それ以前に,東京の大晦日にカプセルホテル以外の部屋を確保するのは,ほぼ無理だ。あのアパホテルが(って,泊まったことはないんだけど)大晦日は4~5万円になるのだ。
風呂やトイレは共同。風呂の利用時間も限られていて,いつでも入れるわけではない。部屋の中では歯を磨くことも,顔を洗うこともできない。
ただし,そこは日本の宿だから,浴衣と歯ブラシは用意されている。あ,あとテレビはある。Wi-Fiも設置してある。コインランドリーがあるから洗濯もできる。
● このエリアは通称,山谷と呼ばれる。泪橋交差点がすぐそこにある。おそらく,かつての木賃宿をビジネスホテル風に改装したものだろう。今でも長期滞在者がいるのかもしれない。
外国人のバックパッカーが多いという話も聞く(ただし,この宿では見かけなかった)。山谷って浅草に近いし,交通の便も悪くないから,狙いどころなんでしょうね。
女性が泊まれるカプセルホテルはまだ少ないけれども,山谷ならカップルのバックパッカーにも対応できる。ちなみに,この宿には女性専用フロアがある。
● でね,それで困ることって何もないんだよね。トイレや風呂は共同で充分なんだし,ご飯は外で食べればいいんだし,ネットにはつながるんだから,他に何がいるんだってこと。
安宿とはいえ,衛生状態は日本水準だしね。
● 宿のロビーには左の写真のようなものもある。極端な話ね,近くのコンビニでパンを買ってきて,このロビーでただのコーヒーを飲みながら,一食すませたっていいわけですよ。それでたぶん,文句は言われないだろうと思う。
それでもって,一畳半の部屋に寝転んで,本を読んで過ごすとか,音楽を聴いて過ごすってのはアリですよ。音楽好きなら,コンパクトな装備一式を持ち込んでもいいだろう。コンセントはあるからね。
● 一日,東京の街を歩き回りたいなら,さらにこの宿は恰好な存在になる。ここをベースキャンプにして,1日フルに動ける体力があれば(外人バックパッカーはまさしくそうなのだと思うんだけど),あとは寝るだけなんだから,このスペースで充分だ。
立って半畳,寝て一畳とはよく言ったものだ。
● 宿のご主人(若い人だった)もとても愛想がいい。縁あってこの街に来てくれた人にこの街を好きになってもらいたい,と本気で思っているように見えた。
そうしたいろんな気遣いをしても,それが相手に通じるとは限らないし,通じたからといって,しばしば山谷に来てくれることにはならないけれど(なにせ,東京には魅力的な場所がたくさんある),それでも「ハチドリのひとしずく」の話もある。
● 今回は南千住駅前のチェーンの居酒屋で,クソ不味くて安くもない酒を飲んでしまったので(そこしか空いていなかったのだ),この宿に入ったのは午前2時を過ぎていた。
次の機会があれば,もっと早くチェックインして,もう少し館内を探検(?)してみたいものだ。
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