2014年5月16日金曜日

2014.05.16 将棋の谷川九段がA級を陥落した

● 昨年はきわどいところで踏みとどまれたものの,今期はついに陥落。史上最年少の21歳で名人位に就き,いずれ谷川時代が来るだろうと思った。どっこい,羽生さんの追いあげが急だった。
 プロの将棋なんてわかるわけもないんだけど,谷川九段って,勝負にこすっからくなれば,もっとタイトルを取れたんじゃなかろうか。自分の流儀というか美学というか,それを重視した人だったように感じる。潔い人っていう印象。森下卓九段にも同じ印象を持ってるんですけどね。

● とはいっても,永世名人。同世代の棋士はとっくに下に落ちている。若いときに急速に駆けあがった人が,長くその地位にとどまるものなのだなぁ。

● 年齢的にもうタイトルは厳しいのか。連盟会長の職にあるし。第一人者はいろんなものを背負わなければならない。

● 電王戦はコンピュータ側の圧倒的な勝利。チェスで世界チャンピオンがIBMのディープ・ブルーに負けたときも,ルールが複雑な将棋では,コンピュータが人間に勝つなんてあり得ないといった論調が支配的だったと記憶している。
 ところが,コンピュータパワーの向上とデータベースの威力でしょうか。もちろん,開発者の努力も。今なら,一手30秒以内という縛りをかければ,プロ棋士が百戦百勝なのかもしれないけれど,それだっていつまでもそうじゃないだろう。
 いずれは囲碁でも人間はコンピュータに勝てなくなるんだろう。

● 素朴な疑問で申しわけないんだけど,究極の戦法というのが,コンピュータによって導かれることはあるんだろうか。
 でも,だから将棋なんかってことにはならないですよね。勝負の綾とか,棋士のこだわりとか美学,解釈というもの,それが色褪せることはないように思う。

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