● 銀座(といっても新橋寄り)に銀座グランドホテルがあって。ここが朝食付きで税込み5千円で泊まれる。銀座で朝食付きで5千円ですよ。何年か前,上野のカプセルホテルで朝食を食べたら7千円近く取られたことがあった。大晦日だったけど。
安さは正義。これなら用がなくても泊まりに行かなきゃ。わが家のホテル奉行に注進に及んだところ,彼女がもっと安いのを探してきた。もちろん,自分で泊まるつもりは端からない。
● 銀座じゃないけど,朝食付きで2,340円。塩むすび2個だけの朝食だとしても,この料金はあり得ない。
どうなっているのか,明日,実際に泊まって確かめることにした。
ベッドはセミダブルだし,カウンターデスクも立派。充分に仕事もできる(ぼくはしないけど。てか,仕事を持ってない)。
朝食はバイキングらしいっす。真岡のビジネスホテルで朝食を食べると6千円超のお金を取られたもんですがなぁ。っていうかさ,それが普通の値段ってものでしょうよ。
● 途中,コンビニで買ってきた缶酎ハイとツマミをデスクに広げて酒盛り。これがけっこう楽しみでね。家でやってるのと同じことを場所を替えてやっているだけなんだけども,グッと非日常感が増して,けっこう気分も高揚してくるんだよね。
安上がりだし,コロナ感染の心配もないしで,酒は個室で飲むのが吉。いつもとは違う部屋なら,すなわちそこが極楽浄土。
● 昔の歌謡曲を聴いてみたくなって,スマホで YouTube を起ちあげて画面をいじっていたら,ハニー・ナイツの「ふりむかないで」が出てきた。大昔の,シャンプーのCMソングだったやつね。
懐かしくなって聴いてたんだけど,これって福島・関東篇とか北陸地方篇,関西篇など,全国各地のローカルバージョンも出ていたんですね。けっこう売れた曲だから,全国から隈なくお金を吸いあげてやれということだったんでしょうね。商魂の逞しさが気持ちいいね。
今みたいにインターネットなんてない。CDのレンタルショップもなかった。だから,この曲を聴こうとすればレコードを買うしかなかったわけでね。商売はしやすくったというか,あまり手を読まなくてもすんだ時代でしたね。
旨いかと言われれば,そりゃ素人が作っていることは歴然としているし,食材も安いのを使っている。が,宿泊料が2,340円であることを忘れちゃいけない。ここまでやって黒字になるのかと心から心配になる。
● リゾート系のホテルだと宿泊客がやってくるのは9時頃がピークになるのだが,ここではお客さんの出足は早い。
男女比は7:3。年齢はバラバラ。後期高齢の単身男性もいれば,若い女性もいる。総じて単身者が多い。
基本的に沈黙が支配している。そそくさと食べて部屋に戻る。が,長居する豪の者もいる。そういうのって,たいてい女性ね。
ひょっとすると,彼はここに住んでいるのかもしれない。終の住処にしているのかも。ここなら切り詰めれば10万円/月でやっていけるかもしれない。厚生年金でまかなえる。
部屋にこんなNOTICEがあった。長期滞在者が多いのだろう。ウィークリーマンション的に使われているっぽい。
● というわけで,朝食が付いて2,340円で泊まれるホテルはごく普通のビジネスホテルでありました。
人手を省くべくいろんな工夫をしている。たとえば,冷蔵庫はあるけれど,中は空っぽ。ゆえに,冷蔵庫の精算の必要なし。チェックアウトは,カードキーを返却ボックスに放りこめば,それで終わり。
● じつは,これで終わりではない。1,000円分のクーポンが返ってくるのだ。GoToの威力だね。
この1,000円は奥さんが使ってくれるだろう。
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