2019年5月12日日曜日

2019.05.12 オリオン通り今昔

● 東京から東武駅に着いたので,JR駅までWALKMANのイヤホンを耳に突っこんで歩いてみた。

● 今のオリオン通りはザックリ言うと飲み屋街になってる感じ。居酒屋街というのが正確か。高級店はない。気安い居酒屋が軒を連ねている。
 歩いている人はあまりいないのだが,それらの居酒屋群にはけっこうな数のお客さんが入っている。日曜日の夜の宇都宮で,これは正直,意外。
 ただ,今いるお客さんが帰ったあとは,補充がないようでもある。

● オリオン通りを抜けて日野町通りに入ると,様相がかなり変わる。こちらも居酒屋通りなのだが,お客がいない。こんなに違ってしまうのか。
 理由がわからない。個々の店の魅力度で説明がつく話ではなさそうだ(たぶん)。オリオン通りは若者,日野町通りは中年,という区分けが自ずとできているんだろうか。中年族の多くはサラリーマンで,したがって日曜日の夜には街に出てこないということだろうか。

● それなら若者も同じはずだと思うんだけども,彼らは学生なんだろうかなぁ。休日にバイトをしていて,そのバイト仲間で飲んでいるんだろうか。今の若者は飲まなくなったと言われた時期があったけれども,すでに今は昔のことになっているんだろうか。
 飲み代は30年前よりも今の方が安くなっている。肴の水準も(異論はあるかもしれないが)上がっている。そういう下地はあるのだと思うのだが。

● ところで,オリオン通り。かつてはファッション店,書店,古書店,レコード店なんかがあった。宇都宮で最も文化が集積しているエリアという印象があった。
 今はその面影はない。見事にない。もっとも,ファッションや書籍やレコード・CDよりも,居酒屋で交わす雑談の方がずっと文化じゃないかという意見はあるだろう。その伝でいうと,東京で最も文化度が高いエリアは新橋ということになる。

● 往来する年齢層が下がっているのかもしれない。お金が落ちなくなっているんだろうかなぁ。安い酒代は払えるけれども,本やCDは買えないよ(ネットがあるんだから買う必要もないよ)という若者が行き交うエリアになったということだろうか。
 それでも,彼らがいるだけ,かつてよりはマシになっている。ひと頃はゴーストタウンになってしまったと思ったこともあったので。よくここまで再生したものだ。

● と,他人事のように言うのは,他人事だからだ。居酒屋通りといっても,ぼくはもう家で静かに飲むのがいいと思うようになっているので,飲み仲間を探してどこかで飲もうという発想じたいがないからだ。
 老年世代は大方同じだと思うので,オリオン通りはあまり馴染みが生まれるエリアではないだろう。若いときにけっこうな時間を過ごしたノスタルジックなところというにとどまる。

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