2024年6月24日月曜日

2024.06.24 飯山線

● 長野駅。飯山線のホームは4番線。3番線の先っちょが4番線になる。郡山駅の水郡線のホームを思いだした。
 飯山線は2両編成。前方の赤いのに乗車。キハ110。
 座席は2人向かい合わせと4人向かい合わせ。ロングシートもあり。バスのようですな。

● 長野駅を発車した飯山線に乗ってて,感じた違和感。これ,右側を走ってないか。
 この区間,しなの鉄道(かつての信越本線)も単線なのか。そんなわけないだろうと思うんだがな。豊野から右に入るんだから,こっち走らせとけということかい?

● 豊野駅。ここまで駅間距離が短かった。乗客のかなりが降りていった。乗ってきた人はあまりいない。
 残ったのは,ぼくと同じ鉄道中年,鉄道老年じゃないか。大人の休日倶楽部パスの人もいそうだな。

● ここから先が飯山線。少し走って信越本線(と呼びたくなる)と分かれて,右に。
 路線名にもなっている飯山駅に着。ここでも乗客が入れ替わった。豊野で残ったのは鉄ちゃんだけではなかったのだ。

● 山間の小都市なのだと思うが,北陸新幹線の駅ができて,赤字ローカル線の途中駅から3階級特進。東北新幹線の新白河のようなものか。
 新白河は駅の付近だけ振興開発地になった。究極のつまらない空間ができてしまった。

● ほんとにこれで良かったのか。地元民に訊いてみないとわからないが,今どき新幹線の駅ができたくらいで,何がどうなるわけでもあるまいと思う。
 むしろ,何か大事なものを失う結果になっただけなのではないか。

● 飯山も同じなのではないかと拝察する。言葉を選ばずに言ってしまうと,お気の毒という他はない。
 いや。そうはいっても,東京に出るには格段に便利になった。今までは長野に出て,信越線に乗るしかなかったのだ。
 金沢や富山も近くなった。陸の孤島ではなくなった。恩恵の方がはるかに大きいか。新白河より新幹線の効用は見えやすい。

● 飯山を過ぎて,戸狩野沢温泉。この駅で飯山線は二分されている。
 長野から越後川口まで直通運転する列車はいたって少ない。区間運転が多いのが飯山線の特徴と言っていいのだが,この駅で折返すのが多い。

● ぼくが乗っているこの列車は直通運転するのだが,ここでかなりの時間,停車した。
 後ろの車両を切り離し,これより先はワンマン運転。ただし,戸狩野沢温泉〜越後川口 は必ず1両かといえば,そうではない。
 けれども,ここで乗客が入れ替わるとか,そういうことはなかった。ここで分断するのは,JRの運用の都合なのだろう。

● 飯山線といえば豪雪地帯を走る路線だけども,千曲川に添って走る路線でもある。ずっと,千曲川の左岸を走っていく。
 この時期,だいぶ雨が降ったのだろう。千曲川はかなり濁っている。

● 秋の紅葉は見事だろう。冬に来ると,粛然として襟を正したくなるかもしれない。
 しかし,この場所を走っているのだから,災害に弱い路線でもあるはずだ。良いことばかりではない。只見線の例もある。

● 飯山線の長野県最後の駅,森宮野原。日本最高積雪地点の大きな標。どうだ,凄いだろ,と誇っているようにも見える。
 飯山線が廃止を免れている理由の大きなひとつは,ここにある。が,冬季に飯山線の機能を維持するのは生半なことではないはず。頑張れ,JR。

● 新潟県に入っても,信濃川と名前を変えた千曲川が寄り添ってくる。飯山線が千曲川に寄り添っているのだけど。
 今ならトンネルと鉄橋でガンガン行くのだろうが,当時は迂回してでもトンネルを避けた。ゆえに,ぼくらは絶景の恩恵に与れるのだが,今からでもトンネルを掘りたいよねぇ,たぶん。だって,豪雪地帯なんだから。

● 越後鹿渡を過ぎてから,飯山線はやっと信濃川を渡り,以後,信濃川と袂をわかつ。
 このあたりまで来ると,だいぶ里に降りてきた気になるが,もちろん,まだだいぶ高いところにいる。

● 十日町で30分以上の停車。上り列車の待ち合わせ。外に出てみた。里の街の趣あり。
 十日町市なんですね。沿線では飯山に続く繁華な街のようだ。冬に来ないといかんですな。

● 十日町駅はこんな感じ(左の写真)。高架はこの後に乗る北越急行ほくほく線のものかと思う。高架にしたのは豪雪対策なんでしょうなぁ。
 自販機でロッテのアイスを買って,車内で食べた。こんな他愛もないことが,何だか愉しい。

● 長野まで新幹線で来たじゃないですか。新幹線は快適だけども,長野に着く頃には飽きちゃってたんですよ。つまんねーなぁと思って。
 飯山線はここまで乗ってきたけど,全然飽きないッス。ずっと乗っていたい。

● 14:06,終点の越後川口着。約3時間半の飯山線体験。JRの未乗線の中の大物を片づけたぞ。
 この後,6分の待合わせで上越線の上り水上行きに接続。六日町に出て北越急行ほくほく線に乗る。接続がピタピタ行く。
 そのために,どうしても かがやき521号で長野に着いてなくてはならなかった。上越新幹線で長岡に出て,越後川口から飯山線に乗ってしまうと,こんなに調子良く行かないのだ。長野発10:29の越後川口行きに乗るのが必須なのだ。

● 越後川口に着いた1両の気動車は折り返しの十日町行きになる。
 上越線のホームから飯山線の線路(写真の右側)眺める。少し名残惜しい。
 もう飯山線に乗る(乗れる)ことがあるかどうかわからない。あって欲しいが,その前にぼくの寿命が尽きる公算が大きい。

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