2018年1月30日火曜日

2018.01.30 東京の勢いを止めてはいけない

● 右は今日の下野新聞。地方の人口流出が止まらないことを伝えている。

● しかし,東京が弱ってしまえば日本は死ぬ。東京が元気でいてくれれば何とかなる。東京の勢いを止めてはいけない。
 東京一極集中は良くないという前提がもしあるなら,それは外さなければ。

● 年収が800万円までなら,税金に関していえば,負担より受益が多い。実質的な負担者はそれを超える高額所得者と法人税を払っている企業に限られる。それらの多くは東京に集まっている。
 地方振興といっても,その原資は東京から来る。実際のところ,地方は東京におんぶにだっこだ。

● 大昔からこの国にある呪縛-国土の均衡ある発展-は,江戸時代の幕藩体制の名残だろうか。均衡ある発展は,富を生む源泉が土地のみであった時代,第一次産業が基幹であった時代にしか成立しない。
 成立しないものを無理やり成立させようとすれば,途方もない無駄と非効率が生じる。いかな経済大国日本といえども耐えられまい。

● この記事の表からわかることは,それぞれの圏域でも一極集中が進んでいることだ。九州は福岡に,中部は名古屋に。
 北海道でも札幌への集中が進行中なのだろうが,札幌がそれを受け切れていないらしい。仙台や金沢も同じだ。
 さらに深刻なのは関西圏だ。大阪がまったく受け皿になれていないことがわかる。関西の地盤沈下は止まっていないどころか,着々と進行中だ。

● 当面の課題は,それら圏域の中核都市(多くは政令指定都市)の都市基盤の整備ということになる。
 じつはその中に東京も含まれる。開かずの踏切の解消は急務であるのだし,鉄道や高速道路の隘路をこのままにしておくと,ジワジワと東京の首を絞めることになる。

● 都市がもっと暮らしやすい場所になること。ダラダラと横に広がるのではなく,コンパクトで密度の高い都市を造ること。まずはここからだと思う。
 通勤時間が片道2時間なんていうのは正気の沙汰ではないのだ。こういうことがどれほど日本の生産性を下げているか。

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