下の写真の花を付けているのを植樹したのは,当時の地元の保育園児らしい。もう高校生くらいにはなっているのかな。
そんなに昔のことではないんだけど,往事茫々の感がある。
● スルスルと月日が過ぎた。楽しいことも大変なこともあった。体感では後者がずっと多かった。誰しもそうだろうけど(自分なんか楽な人生だったろう)。
それでも,すべてがボーッと霞んで,往事茫々としている。もうすぐ死ぬのか,オレ。
● 若い頃はたえて思うことがなかった。自然のほとんどは自分が死んだ後もそのまま残っているということ。川の水はサラサラと流れ,太陽は東から昇り西に沈む。雲は茜色に染まって,見る人を感動させる。
人工物の多くもそうだ。毎日通っている道路や橋も(修理を重ねながらだろうけど),自分がこの世から消えた後も,便利な暮らしを支え続ける。
● 若いときは世俗的な成功を夢見たこともあった。たんまりお金があって,働かなくてもいい後半生になればいいのになぁ,なんぞと。株でひと儲け企んでみるか,なんぞと。
しかし,今は思う。人間,70歳になり80歳になってみれば,大企業の社長になろうが,官界を極めて事務次官に登りつめようが,役者を目指しながらうまくいかず,喰うや喰わずの暮らしを続けてこようが,そんなものはしょせん大したことじゃなかった,と思うのではなかろうか。
● 棺桶に片足を突っ込んだときに,やって後悔したことを悔やむことはない,やらずに終わったことを悔やむものだ,などとも言われるが,怪しいものだ。
本当にそうだろうか。やらずにすませたことも,仕方がなかったんだよ,で済ませられる境地になっているのじゃないか。どうもそんな気がするんだが。
● 人の一生なんて短いものだ。やりたかったことを全部やってみることなんてできっこないわな。
と考えてしまうのは,じつは歳を取ったからではなくて,若干気持ちが弱っているからなんだけどね。今日はやっとのこと,外に出てみたような次第でね。
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