● 宝積寺駅東口を出るとちょっ蔵広場。隈研吾さんの設計。大谷石を多用した改造蔵をはじめ,何だか気持ちが良くなる空間。
とくに夏。けっこう風が通るんで,所在ないときはここに来て,しばらくボーッとしていることがある。
● で,ここに“ちょっ蔵食堂”というのがありましてね。鰻丼だとか天ぷらうどんだとか,まぁ普通の食堂の料理を出す。
でも,ぼくのお気に入りはおにぎりなんですよ。シャケ,タラコ,オカカ,昆布,梅といった,何の変哲もないおにぎりなんだけど。
シャケにしてもタラコにしても,こだわりの逸品を使用しているなんてこともない。その辺のスーパーで売ってるやつを使っているんだと思う。値段が1個100円だから。
● ところが,コンビニのおにぎりよりずっと旨い。手作りだからね。お店のオネーチャン(年齢は70歳を過ぎていると思われる)が握っている。
ぼくはだいたいテイクアウトなんだけど,中で食べてももちろんいいんだと思う。お茶や味噌汁があるのかどうかは聞きそびれている。
● おにぎりって不思議ですよね。茶碗にご飯をよそって,シャケをおかずに食べても,旨いっちゃ旨い。けれども,おにぎりにするともっと旨い。冷えたご飯を食べるのはイヤだけど,おにぎりなら冷えても食べられる。
これ,何で? 握ることによって何かが入るのかね。
● 海苔でくるむから? 違うよなぁ。海苔でくるんだ方が持ちやすいから,ぜひそうして欲しいんだけど,塩むすびでも旨いもんね。
梅干しとご飯じゃ,ご馳走だとはぼくでも思えないけれど,これがおにぎりになるとひとつのご馳走たり得る。この不思議。
● おにぎりはどこででも喰える。携帯食だよね。ぼくはここでテイクアウトして,駅のホームで食べたりする。電車を待っている時間を有効に(?)使える。
歩きながらだって食べられる。行儀が悪いと言われそうだけど,おにぎりって元々そうした用途のためにあるんじゃないかとも思う。タイムセービングのために考案されたんじゃないかって。
● この店,平日は相当に早くから営業してるっぽい。7時前に,オネーチャン(くどいようだけど,年齢は70歳を超えていると思われる)が入り口の前に立って,通行人に声をかけているのを見かけたことが一再ならずある。
そのオネーチャンからエネルギーをもらえる感もある。
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