● 7時前にロビーに降りてみた。1階にあるレストランのスタッフが,開店準備中。もうすぐ,宿泊客が朝食を食べに来る。それを迎える準備。
この仕事,やはり自分にはできないな。
● このホテルで“成人式の集い”というのがあるようで,振袖のお嬢さん方がロビーに何人もいる。これが父兄同伴なのだな。わからん,どうなっているのだ?
大学の卒業式にも親が出てくるという話を聞いたことがあるのだが,この光景は,ぼくの目には異様に映る。もちろん,親がいけない。親がコバンザメに見える。が,20歳にもなって親を拒否できないのもどうかと思う。
もっとも,親同伴なのはお嬢さんの場合のようで,振袖の娘と一緒に写真を撮りたいのかもしれない。母娘は娘が大人になると,親子から友だちになるそうだけれど。
● 親とすれば,子供は自分の作品ということだろうか。たしかに子育ては大変で,夫婦2人がかりでもなかなか思うに任せまい。自分の親たちの助力が必要だったりする。
それでも,子供は育てるものではなくて,勝手に育つものだと思う。親がやっていることは,子供が勝手に育つことの手伝いのそのまた手伝でしかない。
それゆえ,成人した子供が犯罪者になっても,それは親の責任ではない。子供が東大に合格しても,ノーベル賞を受賞しても,それは親とは関係ない。そういうものはすべからく,子供に一身専属。
● ホテルラウンジでの朝食。わずかの品数で構成される小宇宙。しかし,かすかに飽きのきざしも感じるようになった。
いったん案内された席を相方が変更していた。ぼく,そういうのが本当に嫌い。だったら最初からその席に着いていればいい。この領域でお試しはあり得ない。一度決めたのなら変えてはいけない。
という,心の狭いことを思うのだった。
● 2泊3日の3日目だから,朝食を食べてしまえば,あとは帰るだけだ。正午までチェックアウトすればいいのでそれまではいるという相方を残して,ぼくは11時に地下鉄の駅に向かった。
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