2019年10月5日土曜日

2019.10.05 栃木市までの旅

● ヤボ用あって,南宇都宮駅にいる。今日はこれから栃木に向かう。運賃は420円。
 JRで行くと宇都宮から680円かかる。不便でも安い方を選んじゃう。

● サッとJRで行けるようになったときが,ぼくが富裕層の仲間入りをしたときだ。富裕層とは何かといえば,どこかに移動するときに最短ルートを躊躇なく選べるだけのお金を持っていることだ。最短ルートって,時間的に最短という意味ね。
 富裕層か否かを分ける基準はそれかよ,と言われそうだけど,これってモノサシになりません?

● たとえば,東京に行くときに新幹線を使うなんて,ぼくは考えたこともない。在来線に決まっている。上野東京ラインができて便利になったこともあるけど,それ以前から在来線しか使ったことがない。新幹線で行くのは,ごく稀な例外だ。
 特急料金なんか気にしないでサッと新幹線に乗れるようになったら,ぼくは富裕層の仲間入りをしたことになるんですよ。宇都宮から東京まで新幹線だけで行けるだけで富裕層かよ,と言われますかね。

● まぁ,新幹線って乗っててもつまらないし,電車の中というのは貴重な読書タイムでもあるので,あんまり早く着いてもらっては困るという事情もある。
 しかし,それが新幹線に乗らない第一の理由だとは,自分でも思っていないわけでね。

● 途中,東武電車に乗ってきて,すぐにバッグから文庫本を出して読み始めたお嬢さんがいた。20歳くらいの。
 他の人はスマホをいじっているか居眠りをしているかだから,それだけですごく目立つ。恰好いい。魅力的に見える。
 どんな人なんだろうと知りたくなる。少々失礼になるかと思うほど,チラ見してしまった。
 ちなみに,ぼくは今日はずっとWALKMANで音楽を聴いている。ずっと。

● 宇都宮を過ぎ,壬生を過ぎ,野州大塚なんぞという駅を過ぎ,めでたく栃木に着いた。栃木は遠いところだ。
 JR宇都宮線が走っているところは近い。だから,小山は近い。のだけど,そこから外れる栃木は心理的にけっこう遠いところ。
 最近,東武電車に乗る機会が多くなった。ひとえに半蔵門線の水天宮前にあるホテルに泊まる機会が多くなったことによる。東武線が半蔵門線に乗り入れているので。
 ので,栃木で東武日光線から宇都宮線に乗り換えることになるわけだ。けども,栃木で降りるというのはありえない選択。通過するだけ。心理的な遠さというのは解消されないで残っているのだ。

● ところで,何しに栃木に来たのかといえば,栃木文化会館で催行される演奏会を聴くためだ。栃木駅から文化会館までは近いというべきなのか,少しあるねというべきなのか,微妙なところだ。
 そのどちらにしても,歩くしかないので歩いて行った。栃木の街はたしかに古都の趣があるように感じる。足利には負けるけれど,この街を歩くのはけっこう気持ちがいいのだ。
 っていうか,ぼくは車で栃木市内を移動すると必ず迷う。最後は現在地がわからなくなる。ナビは必須といえるだろう。栃木は歩くのがよい。

● 文化会館には何度か行ったことがある。NTTのところを右に曲がって,裁判所を過ぎればすぐだ。で,ぞうさなく到着した。
 ところが。目当ての演奏会が今日じゃなくて明日だった。会場に着いてから勘違いに気づいた。虚しかった。
 何もしないで帰ってくる身のアホらしさ。誰のせいでもないのがせめてもの救い。

● さて,せっかく来たのだから,栃木で遊んでいくか。といって,何をすればいい? まだ昼なのだ。明るいうちから酒を飲むわけにもいくまいし,昼から飲ませる店が栃木にあるのか。
 巴波川に行ってみるか。ふーむ。これという案が浮かんでこない。ガックリ来た気分の切り替えもなかなかできない。

● で,どうしたかといえば,東武電車で宇都宮に舞い戻ったのでした。お粗末を極めた栃木市までの小さな旅。

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