● ホテルオークラの敷地にある大倉集古館。「大倉喜八郎が設立した日本初の私立美術館」で,「所蔵品は日本・東洋各地域の絵画・彫刻・書跡・工芸など広範にわたり,国宝3件・重要文化財13件及び需要美術品44件をはじめとする美術品約2500件を収蔵してい」るとのこと。
● かねてより高名を知ってはいたけれど,行く機会がなかった。虎ノ門,赤坂エリアというのは,東京きってのセレブエリアなのだろうけれども,北関東の在からすると,行くのにやや不便なところという印象がありんしてなぁ。単純にJR駅から離れているからなんだけど。
サントリーホールには何度か行ったことがあるんだけれども,東京文化会館や芸術劇場に比べると,何て不便なんだと呪いたくなるような気分になっていたからねぇ。
サントリーホールには何度か行ったことがあるんだけれども,東京文化会館や芸術劇場に比べると,何て不便なんだと呪いたくなるような気分になっていたからねぇ。
● オークラに宿泊する機会があったので,チェックアウト後に行ってみた。入館料1,300円。宿泊者には無料券を配っていることを,後になって知った。
● 現在,「特別展 海を渡った古伊万里-ウィーン,ロースドルフ城の悲劇」を開催中。ロースドルフ城とはウィーン近郊にある貴族の館。「古伊万里を中心とした陶磁コレクションが多数所蔵され,かつてそれらは城内を美しく飾ってい」た。ところが,その陶器コレクションが第二次世界大戦後,大半が叩き割られてしまった。つまり,これが悲劇。
ロースドルフ城にやってきたのが,旧ソ連軍のロシア兵だったのが不運だったってことだね。ロシアの熊五郎たちじゃ,そりゃ破壊願望に身を任せるに躊躇はなかったろうよ。
けれども,ロースドルフ城の主が偉かった。粉々にされた破片を捨てないで破片のまま保存した。それがあったために,ある程度まで修復できた。その作業を担ったのは日本の技術陣だったらしい。
ロースドルフ城にやってきたのが,旧ソ連軍のロシア兵だったのが不運だったってことだね。ロシアの熊五郎たちじゃ,そりゃ破壊願望に身を任せるに躊躇はなかったろうよ。
けれども,ロースドルフ城の主が偉かった。粉々にされた破片を捨てないで破片のまま保存した。それがあったために,ある程度まで修復できた。その作業を担ったのは日本の技術陣だったらしい。
● ロースドルフ城にあったのは,伊万里だけではなく,ドイツやフランスなどヨーロッパで焼かれたものや,中国の景徳鎮のものもあった。産地を知ったうえで眺めてみれば,なるほど自ずと国によって特徴があるものだななんぞと思うわけだが,産地を隠されて実物を見せられたら,産地を言い当てる自信はぼくにはない。
こうやって見ると,伊万里がヨーロッパに与えた影響はあまりにも明らかだ。震撼せしめたといってもいいくらいではなかったか。もちろん,伊万里じたいが景徳鎮あっての伊万里であるわけだが。
もうひとつ感じたことは,この時期の日本の美というと,どうしても松尾芭蕉に象徴される侘び寂びということになるのだけれど,そうではない美意識が,江戸の昔から日本にもあったのだということだ。
こうやって見ると,伊万里がヨーロッパに与えた影響はあまりにも明らかだ。震撼せしめたといってもいいくらいではなかったか。もちろん,伊万里じたいが景徳鎮あっての伊万里であるわけだが。
もうひとつ感じたことは,この時期の日本の美というと,どうしても松尾芭蕉に象徴される侘び寂びということになるのだけれど,そうではない美意識が,江戸の昔から日本にもあったのだということだ。
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