ホテルから山下公園は指呼の間。11月の初日は暑からず寒からずの行楽日和。横浜市民と他所から来た人たちで今日も賑わうことだろう。
コロナの脅威は,何だかんだ言いながら,だいぶ遠くに行ってくれた。薄らいでいる。企業のリモートワークや大学のオンライン授業はまだ続いてるのかもしれないけれども,休日の過ごし方はコロナ以前に戻りつつある。いや,戻ったと言ってしまいたいくらいだ。
● どの国もまだ国境を閉めているから,外国人はいない。山下公園にも中国人がいない。中国人のいない国内観光地はすこぶる快適だ。
昔に戻ったわけだが,たとえば爆買中国人が席捲している銀座はすでにして銀座ではなかった。観光公害,ここに極まれりという感があった。観光地が観光地として甦ったのは,皮肉にもコロナ禍のおかげといえるかもしれない。
● 昨夜は関内駅からホテルまで歩いた。Google Map のナビ機能が使いやすくなっていて助かった。最初の一歩が問題だった。南東に向かえと言われてもどっちが南東なのかわからない,という。
それが,端末を向きを変えるとそれにつれて地図も動くようになっていた。踏み出しで迷うことがなくなった。今日も役に立ってくれそうだ。
たとえば,神奈川県庁の建物もそうだ。昔はどの県の県庁舎もこういう感じだったと思うのだが,これだけ完全な形で残っているのは少ないのではないか。
今も現役で使われているんだろうか。これは取り壊せないでしょうね。観光資源にもなっているようだし。
描いてみたくなるんでしょうね,これはね。要するに,どこにでもある建物ではないから。横浜が大きく変わった時代の生き証人のような建物だ。象徴的であり,稀少性もある。
● 対して,横浜市役所は高層ビルに変わっている。日本にまだ貧しさの尻尾が残っていた頃は,こうした高層ビルが発展の証のような気がしていた。欧米と肩を並べ,一等国の仲間入りをするのだという,成長期の青臭いかもしれない見方を,ぼくもしていた。
が,今となっては,高層ビルは必要悪だと思うようになっている。こんなところで働いたのではうつ病が増えるに決まっているだろうと思う。
せっかくだから川村屋に寄っていこうと思う。天ぷらそばを食す。390円。「いろり庵きらく」や「富士そば」のようなチェーン店に何の不満もないのだけども,独立系の立食いそば店はけっこう貴重になった。
川村屋って,スタッフはばあちゃんたちで,お客はじいちゃんたち。老若男女がいるんだけども,じいちゃんの比率が異様に高い。ぼくもその比率を押し上げているわけだけれども,横浜においてはこの川村屋がジジイのオアシスとして第一の存在かと。
ぼく一個に関しての問題は炭水化物の摂取過剰。今日はこのあと,何も食べてはいけない。
文教地区かと思いたくなるのだけれども,この程度の集積なら横浜にはいくつもあるのだろう。
● 図書館を覗いてみた。本館と新館があり,本館の出入口は閉鎖されている。入館時に体温チェックがある。今はどこもそうなのだろうが,あまり来てもらいたくない感がただようし,長居しないで早く帰れ感がただよう。
べダンチックというか重厚というか。が,開架室の机ではもれなく中高生がお勉強中で,これを排除できるとべダンチックが完成する。学校の勉強は学術とは何の関係もないものだから。
もっというと,勉強中の中高生が醸す雰囲気と図書館の雰囲気は水と油だ。相容れない。サッカー場で野球をしているようなものだ。
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