2015年7月24日金曜日

2015.07.24 大学は東京に限るという話

● 東洋大学の図書館に圧倒されたわけだけど。図書館って大学にとっては生命線(のひとつ)だろう。ろくな蔵書もない大学に行きたいと思う受験生はいないだろうし,自分の子どもを進学させたいと思う親もいないだろう,たぶん。

● が,その図書館の本を1冊も読まないで卒業していく学生はかなりの数になるのじゃないか。っていうか,大半の学生がそうなのじゃないか。
 ぼくは,それでいいと思っているんだけどね。

● 昔,東大の某教授は学生のときに下宿-教室-図書館の三角形のうえしか歩かなかった,という伝説があるという話を聞いたことがあるんだけど,学者になるならともかく,会社員や公務員になるのなら,そんなことをしていてはいけないのじゃないか。
 大学に入って勉強しかしなかったっていうのはダメでしょ。

● もし大学で勉強しかしないのであれば,大学なんかどこだっていいと思う。都心だろうと地方だろうと。
 そもそも大学に行く必要もないと思う。勉強しかしないんだったら。勉強なんか暇さえあれば,どこででもできる。大学じゃないと勉強できないなんてことはない。

● ではなぜ大学に行くのかという問題はさておいて,せっかく大学に入った以上は,勉強はほどほどにしておいて,大学の外に学ぶ場を見つけるべきだ。街に出よ,と言ってみたい。
 そうなると,東京と地方では学びの環境として雲泥の差があるように思う。18歳から21,2歳までの若い時期を東京の空気を吸って過ごすか,地方で過ごすか。これは相当に大きな違いを,彼(彼女)のその後に与えるのではあるまいか。

● 良くも悪くも,すべてが東京に一極集中している。企業だけじゃない。経済的なものだけじゃない。文化や学術と呼ばれるジャンルもそうだ。美術館やコンサートホールや図書館。
 エンタテインメント,娯楽,遊び,ファッションも,東京に集まっている。デパートや専門店などの商業施設の集積は東京が圧倒的だ。
 悪場所と呼ばれるものも東京にある。歌舞伎町や吉原。何もかもが東京に集まっている。

● 多感な時期にそういう場所の空気を吸うか,地方の澄んだ空気を吸うか。ぼくは東京の空気を吸っておくべきだと思う。30歳を過ぎてから東京に転勤になるのとは,訳が違う。
 ちなみに,ぼくは大学は遠くの田舎に行った。自分を入れてくれた大学がいい大学なのだと思っているから,よくぞぼくのような者を入学させてくれたと感謝に堪えない。
 が,でき得れば,東京の大学でアルバイトしながら4年間を過ごせるような活力が自分にあったらと思わないわけにはいかない。

● という次第であるから,東京といっても,多摩丘陵にあるような大学ではダメだ。山手線の内側が望ましい。

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