2016年12月6日火曜日

2016.12.03 北陸の「美味しさ五つ星」

● 「美味しさ五ツ星。北陸新幹線キャンペーン」のパンフを見て,羨ましいと思うのは,旨そうな料理があるんだなってことだ。
 このパンフレットには各県の代表として次の料理が写真で紹介されている。
 長野県 松茸・ジビエ料理・信州そば・信州ワイン
 新潟県 コシヒカリ・へぎそば・鯛茶漬け・日本酒
 富山県 ブリ・ベニズワイガニ・富山湾鮨・シロエビ
 石川県 のどぐろ・香箱ガニ・能登牛・加賀懐石料理
 福井県 鯖へしこ・越前がに・若狭ふぐ・油揚げ(厚揚げ)

● 海なし県の栃木に住んでいると,海産物に対する憧れが強くなる。
 上の例でいうと,長野県のはさほどに羨ましいとは思わない。長野も内陸県で栃木と似たようなものだと勝手に思っている。栃木で松茸はあまり聞かないけどね。
 長野のジビエ料理は鹿肉を上品にステーキにしたものだけど,栃木にだってジビエはあるもんね。主にはイノシシだけどさ。
 そばもそうだ。信州そばの認知度には負けるけど,栃木のそばもかなり旨いよぉ。

● 新潟は海のものも美味しいはずだ。が,米と酒があまりに有名だから,こういうチョイスになったものだろう。
 けれども,まぁ,これもさほどに惹かれるところはない。栃木にもあるからだ。栃木の酒は惣誉(市貝)と天鷹(湯津上)が代表かなぁ。惣誉の一番安い冷酒でいいな,ぼくは。
 とはいうものの,新潟産コシヒカリのおにぎりとお新香(キュウリとニンジンの糠漬けかと思われる)の写真は,旨さを閉じこめているそうだ。食事はここまでシンプルでいいのだ。日本の米は旨すぎるのだ。米の旨さにおんぶにだっこで,何の問題もないのだ。

● しかし,富山,石川,福井のカニ,ふぐ,ブリ,シロエビ,のどぐろには,打ちのめされる。喰ってみてーよー,ってね。
 ま,こういうのはその地元に行ってもやっぱり高いわけで(流通経費が載らなくても,高いんだよね),そうそう食べられるものではない。つまり,ここにあるような料理は地元民にとっても高嶺の花なんだろうと思うんですよね。
 であっても,やっぱり魅力的だな。

● 北陸の料理を眺めてて羨ましいと思うところがもうひとつある。郷土料理というべきものがあるということだ。
 よそからお客を迎えた場合に,ここに来たらこれを食べてくれよ,と自信を持って連れて行ける店があるに違いない。あるいは,食べさせられる料理があるに違いない。

● これがね,栃木だとね,ぶっちゃけないんだよね。ぼくらはたしかに餃子好きなんだけど,餃子って日本全国どこに行ってもあるわけでね。
 そこんところで,北陸や東北の日本海側はかなり羨ましい。もともと,食生活は豊かだったところなんでしょうね。

● 観光で食べていくことの難しさっていうのは,たとえば,細やかな人情,澄んだ清流,風味豊かなそば,大地の恵みともいうべき温泉,熱気あふれる祭り,なんていうのはどこにでもあって,すでに供給過剰と思われることだ。
 基本的にはオンリーワンの食があると強いんだけども,これも無理やり作ったものじゃどうにもならない。ありふれた食べもの(それこそ,そばのようなもの)の中で圧倒的にトップというのが理想だけれど,そんなに簡単に行くんだったら苦労はない。

0 件のコメント:

コメントを投稿