2020年2月9日日曜日

2020.02.09 THE BLOSSOM HIBIYA に初めて宿泊

● 相方が唐突にこんなホテルがあるんだよと言いだした。わが家のホテル奉行は彼女であるから,いろんなことを言いだすわけだけれども,彼女の情報源はYouTubeのようだ。
 内外のホテルをウォッチしているユーチューバーがいるらしい。そのユーチューバーが THE BLOSSOM HIBIYA を取りあげたようだ。

● 最寄駅はJRなら新橋になる。2019年8月20日に開業。できて間もないホテルだ。これが相方が惹かれた2番目の理由だろうと思う。新しいということ。
 20,000円ほどで泊まれるらしい。朝食付きの料金。わが家のホテル奉行は,自慢にもならないが,一休のダイヤモンド会員になっている。ダイヤモンド会員には部屋の冷蔵庫の中身がフリーになるんだそうだ。このホテルにラウンジはないけれど,部屋がラウンジになるようなものだ。

● 部屋は当然いくつかのタイプがある。いわゆるスタンダードの部屋(ツイン)だと25㎡。けっこう狭い。しかし,それで充分なんだよね,本当は。1泊しかしないなら,ほんと,これで充分。ぼくはあまり部屋にはいないので尚更だ。
 朝食も2,500円。かなり安い方。ロイヤルパークホテルの“シンフォニー”は5,000円くらいだったか。その代わり,品数が少ないのだろうと思う。が,これまたその少ない品数で足りるんだよね。そもそもが,食べられる量には限りがあるわけで。

● このあたり,なまじなラグジュアリーよりこちらに刺さる提案をしているのは,MUJIホテルじゃないかと思う。そういう意味で,銀座のMUJIホテルに一度は泊まってみたいと思っているのだが,どうもホテル奉行が首を縦に振りそうにない。
 THE BLOSSOM HIBIYA はその代替になり得るかもしれない。

● ともあれ。この場所で朝食付きで20,000円(1人あたり,10,000円)ならありがたい(というより,ありがたいを取り越している)と言うべきだろう。ということは,省けるサービスは省いているはずで,ビジネスホテル+αくらいに思っていた方がいいだろう。
 それでどの程度の仕上がりになっているのか。ごちゃごちゃとうるさいサービスはないのがサービスだ。けっこういい具合に仕上がっているかもね。確かめてみたくなった。百聞は一泊にしかず,なのだから。

● というわけで,ホテル奉行のご決定を受けて,8日,このホテルに入ってみた。けっこう喜び勇んで。
 フロントが18階にあり,客室は19~27階。ぼくらの部屋は2412号室。フィットネスルームとミーティングルームも19階にある。運営はJR九州ホテル&リゾーツが担当。
 部屋は狭いが,非常に機能的。バスタブは充分な長さと深さ。洗い場もある。これはポイントが高い。クローゼットもよく考えられた造り。
 コンセントも充分に多い。ベッド脇に2つあるのは助かる。これ,1つしかないところが多いから。わが家でもぼくはAndroidにWALKMAN,相方はiPhoneにiPad2台,と充電を要する機器をけっこうな数,持ち歩いているのでね。
 ベッドもいい。相方によると,まったく痒くならなかった初めてのホテルベッドだそうだ。

● 人手を要するサービスは極力省く方式。ベルボーイはいない。荷物はお客が自分で運ぶ。チェックイン&アウトも機械でできる。レストランは1つしかない。
 氷は製氷室に自分で取りに行く。コインランドリーと飲物の自販機もある。自販機は市中料金。

● ではビジネスホテルか。そうかもしれない。が,ハードとメリハリのあるサービスシステムがビジネスホテル化を防いでいると言った方が適切だろう。
 フロントロビーにはソファが多く置かれ,新聞も読める(各部屋に新聞を届けるサービスはない)。日がな1日,本を読んでいてもいいだろう。眺望もいい。快適に過ごせそうだ。
 アメニティは福岡県遠賀町は(株)フィードのもの。ぼくが言っても説得力はないと思うが,かなりの逸品だ。ロクシタンよりこっちの方がいいと言う人もいるかもしれない。

● さて,ダイヤモンド会員特典の冷蔵庫の中身がフリーなんだけど。
 冷蔵庫にあったのは缶ビールとみかんジュースとペットボトルの水が2本ずつ。これではちょっと足りないので(ただし,ホテルの名誉のために言っておくが,缶ビールはヱビスのけっこういいやつ,オレンジジュースは熊本みかんのストレート果汁でめっぽう旨い),銀座まで酒と肴の買い出しに行った。
 三越で肴を買い,セブンイレブンでウィスキーを買って,部屋で飲んだ。今日は週に一度の飲んでもいい日なのだ。外で飲み食いするのは,銀座では臆するところがありますのでね。

● で,こうして部屋でソファに座って,ウィスキーの水割りを飲むのも悪くないなぁと思った。昔はこういうのを貧乏臭いと思っていた。いや,今でも客観的にはそうなのかもしれないのだが,酔ったら目の前にあるベッドで寝ちゃえばいいという安心感は例えようもない。歳を取ったのだろうな。どう言い繕っても歳を取ったということなのだと思う。

● もうひとつ,いくつかのホテルにあるエグゼクティブ・ラウンジというものの価値がだいぶ減少しているせいもある。ラウンジで飲んでいると,けっこう惨めな気分になることがある。今,俺はどこの大衆居酒屋にいるんだろうかって。
 ぼくも誰かをそういう気分にさせているかもしれず,そこはお互い様かと思うんだけど,ともかくラウンジの効用が低下しているかに思える。だったら部屋で飲む方がいいよね,っていうことになるかならないか。

● 部屋からの夜明けの眺望。大都会が目覚める。というより,そもそもこの街は寝ていないのだろうが。
 THE BLOSSOM HIBIYA は新橋と銀座を,というより東京の中心地を後背地(?)にしているわけだから,まさしくこれが東京なのだという景観を部屋から眺めることができる。
 それ自体がひとつの価値とまでは言わないけれど,ぼくは名所旧跡よりもこうした都市景観に惹かれる。田舎人間の宿命かとも思うが。

● 館内唯一のレストラン「十十六(そとろく)」で朝食。2,500円とあってはそれなりのものだと思ってたんだけども,とんでもハップン。和洋中とメニューも豊富。
 九州の明太子が食べたかったら,ここに来ればよろしい。ご飯に明太子を載せて,それだけ食べてもひとつのご馳走たり得るのは,白米の魔法だろうか。
 蕎麦もある。こういう場での蕎麦というのは,蕎麦であるだけでありがたがるもの,味を云々してはいけないもの,という認識でいたが,この蕎麦はかなり旨い。片栗粉でごまかしているわけでもない。ぼくは食べなかったが,天ぷらもあった。

● この朝食,宿泊者じゃなくても2,500円出せば食べられるんだろうか。だとしたら,朝食だけ食べに来たいという人もかなりいそうだ。
 ただし,オヤッと思ったものもなくはなかった。ひとつは卵焼き。卵料理はほかにもいくつかあって,目玉焼きもあったから,次はそちらにしてみよう。
 少々幻惑されて,妙な取り方をしてしまった。次回は落ち着いてやろう。

● 窓際にカウンター席がある。お1人様にも対応している。ここ,けっこう重要なところだと思う。親子3世代→夫婦と小さな子供→カップル→お一人様。この流れは厳然とあるように思える。
 お1人様が気兼ねなく入れるかどうか。その店の盛衰を決める要因のひとつはここにある。4人がけのテーブルしかないような店には,ぼくなら入らない。

● というわけで,このホテル,かなり得点が高い。20,000円なら断然,ここで決まり。
 しかし,ホテル奉行によると,この価格は3月までで,4月からは2倍近くになるらしい。3月まではオープン特価?
 おそらく4月いっぱいは新型肺炎騒ぎが残っているだろうから,インバウンド需要は減少したままの可能性が高い。4月からバッと上げられるかどうかはわからないけれど,5月には新型肺炎も収束しているだろう。

● わが家の東京での定宿は,今のところは蛎殻町のロイヤルパークホテルなのだが,ひょっとしてこのホテルがそれに取って代わるか。
 が,4月以降はロイヤルパークの方が安くなる。となると,ロイヤルパークが定宿であり続けるだろうな。宿泊料の高安は重要だ。
 っていうか,4月以降はぼくは無職になる予定なのだ。東京のホテルに泊まることじたいが大幅に減少するはずだ。

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