ホテルに着いたとき,先に来ていた相方が出て行くのが見えた。カードキーを彼女が持っているので,慌てて追いかけた。郵便局に行こうとしていたらしい。何で郵便局に用があるのかは訊ねなかったが。
ともあれ,カードキーを受け取って,1610号室に入る。
● 戻ってきた相方とラウンジへ。カクテルタイムが始まっていたので,明るいうちから飲み始める。日が延びたね。
料理はいつものごとし。で,いつもの肴でハイボールを3杯飲んだよ。
● 外は,暮れそうで暮れない黄昏時。南沙織を懐かしむのは,老化のしからしめるところか。
いやじゃ,いやじゃ。年を取らずにすむなら,それに越したことはない。が,取らないわけにはいかない。なら,上手に取ることを考えないと。アンチエイジングなどと,バカ丸出しのことを言っていないで。
● 人形町を歩いてみる。東京ならではの土曜夜の活気を味わえる。新橋や浜松町だともっと濃厚に感じることだが,人形町には人形町特有の何かがあるような気がする。
横浜家系の看板を出すラーメン屋に入ってみた。相方がお客が入っている店が安心できるからというので,ここにしたのだ。つまり,お客は入っていたのだ。
ラーメンが730円。他に,セルフサービスのご飯があって,いくら食べてもいいことになっている。
が,ラーメンは率直に言ってクソ不味かったぞ。これでお金を取っちゃいけないだろうというレベル。麺がくっついてしまっている。どれだけお湯を節約すれば気がすむのだ? 氏家に「登竜」や「みやこ家」があるのが,つくづくありがたい。
逆にいうと,これでやっていけるというのがすごい。お客が入っているのが不思議だ。東京は上にも下にもお客の振幅が大きいということか。
● ハイボールで酔ったところにラーメンを詰めこんだせいか,ホテルに帰着後はそのまま横になる。21時ころだったか。
0時頃に意識が戻って,いったん起きて歯を磨いた。で,また寝た。申しわけないほど自堕落だ。これができるのがホテルのいいところなのだが。
● ラウンジでの朝食。小さい子供連れが何組か。ホテル側が営業方針を変えたわけではあるまい。子供も無料で使えるものと思って,連れてきたのだろう。
ホテルの最大のアクセサリーは何かといえば,お客だ。高級感あふれるテーブルとか,全面ガラス張りの壁(?)とか,スタッフの洗練された身のこなしとか,そうしたものも大切なアクセサリーではあるのだが,第1にはお客。
家族連れが1組でもいたら,ラウンジがファミレスになってしまう。アクセサリーとしてのお客はそれほど影響力を発揮する。では,自分はアクセサリーとしていかがなものであるかというと,小さな子供と大差はないかもしれない。アクセサリーとしての自覚もさほどない。
● ロイヤルパークですごいと思うことは,1階のレストラン「シンフォニー」とカフェ&バー「フォンテーヌ」がお客で埋まっていることだ。
これほどの盛況は,舞浜のシェラトングランデ「グランカフェ」くらいしか,ぼくは知らない。が,舞浜のホテルは別枠に置かないといけないだろう。
ま,ぼくが知らないだけで,他にもあるには違いない。ぼくはまだ足を踏み入れたことはないんだけども,帝国ホテルなんかはけっこう賑わってそうな気がする。
● ホテルの快適さを担保するものは何か。ひっきょう,次の2つに収斂すると思っている。
ひとつは,守られている感だ。ここにいれば安全だという。台風が来ようが,大雪が降ろうが,ここにいれば絶対的に安全だという安心感。
もうひとつは,客室に余計なモノがないということ。必要なモノは必要な場所にあるけれども,それ以外のものはきっぱりとない。整理整頓の究極。
スマホは使う人は使っている。自分のスマホ以外は,たとえ同一機種であったとしても,とても使えないだろう。
スマホを持たない人は,こういうものはあっても使うまい。となると,これは要らないモノで快適性を損なう。ぼくはない方がいいと思う。
● ラウンジでチェックアウト。娑婆に戻る。
右はホテルの広報誌の表紙。“あなた”と“街”と30年。そういうことだ。ホテルは単体でホテルなのではない。所在する街とセットだ。ホテル対ホテルの勝負ではない。“ホテル+街”の連合軍で勝負することになる。この点でロイヤルパークにはアドバンテージがあると思う。
● といって,行きたいところには行ってしまった感があるな。これからもこのホテルに泊まるのだろうが,次はどこを歩こうか。七福神めぐりでもしてみるか。日本橋のソチコチを歩いてみるか。小伝馬町~馬喰町あたりを皮切りに。
結局,ここを拠点にして,東京全体を視野に入れることになる。日本橋に限らず,地下鉄に乗って,いろんなところに出かけることになりそうだ。
となると,「街とセット」という前言を撤回しなければならなくなるか。
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