● ただ今のところ,世の中のキーワードの一つは「不倫」。政治家の不倫はおいといて,芸能人の不倫報道に関しては,少し思うところがある。
女優という職業を選んだ女性に対して,一般社会のモノサシをそのまま適用することには,それ自体に疑問あり。
● 女優は恋をすることが仕事のようなものだ。それができなくなったら,廃業するしかないのではないか。
その分,女優は多くのものを失う。いわゆる幸せな死に際を迎えた女優はほとんどいないと思う。
● そこが表現行為が強いる過酷なところだろう。どうでもいい内容をどうでもいい文章でブログに書き散らすのとは訳が違う。
また,そこが表現者の矜恃でもあり,麻薬的なところでもあるのだろう。
● もし,一般社会でいう幸せが欲しければ,女優であることをやめるしかない。山口百恵が典型的にそうだし,最近では(女優ではなかったけれども)橋本奈々未がそうだ。その嚆矢は高峰秀子だったろうか。
● 女優と結婚する男性は,そこは折りこみ済みのはずだ。それでも自分ならやれると思って,女優を妻にしたはずだ。
もしそうでないのならば,自分の器以上のことを覚悟なしにしてしまったのだから,その報いは受けるのが当然だ。
● 日本に姦通罪はない。姦通は少なくとも刑事上は問題にされない。にもかかわらず,特定の領域にいる人たちは刑事罰以上の苦役を受けることになっている。
有名税だと言ってしまえばそれまでなんだけど,税にしては高すぎる。特に,女優にとっては「芸の肥やし」という言葉もある。
● 不倫なんてものは,個人間の問題にすぎない。なのに,自分とは関係ない人たちのこういう出来事を放っておけないところが,日本社会の幼児性といって悪ければ,田舎性を示しているように思える。フランスやイタリアと比べると,何だかなぁという。
これが日本の閉塞性の大きな要因になっているようにも思える。
● 姦通罪(適用されたのは女性のみ)がなくなってから70年が経過している。ここまで不倫を云々するのだから,姦通罪を復活させろというのであればまだ話の筋が通る(ただし,男性にも適用しなければならない)。
が,それに賛成する人はほとんどいないだろう。自分が罪人になってしまうかもしれないじゃないか。
にもかかわらず,特定の領域にいる人たちの不倫をこれだけ騒ぎたてる。これはもう立派ないじめではないか。
● どうも最近の報道を見ていると,社会が子供になっているように思える。何かあるたびに,ママに言いつけてやる,と叫んでいる子供との違いを見出すことは難しい。
あるいは,多くの人が抱え持っている(であろう)不倫願望が,潜在領域から海面上にピョコピョコと顔を出している状態なのだろうか。もしやりたいのなら淡々と実行すればよい。実行者をやっかんでいても仕方がない。
女性の場合は,40代が不倫のラストチャンスになるだろうから(斉藤由貴は50歳だけれど),40歳を過ぎている貴女は急がなくちゃ。
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