2019年2月2日土曜日

2019.02.02 東京散歩 中野

● 昭和の御代に舞い戻ったかのような中野に到着。ゴミゴミした下町の雰囲気。ロマンチックだ。こういう感じは大好きだ。懐メロを好む感覚と同じものか。
 中野駅で降りるのは今回が初めてではない。が,駅前の風情が昭和チックであることに気づいたのは,今日が初めてだ。以前は風情を味わう余裕がなかったのかも。

● 昭和の風情は地方の田舎町に残っていると思われがちだ。実際,それはそうなのだと思うんだけど,東京のような大都市にもある。
 大都市には再開発された21世紀的都市景観がいたるところにある。ぼくは行ったことがないけれども,六本木ヒルズとか東京ミッドタウンとか。
 中野も隣は新宿なのだ。新宿からさほど離れていないところにこういう景観が残っていると,インパクトが大きい。実際以上に誇張されて映る。

● 昭和的景観の形成に大きく貢献しているのが,駅前にある立食いそば屋。そのそば屋に入ってみた。390円のちくわ天そばを食す。
 そちこちのJR駅の構内にある「いろり庵きらく」もいいし,「富士そば」にもお世話になっている。が,こういう独立系の立ち食いそば屋は特に応援しないとね。孤高の抵抗勢力。
 政治における抵抗勢力はたいていの場合,碌でもないものだけれども,市中のこういう店舗は応援して残さないと。生きている文化財だ。

● いくら応援しても,人の命に限りがある以上,消えるときには消えるものだけれど,そうとわかったうえで,応援すべし。
 ぼくも中野に来る回数を増やさないといけないかなぁ。

● なかのZEROの裏手にある公園(公園の裏手になかのZEROがあるのかもしれないが)。小春日和で,いろんな人が公園を利用している。
 ダンスの練習をしている若者男女のグループ。ラジコンカーを操作している男の子とその父親。お喋り中の婆ちゃんたち。平和な光景。平和というか,のどかというか。

● こういう光景を見ていると,何だかんだ言っても日本はいい国ではないかと思えてくる。しかし,たぶん,戦後の焼け野原にも同じような光景は展開されていたのだろうと思う。
 これなくして人は生きられない。国を問わず時代を問わず,いついかなる場所にもこの光景はあったはずだし,これからもあり続ける。

● 実際は,この人たちも人には言えないアレやコレを抱えているに決まっている。人生は苦という釈迦の見切りは圧倒的に正しい。生まれ変わるなんてとんでもないと,ぼくなんぞも思っている。人生は一回こっきりでたくさんだ。
 であればこそ,面白おかしく生きたいものだ。できる範囲でそうしたいものだ。この平和でのどかな光景を作っているひとり一人の人たちもまた,同じ思いでいるのかもしれない。

● 帰りは中野から地下鉄東西線に乗った。普通,JR駅と地下鉄駅は別々になっている。当然,改札も違う。四谷駅しかり,新橋駅しかり。
 だものだから,すべてがそうなのだと思っていたんだけど,中野駅は違った。駅舎も一緒,改札口も一緒。JRの改札口しかなくて,メトロの切符もここを通すんでした。ホームも共用。メトロは3,4番線を使用している。

● 考えてみれば(考えてみるまでもなく),この方が便利だ。中野で乗り換える限り,東西線はJRの一路線として扱うことができる。
 で,この東西線,魅力的なエリアを通っている。中野から西船橋までだけれども,途中に早稲田があり,神楽坂があり,九段下があり,南砂町がある。
 地下鉄の24時間乗車券を買って,1日かけて東西線の旅をやってみるのもありかもしれない。

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