銀座に限らずどこの商店街でも,今年はコロナのせいで人出が減り,売上げも減り,例年よりも元気がないのかもしれないが,ぼくはわりと機嫌がいい。中国人のいない静かな銀座は,静かであるがゆえの気品のようなものを感じるからだ。
● 途中から並木通りに入ってみた。銀座のいわゆるクラブは壊滅的な打撃を受けているに違いない。少し前は黒服が路上に出て客引きをする姿も見かけたが,今はそれもなくなった。そういうことをする元気もなくなったと見るべきなのだろう。
一般人には法外と見られるお金を取って,酒ではなく接待を売っていたはずだから,こうなるとどうしたって脆い。加えて,世間もこうしたクラブには冷たいだろう。自分たちには縁がないところだからね。
酒席に接待は必要ないし,接待が絡むような酒席には出なくてすむようになるのが,男子の甲斐性というものだろう。
● 冬ですよ。鍋が美味しい季節ですよ。昔なら熱燗が旨くなるねぇと言ったところなんだけど,今は空調が格段に良くなっているからね,冬だってキリッと冷えたハイボールを飲みたいねぇ,ぼくは。
ところがコロナだ。その鍋をつついて安酒を酌み交わすこともままならなくなっている。最も安全なのは家飲みということになる。
● 酒類メーカーの売上げは増えているのだろうと思っていた。飲食店向けの売上げは減っても,それ以上に個人向けが増えたろうから,悪くてもトントンじゃないか,と。が,どうもそんなものではなさそうだ。相当減らしているらしい(そりゃそうか。夏のビアガーデンが成立しなかったのだから)。
清涼飲料水がさらに売れない。人は動かないと清涼飲料水を飲まないものらしいのだ。てか,言われてみるとそうだなと思いあたる。
● しかし,冬になった。酒は夏より冬のものだ。夜が長いんだから。ドクターストップがかかってはいるんだけれども,安ウィスキーのハイボールを家で飲むしかないかなと,イルミネーションの銀座を歩きながら思ってみた。
0 件のコメント:
コメントを投稿