● ぼくは東京を点でしか知らない。点を線にする,さらに線を面にするというのは,東京に居住しない限りなかなか難しいかもしれない。
ぼくにできることは(別にしなくてもいいんだけど)点を増やすくらいのことだろう。
で,今回,その点をひとつ増やすことができた。泊まったホテルは竹芝。そこから芝公園まで歩いてみた。
● 道路は地域を分断する。第一京浜の向こうとこっちではほぼ交流がないというか,第一京浜が国境になっているのだろうな。芝4丁目は芝ではない,と。こちらは浜松町の陣営。
● ま,ともかく。芝公園に行くのは初めてだ。太いケヤキがある。面積はともかく,風格のある公園だ。
都市公園というと,ニューヨークのセントラルパークやロンドンのハイドパークが頭に浮かんでくるわけだけど(ぼくはニューヨークにもロンドンにも行ったことがない),東京のように小さな公園が多数あって,あとは街路樹で緑を作っていくというやり方もあるなぁ,と。
● おそらく,東京は世界でも緑の多い都市のひとつに違いない。その緑のあり方は慎ましやかで主張がなく,ぼくには好ましいものに映る。
● 芝公園の景観を特徴づけるのは,言うまでもなく東京タワーだ。緑にオレンジがはえる。この景観というか借景というか,これは芝公園にしかないものだもんね。
芝公園が元からあって,東京タワーは新参者なんだろうけど。
● 東京タワーもできた当初は,エッフェル塔と比較されて,色々言われたらしい。そんなものだよね。新しいものは批判される運命にある。なぜかといえば,人は新しいものを理解できないからだ。理解できなければ,貶す以外にない。
山手線の列車だってそうだよ。車両が変わる度に貶されたもんだ。景観に馴染まないってね。
当時の識者の貶しを今読んでみると,人間とは基本的に愚かな者だと思うはずだよ。当然,自分もその一員。“識者”じゃないところが救いといえば救いだけれど。
● 近くには慶應大学もある。ここもまた都内ではハイソなエリアなのだろう。
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