2016年12月15日木曜日

2016.12.11 お金で買える贅沢体験はホテルに極まる

● お金を使ってする遊び,お金を使ってする贅沢は,必ず飽きるものだと思っている。短期間に集中してやってしまうと必ず飽きる。
 だから,飽きないようにするためには,その遊びなり贅沢なりを抑制的に運用しなければいけない。

● その点,お金を使わなくてもできる遊びは,基本的に飽きることはない。
 たとえば,囲碁将棋。ある程度の水準に到達するためにはそれ相当の忍耐と勉強が必要だろうけれど,その水準に達してしまえば,あとは水準じたいが推進力になって,ずっと進んでいけるだろう。
 インターネットで対局もできるらしい。それでよければ基本的にタダですむ。碁会所に通ったところで,必要なお金は知れている。
 たとえば,家庭菜園や畑作りに没頭できるタイプの人ならば,わずかな賃料とそこに行くためのガソリン代だけで,ずっと楽しむことができる。戸建てに住んでいるのなら,自宅の庭でできるかもしれない。この種の遊びならいくらやっても飽きずにすむだろう。

● お金を使ってする遊びとタダでできる遊びは何が違うのか。奥の深さが違う。タダでできる遊びには終点がない。極めることができない。
 お金を使ってする遊びは,しょせん表面的というか,ヨイショしてもらってそれで終わる。

● お金を使ってする遊びで飽きることがないものもあるじゃないか,と言われるかもしれない。ギャンブルだ。
 これで身を持ち崩す,家族を巻きこむ,っていうのはまぁあるよね。ギャンブルにはまって仕事がおろそかになり,貯金も何も失って,生活保護を受けている人っているもんね。
 ただ,これだって長くやってれば飽きるはずだ。飽きる前に寿命が尽きたり,種銭がなくなったりするだけのことだ。人間の寿命が200年も300年もあって,打ち出の小槌でも持ってれば,必ず飽きるはずのものだと思う。
 ところで。賭博の95パーセントは競馬競輪などの公営ギャンブルでしょ(パチンコを除けば)。カジノも解禁されるらしい。それでもって,残り数パーセントを賭博罪として刑法犯にしているのは,まったく納得できないね。賭場の胴元が,自分のショバで遊ぶのはいいけれどもヨソで遊んだらブタ箱に放りこむぞ,って,やってることが無茶苦茶だよな。

● 以上は前振り。
 では,お金で買える贅沢の中で最高のものは何だろうか。二つあると思っている。ひとつは,ホテル。もうひとつは,風俗だ(ただし,“石鹸の国”に限る,らしい)。
 風俗の多くは男性が顧客になることを想定したものだし,裏世界の人間が牛耳っているイメージがある。実際にもそうなんだろうけれども,この業界のサービス管理は相当なものではないのか。

● 表世界に限れば,お金を使ってできる最高の贅沢体験はホテルではないか。贅沢体験などしたことのない一般ピープルが言ってもあまり説得力がないのだが,おそらくそうではないかと推測する。
 富裕層限定のサロンやクラブのようなものがひょっとしたらあるのかもしれない。が,筋金入りの富裕層に属する人たちがそういうところに出入りしているとも思えない。限りなく胡散臭いイメージがあるね,そういうとこって。

● ホテルの中にも,富裕層しか利用できない場所がある。ジムやプールがそうかもしれない(シェラトンなんかは,宿泊客は安い料金で利用できるようだけどね。でも,シェラトンはどちらかといえば大衆的なホテルだろう)。
 ではあっても,パンピーがお金を使って味わえる贅沢はホテルに極まる。

● 日本は明治以降,人が人を使役するという局面が少なくなった。戦後はほぼ消滅したのではないか(その代わり,会社という使役機構が猛威を振るっているわけだ)。
 それゆえ,あまり密な人的サービスを受けるとかえって落ち着かなくなったりするわけだけど,人的サービスってちょっとあるだけで贅沢感を刺激する。

● ピシッとユニフォームに身を包んだ,頭も相当いいと思える才媛が,応接してくれるのだ。これほどの贅沢があるだろうか。ホテル以外ではまずもってあり得ないことだ。
 逆に,放っておいてほしいときには,気配を読んで放っておいてくれる(そういうときは,部屋にこもっていればいいわけだが)。

● ホテルがどんなサービスを提供しているのか,じつはよくわからないところがある。そこは,ホテル側の人が書いたガイドブックを読めばいい。
 そうしたガイドブックによると,どうやら遠慮はしない方がいいらしい。気楽に気さくに話しかけ,要望があったらためらわないで電話してみる。そういうことが大事。
 つまり,大半の女性は言われなくても実行していることであり,大半の男性はわかっていても実行できないことである。

● 贅沢体験はホテルに極まるのであれば,交通費をかけて海外や遠方のリゾート地に行くより,その分のお金を近場のホテルの宿泊費に回した方が賢いような気がする。
 リゾートホテルよりシティホテルの方がおしなべてサービスの水準は高いように思う。ゆえに,泊まるならリゾート地ではなく都市のホテルがいい。
 ならば,リゾートもアーバンリゾートに限る。というわけなので,日本第一の観光地は東京であるけれど,日本第一のリゾート地もまた東京であると言ってみたい。

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