2022年6月9日木曜日

2022.06.09 東京散歩:日本橋~中野~大手町~本郷~王子~銀座

東京メトロ24時間券
● 川崎に泊まっているんだけれども,今日も東京をフラフラしてみることにした。東海道線で二駅,新橋で下車。杉並区よりは川崎の方が都心に近いのじゃないか。
 新橋から銀座線に乗って,とりあえず三越前。

● 三越前から神田まで中央通りを歩いてみた。神田にこれといって用事があるわけでもないのだが(そもそも用事があって東京に来たわけじゃないんだけどさ)。
 神田って上野東京ラインができる前から名前は馴染んでいた。中央線の乗換駅だったし。
 けれども,神田駅の改札を出ることは一度もなかった。で,去年だったか,わざわざ降りてフラッと歩いてみたことがある。

● 神保町にしても須田町にしても頭に神田と付く。日本橋もそうだが(兜町は日本橋兜町だし,人形町は日本橋人形町だ),元々,神田の方が人口の集積地だった。江戸っ子だってねぇ,神田の生まれよ,というやつだ。
 一見さんにはわからないディープさが神田にはあるはずだと思うのだが,フラッと歩いたくらいでわかるわけもない。といって,ディープさの中に本格的に分け入って行こうとすれば,お金も体力も必要だろう。

● 日銀通りを歩いて日本橋に戻った。COREDO室町テラスの脇にあるミニ広場。対面にマンダリンオリエンタルが入っている三井タワーを臨む大都会のオアシス。こういうのはいい空間になるものですな。
 しかし,コロナで最も大きな打撃を受けているのは,この一帯なんじゃないか。超高層オフィスビルが建ち並ぶ。空きフロア率がどれくらいになっているか。
 イーロン・マスクがリモートワークは認めない,出社しろ,と発言して物議をかもしたらしいのだけれども,コロナが収束しても働き方が以前の状態に戻ることはあるまい。三井不動産にとっては逆境かと思うのだが,株価は堅調だ。ららぽーとやミッドタウン日比谷が好調なんだろうね。

● 誠品生活日本橋。台湾の雑貨,食品,文具がかなりの品揃え。いや,文具はほとんどが日本製だ。台湾でも日本製が普通に使われているのだろう。台湾の所得水準はすでに日本を超えているだろうが,日本製文具の水準は大したものだからね。
 喫茶や食事もできる。円はルーブル並みに安くなっているから,海外旅行もままなるまい。想像力を駆使して,日本橋で台湾に来たつもりになれるよう努めるのが賢いかもねぇ。

● 台湾の誠品書店が日本に進出してきたわけだから,書籍がメインだ。台湾関連の書籍も多いのだが,日本で刊行されている台湾関連の書籍であって,台湾で観光されたものを日本に持ってきて売っているというわけではないようだ。
 書籍に関していえば,普通の日本の書店と変わらない(有隣堂が運営を請け負っているらしい)。特徴をいえば,雑誌やムックが豊富で探しやすい。

● 自分の頭をアップデートするには,書店を覗くのが一番だ。その程度で時代について行けるなら苦労はないわけだけれど,キッカケが欲しければ書店に行くのがいいと思う。
 美術書が増えているような気がする。文字からビジュアルへの流れもあるんだろうか。
 日本は相対的に貧困化しているが,同時に文化化が進んでいるのかもしれないね。経済のあとは文化。

● 同じフロアで「DETECTIVE CONAN THE MOVIE展」のグッズ販売を実施している。コナン映画は,Amazon Prime で過去作を見て,最新作「ハロウィンの花嫁」も見ましたよ。で,どんなグッズがあるのか見てみたんだけど。
 ここのお客さんは若い女性が多かった。コナンファンに女性が多いのはわかる気がする。工藤新一と蘭,服部平次と和葉。制作する側も,そこは意識しているはずだ。蘭が主役格のときもある。

● あまたあるグッズの1つがボールペン。SARASARA GRAND なんだが,1,650円だから高いわけじゃない。が,これ全部,ダークグレー。他の色はない。
 ハードカバーノートもあるんだけど,A6派には判型が大きすぎた。

● 次は中野。駅南口を出たところにあった立食いそば屋が消えていた。中野でぼくが入れるほとんど唯一の店だったのたが。
 北口から中野通りを行くと,中野サンプラザ。名前は聞くけど,入ったことはない。ホテルも入っているらしいが,おそらくこれからも縁ができることはないんじゃないかと思う。

● 圧巻は名にし負う中野ブロードウェイ。1日で全てを把握するなんて神様でも無理だ。
 1階と地階を歩いてみただけなんだが,このカオスは何なんだ? 妙に懐かしくもある。日本もアジアだったのだと実感できる。聞こえてくる言語も日本語じゃないのがいくつもある。
 占い師がいて,中古PC屋があって,不二家があって,高級時計店があって,韓国弁当を売る店があって,鮮魚店に人だかりができていて,スーパーもある。

● この活気とカオスを生活の場にしている人たちとは,田舎民は戦えない。戦っちゃいけない。
 帰りはサンモールを歩いて駅へ。この後もいくつか回ってみたのだが,一番面白かったのは中野ブロードウェイだった。美術館・博物館・資料館といった教育施設や,名所旧跡・神社仏閣よりも,人が暮らしのために集まるところが面白いよね。

● 大手町。丸善で笹倉鉄平展をやっていた。わかりやすい具象画。いくつかは売約済み。でも,これなら写真ではダメなのかなと思ったり。
 どっちにしても,わが家に絵を飾るというのは具体的に想像できない。お金のこともあるし,どうもこれって絵が好きだからというより,昭和40年,50年代の百科事典のようなものじゃないか
と思うんですよ。応接間に置いておく百科事典。実用品じゃなくて見栄張り品だったわけだよね。
 絵を飾るってのはわりとそれに近いのかな,と。もちろん,そうじゃない人も大勢いるんだろうけどさ。

● 池袋に出るつもりで丸ノ内線に乗ったんだけど,途中で気が変わった。池袋駅の雑踏を思いだしたら,気が萎えてしまった。中野ブロードウェイは面白くても,池袋駅は勘弁。
 で,王子に変更。本郷三丁目で降りた。南北線の東大前までは近いのだろうと踏んだのだが,けっこう歩かされた。東大の本郷キャンパスの端から端まで +α。

● まったく東大というのは東京の真ん中にあるくせに地方の国立大学の10倍は広い。国立大学全体の予算の1割を東大が使っているのは,今も変わっていないのだろう。
 広くバラ撒くより集中投下した方がいいから,東大の優越的地位を是正する必要はないと思うけどね。

● 本郷郵便局にある像。「郵便は世界を結ぶ」といっても,裏側には色々と政治臭いこともある。今はGoogleが瞬時に結んでくれちゃうけど。
 本郷三丁目ではなく,後楽園まで乗れば,南北線に接続するのを思いだしたのは,東大前駅まで歩いたあとだった。

● 王子に来た。飛鳥山や王子神社には何度も来ているが,名主の滝というのがあるらしくて,それを見ておこうと思ってね。

 区が管理する施設。写真は男滝。女滝には水がなかった。水は循環させているのかね。まさか,それはないんですかね。
 真夏に涼しさを提供してくれるだろう。日陰を作り,水辺だから見た目を涼しくさせる。しかし,まぁ,1回来て気がすんだ。

● 銀座伊東屋。Kの地階でそめやまゆみ銅版画展をやっている。もちろん,販売もする。
 平民にも買えない額ではないのだが,絵を自宅に飾ることを肯定するか,絵を飾るに相応しい空間が自宅にあるか,絵に惹かれるだけの感性が自分にあるか,を総合勘案すると,手が伸びない。

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