● 札幌に本店があるラーメンのチェーン店。かつては宇都宮にもあった。国道4号沿い。御幸になるんですかね。
ここ,うちの奥さんが好きで,っていうことはまだ小さかった息子も母親の好みを自分の好みとしていたわけで,息子もここの味を好んでいた。
ぼくもまた,嫌いではなかった。是非にともいうほどではなかったと思うけど,それは要するに食に対するこだわりが薄いからだ。
● だけど,やはりお客が減ってきてたのかなぁ,忽然とという感じで撤退してしまった。
場所の問題もあったかも。国道沿いって,いいようで意外に車を停めずらかったりするし,逆に出るときには,歩道を,しかも右側通行で,走ってくる自転車がいたりするので,かなり気を遣うことになる。
● とにかく,「味の時計台」は宇都宮から消えてしまったよ,と。それが新橋駅の近くにその「味の時計台」がある(っていうか,たしか上野にもあったし,東京だったらそちこちにあるんでしょうね)。
それを見つけたとき,奥さんが喜ぶまいことか。ただね,すでに夕食は食べた後だったんでね,いくら何でもここでラーメン喰ったら,食べ過ぎなんてもんじゃないでしょ。もう食べ過ぎるくらいに食べてるんだから。
● といって,通り過ぎようとしたんだけど。いつになく奥さんが頑強で。彼女の名誉のために言っておくけど,彼女は酒は飲めない体質だし,けっこう小食のほうだ。よほど食べたかったんだろうね。
で,入ってみましたよ,と。味噌ラーメンを注文した。チェーン店なんだからあたりまえなんだけど,かつて宇都宮で食べたのと同じ味だった。甘めの味噌。おそらく西山製麺だろうか,お馴染み感があるちぢれ麺。食べてみれば旨かった。完食してしまった。
● もうだいぶ遅い時刻だったんだけど(宇都宮だとそろそろ終電の心配をしないといけない),仕事帰りと思われる30歳代前半と思われる女性が一人で食べていた。食べ終えて,サッと立ちあがって会計するのを目撃。格好いいなぁと思った。
この年齢の女性がひとりでラーメンを食べに来るっていうことじたい,地方ではあまりみかけない光景だ。東京でもそうそうはないかもしれないね。香港やシンガポールではけっこう普通に見かけたように思うんだけど。
● しかもその女性が「清楚で知的な雰囲気の,ショートカットで隠れ巨乳」(藤谷治『あの日,マーラーが』に登場する名文句)だったりすると,これはもう絶景といっていい光景になるわけですよね。
● ま,「味の時計台」を久しぶりに体験したというわけでした。めでたし,めでたし。
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