儲けた彼らが払う税金をその他大勢に分配して,彼らが提供するサービスを買ってもらうのだ。
● それ以外の方法があるのであれば,教えてもらいたい。富の集中は自然だけれど,そのままにしておけば集中した場所も枯れることも自然だ。
もっとも,彼らは,お金には執着がない,お金を貯めたら負けだ,なんて言ってくれちゃっているから,なかなか一筋縄では行かないわけだが。
● ベーシック・インカムが導入されれば,当然,生活保護と国民年金は廃止する。県市の福祉事務所と国の社会保険事務所のかなりの部分は要らなくなる。
ベーシック・インカムの支払い業務は,マイナンバーをモノサシにして,AIに仕事させればいい。そうすれば行政のスリム化も同時に達成される。
いずれそうなる,そうならざるを得ないと見る。
● 夢中で働いて,それによって自己実現を果たし,世間からも注目されるごく少数の人と,勤労意欲はあまりないがベーシック・インカムの肩に乗ってそれなりに暮らす多くの人に,画然と分かれることになる。
そうなってもなお,勝ち組・負け組という言葉や発想は残るだろう。勝ち組に上がろうとする人も連綿と続くことだろう。しかし,大半の人は努力空しく,勝ち組には入れない。
● 働く人は夢中で働き,そうでない人はあまり働き気がない。勤労意欲の格差が際立ってくる。そういう社会になると予想する。
でもって,圧倒的に少数の勤労意欲に満ちた人たちが社会をリードしていく。したがって,社会全体の富の生産は落ちない。
● では,自分はどちらに身を置きたいか。この場合は多数派でいたい。働きたいヤツは働けばよい。ブランド人になりたければなればよい。死ぬこと以外かすり傷だと思う人は,どんどん動いて勲章になる傷を負うがよい。そういう人を賞賛する人はすればよい。
ぼくは彼らの稼ぎのおこぼれに与って,ベーシック・インカムでつましく生きていくのが性に合っている。つまり,これからとても良い時代が来ると思っているのだ。スーパーサラリーマンのおかげだ。
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