2020年12月30日水曜日

2020.12.30 明治神宮に初めて行ってみた

● 川崎のホテルに逗留(?)しているのだが,今日は原宿に来てみた。正午過ぎの原宿。人波にもみくちゃにされるのはヤダなぁと思ってたのだけど,閑散としている。
 コロナ感染者が急増しているのが影響してるんでしょうねぇ。それとも,この時期の原宿はこんなものなんですか。
 ともあれ。朝は雨だったのだが,11時前に上がってくれた。ラッキーだよ。

● 去年の年末には代々木公園に初めて来た。今年は明治神宮に行ってみようと思う。もちろん,初めてだ。初詣客が全国1位。だから何? って話ではあるんだけども,一度はどんなところなのか見ておかないとと思って来てみた。
 駅前の最初の鳥居をくぐれば,神宮の杜。元々の林に相当な手を加えたようなのだが,
原生林と見紛うような圧巻の杜が出来上がったのだね。素人目にも,これは凄いわ,と思わせる。
 この第一印象が最後まで持続する。しかも,この圧巻の杜が渋谷にあることに呆然とさせられる。

● 明治神宮ミュージアムも拝観。静かでござった。入館料は1,000円。自動券売機に紙幣を入れると,レシートが吐きだされ,それを係員に見せて入館する。
 明治神宮とはその名のとおり,明治天皇と昭憲皇太后をお祭りするお社だから,ミュージアムも天皇や皇太后の御物を展示する施設ということになる。

● 企画展は「宮廷文化の優美」。どんなものが展示されているかは,写真のとおり。正直に申さば,ピンと来ない。まったくピンと来ない。
 つまり,自分の生活や自分の日常とは隔絶したものだからで,なるほどこういう世界があったのかと思うほかはない。いや,今でもあるのかもしれないのだが。

● しかし,最も印象に残るのは,宝物展示室にある六頭曳儀装車だ。屋根に鳳凰の像が載っている。じっと見入ってしまうが,イギリスで作られたもの。国産化にはもう少し時を待たなければならなかったようだ。
 明治天皇が使っていた御常用御机もある。
値段がつかないほどにいいものなのだろうけど,決して華美ではない。経年変化もあるのだろうが,使い込まれているという印象を受ける。
 机上には天皇が実際に使っていたのであろう鉛筆も置かれている。御自身でナイフを使って削ったのだろうか。だいぶ短くなっている。これ以上は補助軸を付けないと使えないだろう。当時,そんなものがあったのかどうかは知らないけれど。

● ミュージアムを出て,神宮の杜をズンズン進んで行く。これだけの建物をよく造ったなと思うんだけれども,やはり肝心は杜の方であって,神宮は杜を守るためのアイコンと捉えるのがわかりやすい。
 トトロの森に連想が及んでしまうのだが,あまり放埒な飛躍は慎まなければならないだろう。

● 杜を歩いていると,ぼくらはアニミズムの民だなと思えてくる。木にも石にも人格があると考えるアニミズムが染み込んでいるような気がしてくる。原始の気性を残しているということだろうか。
 抽象的な教義は弾いてしまうよね,ぼくらは。感性が大切と言われることがあるけれども,ぼくらは古来から理屈より感性で生きてきたのかもしれないね。逆に,きっちりと理屈を通すことを学んだ方がいいのかもしれないよね。

● 帰りは代々木公園を横断して原宿駅へ。この公園を自在に使えれば,QOLを相当に上げることができるでしょうね。
 定年退職したら地方に引越して晴耕雨読などと言ってる輩は,何もわかっていない。豚に喰われた方がいいかもな。東京の恩恵は高齢者にも大きいぞ。地方在住者はそう思う。

● 明治神宮と代々木公園を併せ持つ代々木というところは,何でしょうねえ。駒場の空気を思いださせるところがあるんですけどねぇ。今は遠く霞んでしまった武蔵野の空気でしょうかね。いや,それとも違うような気がするな。
 ま,勝手に感じている,あるいは感じたがっているに過ぎないんですけどね。別にたいした意味があるわけではない。神宮の杜にあてられただけかと思う。

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