2018年1月7日日曜日

2018.01.07 香港の物価高に驚く

 かつての香港の魅力は次の4つだった。
 第1は食。広東料理の粋を極めたのが香港。
 第2は独特な都市景観。
 第3に人種の坩堝的な活気。白いのや黒いのもたくさんいて,セカセカと足早に歩いている。それが香港の活気を演出していた。
 第4に買物天国。日本ではなかなか買えないブランド品も,香港なら数分の1の値段で買えた。

 以上のうち,現在でも健在なのは,1と2のみ。中国返還後に,香港から白人が消えた。現在の香港は黄色と褐色がメインで,黒が少ぉしいる。

● 4に至っては完全に消滅した。ずっと海外にはご無沙汰していて,久方ぶりに来ているのだが,香港で一番驚いているのが物価が高くなったことだ。
 円安を外して考えても,香港の物価は高くなった。いくら香港が街として面白くても,そうしばしば来るわけにはいかない。

● ブランド品は香港で買うより銀座の方が安い。iPhoneの最新型も香港で買うと割高になる。
 ホテルもしかり。ぼくらが泊まっているのは香港のホテルはYMCA(ちなみにこのホテル,韓国人宿泊者が多い)。ペニンシュラの隣。パーシャルオーシャンビューの部屋(1062号室)に1泊19,000円で泊まっている。古い建物で,トイレにもウォッシュレットがない。
 以前は香港でもシェラトンが定宿的な感じだったんだけど,今ではシェラトンなんかとても泊まれない。

● 日常生活においても同じだ。今日はディズニーランドの合間に,東涌に行ってスタバに入ってみた。カプチーノのTallが約525円だった。日本では370円だよね。
 スーパーを覗いても同じことを感じる。返還前の香港からは想像できないくらいだ。いくつか例をあげてみる。
 鶏卵10個 390円
 チーかま(4本入り) 250円
 魚肉ソーセージ(1本) 70円
 香港のスーパーで確実に日本より安いのは,日本製の缶ビールだけだ。

● 自分の収入で香港で暮らせるだろうか。無理だと思う。不可能ではないかもしれないけれども,生活水準は相当以上に落とさなければいけないだろう。どのくらい落とせばいいのか,ちょっと見当がつかない。
 ただ,何でも香港の方が高いかというと,ひとつだけ例外がある。公共料金だ。鉄道運賃は,まだ日本より香港の方が安い。
 でも,それだけだ。香港で衣食住を成り立たせるのは,なかなか容易なことではない。

● 香港だけじゃないんだろう。アジアでは日本が突出して物価の高い国,というのは昔の話。東南アジアに行って,お金ってこんなに使いでがあったのか,と感動できる時代は終わっている。
 日本で稼いでアジアで使う,が成立しない。逆だ。自国で稼いで,日本で使った方が使いでがあるかもしれないのだ。日本に来る観光客が増えるはずだ。

● 年金暮らしは物価の安いタイで,なんて言ってたのは,いつの話だ?
 フィリピン人やベトナム人にしても,日本より稼ぎがいのある地域がアジアにできたということだから,たとえば介護要員をそれらの国に求めても,思惑どおりに行くとは限るまい。

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