● 昼から大雪。北陸や東北の人たちにとっては,この程度はなんちゃないっていうことなんだろうけども,この辺では文字どおりの大雪になった。
予報どおりなので,これは当然想定内。わかっていて車で出勤した。しかも,ぼくの車はノーマルタイヤなのだ。
● ので,帰りは公共交通機関(バス&と電車)で帰ることになるのも想定内。勤務先の街で雪見酒と洒落こもうと思っていた。
いつもは車通勤だから,勤務先の街で飲むことはない。バスと電車を使うと,自宅から職場まで三角形の二辺を辿ることになる。時間にして2時間はゆうにかかる。そういうところで飲むのは,まったく現実的ではないのだ。
かつては,それでもタマには飲んで帰った。街と自分との接点を作らなければと思っていた。が,そういうことも億劫に感じる年齢になった。
● 泊まってしまえばいいと思われるかもしれない。が,ビジネスホテルに泊まることがまたひどく億劫に感じてしまうお年頃になったのだ。
面倒でも自宅に帰りたい。自宅で眠りたい。甚だもって情けないと自分でも思うんだけども,そういう仕儀に相成っている。
● だから,こういうときはむしろ勤務先の街で飲めるチャンスだと思ったのだ。降りしきる雪の中を歩いて(傘は持っていない),バス停の近くの飲み屋に行った。
しかし,ここからがどうも。まず,予約しているかと訊かれた。アホか,そんなものするかいな。
● 飲みに行くときは飲みたくなったときだ。フラッと行く。が,今回に限らず,最近は,ご予約は? と訊かれることが多くなった気がする。
予めこの日に飲むと決めて飲むわけじゃない。予約はなじまない。ので,予約が基本という店はこちらから願い下げだ。
すいませんねぇ,今日は予約のお客さんで満席なんですよ,と断られるのは全然かまわないんだが。
● が,今日は,これ以上雪の中を歩きたくない。忝くも,店の中に入れてもらえた。焼き鳥でハイボールのWを飲んだ。
店の中には大型画面のテレビがあって,大雪のニュースを流している。それを見ているうちに,ここでグズグズしていてはいけないような気がしてきた。宇都宮までは早めに戻った方がよさそうだぞ,と。
で,ハイボールは2杯で切りあげて(けっこう酔った気がする),バスが来るはずの時刻の10分前に店を出て,雪の中をバス停にたたずんだ。けっこう風もあったな。
● しかし,待てど暮らせど,そのバスが来ない。逆方向に行くバスもない。この雪では定時運転をしているはずはないが,遅れているバスがやってきてもいいのだ。が,その気配もない。
そこにジッと立っているのはけっこう辛いのだ。で,ひとつ先のバス停まで歩くことにした。ひとつ先がふたつ先になり,みっつ先になった。よっつ先まで歩いたところで,やっと宇都宮行きのバスがやってきた。
バスの中の人になったら,自分の髪や洋服から,ポタポタと水滴が落ちて,バスの中に水たまりができてしまった。
● さて,宇都宮駅。烏山線と日光線は運休になっていた。これは知っていたのだが,宇都宮線はまさか動いているだろうと思っていた。
ぼくとしては,日本の公共交通機関をかなり信頼しているのでね。ところが止まっていたんだな。身体がシンシンと冷えてきて,けっこう答えたぞ。
● でも,この状況を遊べる人もいるね。若いOLの3人組。若いってすごいや。
それと,父親と二人でいた5才くらいの女の子。どうも上野から宇都宮まで5時間かかったらしい。いったん乗った電車から別の電車に移されたことが3回あったらしい。さらに,ここからどこまで帰るのやら。
元気だったなぁ。っていうか,楽しそうだった。上野動物園でパンダを見てきたんだろうか。
● 22:18に帰宅できたぞい。18時過ぎに店を出てから4時間ちょっと。いつもは車で40分なのだが。
が,この天候でともかく帰宅できたんだから,日本の公共交通機関はやはり大したものですよ。お疲れ様です。
結局ね,飲んでいるときに,テレビのニュースにビビッてしまったのがいけなかった。悠然と雪見酒を味わっているべきだったのだ。それでも帰りつく時刻は同じだったはずだ。ビビリはいかんね。
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