● 絶品朝食。といっても,蒲鉾や沢庵をホテルで作っているわけではないだろう。ホテルでは切るだけのはず。
ではどこで買っているのかといえば,地元の業者からに違いない。少ない品数でこれだけの豊穣さを作りだせるのは,日本橋の力か。
ホテルで作っているであろう味噌汁も旨い。塩分をどんどん取ろうという気になる。知ったこっちゃないやね,そんなもの。
食後の漬物が口を洗ってくれる。漬物はデザートであることを実感する。
ここでは,コーヒーも含めて洋モノは取らないことにした。食後に飲むのも緑茶。
● ラウンジの隣にステーキ(鉄板焼き)の店がある。入口に出ているメニューを見ると,1人3万円のコースが載っている。ステーキだけということはないだろう(酒も飲むだろう)から,トータルで4万円は下らないだろう。2人なら8万円。
わが家ではあり得ない食事になるのだけども,お客さんが入っていないわけではないのだ。
● 仮に4万円だとすると,ぼくらの宿泊費の約4倍になる。ホテルはこういうところで儲けているのだな。彼らから儲けているから,ぼくらを(ひとりあたり)1万円で泊めることができるのだろう。
ということは,ぼくらは彼らに養ってもらっていることになる。お客だからとデカい面をしてはいけないなと思ったことだった。
● というかなぁ,今でも局地的にバブルは残っているのだなと思った。たまたま,このステーキ店から出てくるお客を見ることができたんだけれども,堅気という感じは受けなかった。
ヤクザという意味ではない。普通に真っ当な仕事をしている人ではないような感じというか。会社のお金で飲み食いしているのだろうけれども,その会社がどんな仕事をしているのかわからない感じというか。
● 5階に和食の店がある。その5階には足を踏み入れたことがない。ぼくらが行けるのは,ギリギリ1階の「シンフォニー」にとどまる。
その「シンフォニー」にも,隣のラウンジバー「フォンテーヌ」にも,けっこう以上にお客がいる。「フォンテーヌ」は庶民目線でもけっこうリーズナブルだから,団体さんの利用もあるのかもしれない。
ラウンジの食事の水準から察するに,食についてはこのロイヤルパークはアピール水準が高いのではないかと思っている。
● こうしたレストランやバー,あるいは宴会のお客が,ホテルにとっては利潤の源泉であって,宿泊はアクセサリーのようなものかもしれない。
だとすると,宿泊に回った方がお得ということにもなるわけだ。
● ラウンジで飲んでいると,互いに相手を値踏みするというか,自分と比較してしまう性向がある。ぼくにもその気味があるが,だいたいみんなそうじゃないかという気がする。
仕事は何か。収入は自分より多いか。品は自分の方がいいか。女性ならファッションから全体を推測するだろう。
でも,そんなことをしていても仕方がないということ。ぼくらはみんな,ホテル内下層民なのだ。同じラウンジ民族同士,仲良くしないと。
● 今日は,日中は深川を歩いてみた。その後,横浜に転進。夕方,ホテルに帰着。そのまま,ラウンジでカクテルタイム。
じつは,夜にも川崎に行ってみたいところがあった。カクテルタイムを犠牲にして出かけてみようかと考えないではなかったけども,カクテルタイムをキャンセルすると相方の機嫌を損ねてしまう怖れがある。
ここだけは2人で過ごさないと2人で来る意味がない,というのが彼女の考えで,これは相方に限らず,女性一般に共通するものかと思う。そこを破ってしまうと,その報いは計り知れない。
● だいたい,2泊しかしないのにスーツケースを運んでくるのだ。ぼくひとりならトートバッグで足りる。何でそんなに荷物があるのかといえば,洋服が入っている。
ホテルに行くんだからお洒落したいという。普段はしたくてもできる場所がないから。これまた,相方に限らず,女性一般に共通するものかと思う。
問題は,同行者にも同じビヘイビアを求めてくることで,ぼくはそれに応えているとは言い難い。それに加えて,カクテルタイムを1人で過ごさせたら,どういう反応が返ってくるか。ちょっとした恐怖だ。
● ラウンジで感じることはほかにもあって,ホテルの仕事は大変だなということだ。自分には務まらない自信がある。それともやってみると意外にできるものなんだろうか。見られている快感というのもあるのか。
なかなか難しいことだとは思うけれども,料理や飲物を自分で取るというスタイルなら,空いた皿を下げるのも自分でやるという方式にしてもいいのでは。立食い蕎麦屋じゃないんだからと言われそうだが。
● 相方と夜の人形町を歩く。“芳町”の路地も歩いてみたが,格別のことはない。
不動産屋があった。この辺の家賃は右の写真のとおり。お一人様用で10万円前後。これでも安めのをあげてるわけだろう。東京に住むって大変なんだなぁ。
ぼくは住めない。これだけの家賃を出すのは無理。田舎暮らししかできない。
● 0時過ぎのロビーにはスタッフ以外に誰もいない。このあたりがシェラトン都との違い。業者が「シンフォニー」や「フォンテーヌ」の掃除を始めている。いづらくなるだろう。
シェラトン都ではこの光景を見たことがない。掃除をしていないはずはないから,もっと遅い時間にやっているんだろうか。
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