● 右は今日の下野新聞。ボーナス支給額がここ10年で最高。結構なことだ。
朝日新聞なんかはなかなか認めたくないだろうけど,アベノミクスが経済政策としてかなり成功している証左だろう。働く人はわが身でそれを感じている。
労働組合が支持していた民主党政権下で,自分たちの給料を始めとする働く環境がどうなったか。この記憶は消えるまでにけっこうな時間を要するだろう。それくらいひどかった。労働組合への信頼感も大幅に低下したことだろう。だから安倍自民党は議席を減らさない。
● 国会中継で野党の質問を見ていると,ほんとどうしようもない。実のないパフォーマンスにウンザリする。自分がいかに目立つかしか考えていない。
デパートで自分が欲しいモノを買ってくれない親に対して,床に寝てダダをこねる幼児の水準にほぼ等しい。あるいは,小学校か中学校の学級委員長レベルのきれい事を言って恥じるところがない。
● 人は何のために働いているのか。仕事に生きがいを感じるとか,自己実現のために仕事をするとか,ビジネス書や自己啓発書に出てくるようなことを言っていられる人は,全体からいえば少数だろう。
喰うために働くのだ。たまの贅沢のために,嫌なことも我慢して働いているのだ。そうした多くの人にとって,ボーナスが増えるのは何より嬉しい。
● 大人になるといいことあるよ,と子供を諭す(騙す)際に最も説得力を持つのも,じつはこれではないか。給料がもらえてね,欲しいものはたいてい買えるんだよ,我慢することが減ってくるんだよ,と。
そのためには景気が良くないと。
● モノから心へ,と言われ出したのは半世紀近くも前のことだ。こういう標語はときに自分の守備範囲を超えて動くものだ。モノは空気のようなものに近づいたけれども,依然としてモノを無視することはできない。
文化よりも経済なんだよね。経済あっての文化だ。文化がそれだけで自立することはない。経済の支えがなくなれば,すぐにも崩れる。
ちなみに,武士は食わねど高楊枝,というのを文化とは言わない。やせ我慢というのだ。文化の対極にあるものだ。
● 以下は余談。ベーシックインカムが遠くない将来に導入されると思っている。かつて人間がやっていた仕事はどんどん機械がやるようになり,機械がやるようになると作業効率が飛躍的に上昇する。これからはAIとかロボットが介護や医療補助や士業に取って代わるようになるだろう。自動運転が実用化されれば,タクシーやバスの運転もやってくれることになる。
そうなったのに,なぜ人間が働き続けなければならないのか。遊んで暮らせるようにならなければウソではないか。AIに仕事を奪われるとビクビクしなければならないのは,基本,おかしいのだ。AIが仕事をやってくれるのだから,人間は左団扇で過ごせるのが道理だろう。
● 贅肉をそぎ落とした生活でいいなら,ベーシックインカムで足りる。働く必要はない。もっといい暮らしがしたいと思う人は働く。
この場合,自分の食い扶持を誰かが稼いでくれているのだと後ろめたく思う必要はない。AIやロボットが稼いでくれるのだ。良い世の中になったと思って,堂々と受け取ればいい。
● インターネットのおかげでお金を使わずに愉しめることが増えた。そこにベーシックインカムはけっこう衝撃が大きい。
そんなことをしたら働かない人が増えて,日本の国力が低下するではないかという心配をする人がいるかもしれない。御懸念無用。ベーシックインカムだけでいいと腹を括れる人なんか,そんなにいないから。
とまれ,世の中のステージが変わるときがさほど遠くない将来にくると思う。
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