2017年7月3日月曜日

2017.07.03 都議選の結果

● 右は今日(7月3日)の読売新聞。当然,各紙ともこのニュースをトップで報道。

● ひと月前の調査では自民を都民ファーストが追撃しているという結果。その間に加計と稲田防衛大臣の失言があって,こういう結果になった。
 およそどうでもいい問題で,風向きがガラッと変わるのが,選挙の面白いところだといえばいえる。

● でもね,またか,という気がするんですよ。自民に愛想を尽かして民主党政権を誕生させた結果はどうだったか。あの政権の間に日本が失った国富と国際信用を,どうやって計測すればいい?
 今回当選した多くの新議員は次の選挙であらかた落ちることになる。彼ら彼女らにとっても,風に乗って当選してしまったことが,良かったのか悪かったのか。

● これで安倍一強が揺らぐとか,求心力が低下するとか報道されているんだけど,本当なのかね。
 あまり変わらないような気がするんだが。ぼく一個は,変わらないほうがいいと思っているんだが。

● こういう結果になったのは,単純に長く続いている安倍政権に有権者が飽きてしまったということではないかと思ったりもする。小泉以前から,有権者にとって政治は劇場で,あまり登場人物が変わらないでいると飽きてしまうという,単純にそれだけのことかもしれない。
 かつての自民党は派閥の集合体だった。政党内政党というか。だから,派閥の角逐が劇場として機能していた。
 ところが,小泉さん以来,官邸が強くなって,派閥は形だけのものになってしまった。もはや,劇場を演出できるだけのパワーを失った。

● となれば,劇場を劇場たらしめるために,新たな俳優が出てこなくてはならない。それが今回は小池知事であり,都民ファーストであったということではあるまいか。
 自民失墜の理由は有権者の飽きにあるとすれば,今度は都民ファーストが飽きられる番だ。おそらく,飽きられる前に退潮することになるだろうけどね。

● 国民が主権者である以上,どういう理由でこういう結果になったにせよ,政治家や政党がそれに対して文句を言うことは許されない。審判がくだったのだ。
 審判にクレームを付けるプレーヤーがどこにいるかという話だ。文句を言っていいのは,ぼくのような野次馬だけだ。

● ただし,大衆は豊洲問題にせよ,五輪問題にせよ,あるいは加計にせよ森友にせよ,判断の根拠となる情報は何も持っていないはずだ。だから,大衆の判断はしばしば間違う。主権者だって間違えるのだ。
 その間違いに気づくのは,不幸にして間違いに基づく大いなる損失が結果として顕在化してからになる。これがつまり,民主主義のコストというもの。主権者はそのコスト負担を国に強いる権限も持っているのだ。

● ただ,稲田さんに関しては見切り時ではないだろうか。あの性癖は変わるまい。
 ダメだというんじゃないけど,あの人は政治家より弁護士向きだ。法律論を戦わせているのが似合っている。狭い土俵で勝負すると強い人だと思う。

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