2020年4月5日日曜日

2020.04.05 引退した実感がない

● 完全引退して今日で5日目。が,引退したという実感がまるで湧いてこない。しみじみと開放感に浸るといった気味合いもない。黄金週間や年末年始のような長めの休暇に入ったような気分だ。
 自慢にもならないが,仕事に体重を預けてこなかったからだろう。22歳で社会人になってからずっと,自分と仕事の間には距離があった。自分と仕事が一体になったと感じたことはない。

● そうではあっても,ストレスで明らかに体調に異変を来した時期が自覚できるだけで3回はあった。ストレスで甲状腺が切れたことがあったし,足裏を中心に皮膚潰瘍ができた時期が続いたこともある。朝,強い酒を飲まないと出勤できなかったこともある。
 そういうことから開放されたヤレヤレという気分がやって来てもいいのじゃないかと思うんだけども,そういうことがない。

● 気の合わない人たちに囲まれて,何かをやらなければいけないという状況からも解放された。バカから自由になれたのだ(バカなのはこっちかもしれないが)。
 セイセイするはずのことではないか。しかし,これも実感するところまで行かない。
 再雇用というクッション期間があったせいもあるだろう。よく言えばソフトランディングに成功したのかもしれない。

● 以下は別の話になる。
 5日やって,これなら何とかなりそうだという安心感が足元にできつつある。これからのことをあまり心配しなくてすんでいる。
 この安心感はお金からの解放と言い換えてもいいものだ。お金はさほど必要ではない。お金がなくても何とかなるぞ,という。月々の収入は年金だけになるが,それで充分なのだ。年金の他に2千万円の金融資産が必要なんてのは,はっきりウソだと思う(国民年金だけの場合は別だが)。

● ライフスタイルの問題もある。毎週ゴルフに出かけたり,(たとえ接待でも)高級酒場で飲んでいたり,タクシーを常用していたりすると,引退後はギャップが大きくなるかもしれない。
 しかし,そんな人はごく少数だろう。大方のサラリーマンは真面目でコツコツ派だったはずだ。そうでもなけりゃ貧民の代表たるサラリーマンなんかやっていないはずだから。

● 何が言いたいのかといえば,大方の人はソフトランディングが可能だろうということ。
 ぼくは63歳で完全引退したけれども,現状だとほとんどの人は60歳で定年退職し,その後5年間は再雇用され,65歳でお払い箱になる。お払い箱になった後も何とかなるから大丈夫だよということね。
 何だかんだ言って日本っていい国だよ,と思う今日この頃なんですよ。

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