● 昭和50年代のオリオン通りは,ある意味,宇都宮で最も輝いていたエリアだったと思う。とりあえず,オリオン通りで用が足りたのだ。
書店もレコード(CD)店もあった。古書店もあった。ファッションのメッカでもあった(宇都宮のね)。現在の世相を見たければオリオン通りに行けばよかった。
● けれども,そのオリオン通りから輝きがすっかり消えた。暗くなった。文字どおりのシャッター通りになったのではなかったか。諸行無常,栄枯盛衰をリアルに語るエリアになった。
こんなところを歩いたんじゃツキが逃げると思ったよ,ぼく。
● その間,宇都宮に出ても駅の近辺しか行かなくなった。市内に繰りだす理由がない。繰りだしたって何もないんだから。
オリオン通りの火が消える前に,市内から百貨店は消えていたしね(東武を除いて)。
● そのオリオン通りが変わり始めたのはいつだったか。そんな昔じゃないよ。落ちるところまで落ちて,あとは浮かびあがるしかないというところまで行っての結果なのか,何か人為的な理由があったのか。
そのあたりは,ぼくはまったく知らないのだけど,とにかくオリオン通りに人が戻ってきた。
● ただし,態様は一変した。文化の匂いはなくなった。すっかり飲み屋街と化した。インターネットカフェと松屋がある。そういう通りになったのだ。
日曜日の午後8時。かなりの店が営業中。お客もそこそこ入っていたりする。何だか宇都宮らしくないと思ってしまう。休日のこの時間帯にはすっかり暗くなって,ゴーストタウンになるのがかつての宇都宮ではなかったか。
● 気づくことがある。お店で働いているのも,お客も,若者が主体。ロートルはいない。
宇都宮にこんなに若者がいたのかと驚きもするんだけど,ロートルがいないから若者が集まるのかもなぁ。のであれば,40歳以上のGGI&BBAは,休日の夜,オリオン通りに出没するべからず。
若者をそっとしておいてやること。それが,このかそけき賑わいと活気を維持するための,唯一にして最善の方策かもしれない。
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