● 浦和に来ている。浦和に来るのは初めてではない。何度か来ている。が,埼玉というとどうしても大宮ということになる。もう四半世紀も前になるが,週に1~2回通っていた数年間があった。
その大宮に比べると,浦和は馴染みが薄い。極端にいうと,駅から200メートル四方しか知らない。今回も駅の近辺しか歩かなかった。
● 栃木県人にしたら,目眩がするほどまぶしい街だ。それでもって,空は青いのだ。すごいぞ,浦和。
東口を出るとPARCOがあり,西口には伊勢丹がある。駅ビルのアトレには京鼎樓の支店もあるし,蔦屋書店まであるのだ。駅周辺だけでまる1日過ごせそうだ。すごすぎるぞ,浦和。
● PARCOや伊勢丹はともかく,蔦屋書店は覗いてみた。代官山に比べれば,売場面積は小さいのだが,当然ながらテイストは似ている。スターバックスと一体化しているところも同じだ。
本の並べ方も蔦屋チックで共通しているが,この程度だと全体が把握しやすくていい。代官山は一度や二度行っても,頭の中に売場の地図ができない。
文具も置いてあるが,CDやDVDは扱っていないようだった。
● さしものTSUTAYAも店舗数は減っている。現物のレンタルはネット配信の前に太刀打ちできない。消費者のひとりとしての自分の行動を顧みれば,それは明らかだ。DVDを借りるためにわざわざ店に出向くなど,すでにあり得ない。
延滞料で儲けるなどというビジネスモデルが成立しなくなったことには快哉を叫びたいが,とはいえ,これまでにTSUTAYAをはじめとするレンタルショップが果たしてきた役割は大したものだ。その恩恵はぼくも受けてきたわけで。
● 苦境に対する解答のひとつが蔦屋家電や「T-SITE」なのだろうか。知的なアミューズメントを作ろうとするが如くの複合化。
直営店は業績好調のようだ。だいたい,銀座のあの場所に書店を開いて,テナント料を払ったうえに黒字を出せるというのが,CCC以外にあるのかとも思うわけで,どうか頑張ってもらいたい。
● さくら草通りでは古書市が開催されていた。こういうの,首都圏ではわりと見かける。若い頃なら隈なく覗いたろうと思うのだが,老いてしまった今では,ほぼ素通りしちゃうのだが。
こうした表の秩序ある場所のすぐ近くに,ややいかがわしい雰囲気を醸すエリアがある。秩序の隣にカオスがあるというか。それがつまり都市というやつだよね。こういうのも都市の魅力を作る。秩序しかないところでは人は生きていけない。
● 埼玉も東西に移動するのはどうも不便だ。大宮や浦和からだと東京は近いが秩父はだいぶ遠いのではないか。飯能や所沢も東京より遠いところだろう。下手すると,さいたま市の隣にある越谷に行くのだって容易じゃないっぽい。
しかし,それで困るかと言うと,そうでもなさそうに見える。浦和に住んでいる人は浦和だけで用が足りるだろうし,何と言っても,東京は指呼の間なのだ。越谷は越谷で,東武電車で東京に出るのは造作もない。浦和や大宮に頼る必要などない。
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