● 宇都宮駅コンコースの一画で,洋菓子店やモスバーガー,ロッテリアといったところが,ワゴンを並べて,ケーキや鶏のから揚げを商っている。お客を呼びとめようと声をからす(ほどではないが)様子は,この時期の風物詩という言葉がピッタリだ。
要するに,お祭りだ。各店が同じ場所でワゴンを並べているのは,相乗効果を期待してのことだろう。
● どれくらい売れるものなのだろう。ケーキはクリスマスに関係なくいつでも食べるという人が普通だろう。ケーキはハレからケに移行した食品といえるだろう。
クリスマス・イブに売れる度合いも,昔に比べれば下がっているのではないか。
● わが家でもケーキは買わない。相方は食べたいときに買って食べてるし,ぼくがケーキを好まないのは知っているから,クリスマスだからケーキを買おうかという話にもならない。
特に普段と変わったところはない。わが家だけではなく,たいていのご家庭ではそうではないかと思う。
● ハレの場もあまり増えすぎると,ひとつひとつは盛りあがらなくなる。1年なら1年の間,人がハレの場に注げるエネルギーとお金と時間の総量は一定なのだと思う。
だから,ハロウィンができると,その分,クリスマスに割けるエネルギーは減少する。ハロウィンは(今のところは)若者の祭典だから,若者がクリスマス・イブにはしゃぐ度合いはだいぶ下がっているのでないか。
● 一流ホテルを予約して,彼女とひと晩を過ごすなんて風習(?)はとっくに昔のものになっているのだろう(よくは知らないが)。
というより,今どきの若者にとっては,Hじたいが特別なものではなくなっているんだろう。Hもまた節目節目の通過儀礼的なものではなく,ケ的なものになっているのでは。
● それやこれやで,クリスマス・イブはもはや特別な夜ではない。いつもと同じ。
それでよいのだ。むしろ,その方が聖夜らしいではないか。
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