● 某月某日の土曜日。猛暑の中を銀座に出てみた。ホコ天になっている中央通りを歩いている人の7割は外国人ではないか。特に東洋系の外国人ね。
円安が効いているんですかね,東京をフラフラしている外国人旅行者,ほんとに多いねぇ。
● 東京のホテルはなかなか予約が取れない,カプセルホテルまでも予約しないと泊まれなくなっているという話だ。こういう光景を見ると,なるほどそうかもしれないと思う。
治安はいいし,日本の紳士淑女は彼らを差別することもないし(外国人であってもお客さまは神さま),物価は高いけれども円安だし,ブランドショップで偽物を掴まされることもまずない。香港とはわけが違う。食べものは何でも揃って,そのどれもがたいてい旨い。
● が,こういっちゃ何だけど,銀座の品格みたいなものは表玄関からは感じられなくなっている。
銀座の住人からすれば,今までだって,土日は地方からのお上りさんが席巻していたからね,それが外国人に変わっただけだよ,と言われるのかもしれないけど。
● 三越に立ち寄ることになった。といっても,そのモノのモノとしての機能が安価で満たされていれば,それ以上の風合いや肌触りは求めない自分には,銀座三越は用のないところではある。
が,入り口のところでしばらく店に入っていく人,出ていく人を眺めていた。さすがは銀座で,きちんと装ったご婦人や令嬢然とした女性たちがたくさんいるのだった。
中には女優かと見紛う人もして,ひょっとしたら正真正銘の女優さんだったのかもしれない。
● 自分とはだいぶ距離がある人たちだなと思う,正直。背伸びをすれば付いていけなくもないかもしれないと強がってみたいけれども,この暑い中,そうしたやせ我慢はしたくない。そう思ってしまうことが下層の証明のようなものだろう。
もっというと,上流への憧れのようなものも,若い頃ほど持っていない。自分には自分に相応しい住み処があるよなと達観してしまっているというかなぁ。
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